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修理する ~ストップウォッチ編~【モノづくりログ移行記事】

【Notice】この記事はモノづくりログ(https://media.dmm-make.com/)のサービス終了に伴って、そこに投稿した記事を移行したものです。一部加筆修正もございます。

本記事は2017/04/14にモノづくりログに投稿したものです。元記事リンク


無性にものを修理したくなったので、家に転がっていたストップウォッチを修理することにしました。
症状としては「液晶がまったく映らない」という状態です。
原因は 液晶ーゼブラゴムー基板 の接触不良のようでしたので、それを解決します。

まずは液晶が映らなくなった原因を探ります。
本体裏にネジがいっぱいとまってたので片っ端から精密ドライバーで開けました。
外装を外し、さらに本体の中のネジをはずすと、電子工作初心者の自分には見慣れない光景が広がっていました。


液晶がはんだづけされてない……。
液晶からなんの端子も出てない……。
基板と液晶の間に通電しそうな部品が見当たらない……。


内容物は素人目にまとめてみると液晶・基板・ゴム・プラスチックの部品・紙の部品・ネジ・スイッチ用の金具・圧電ブザー・電池ボックスが入ってました。

絶望を感じながらDMM.makeのテックさんに聞いてみると、ゴムが導線の役割を果たしているそうです。
その名も「ゼブラゴム」
顕微鏡で見てみると細かい筋がびっしり入ってました。導線と絶縁体が交互に来てるのが見えました。

(表) 外装ー液晶ーゼブラゴムー基板ー外装 (裏)
ざっくり表すとこういう構造になっているようです。

ゼブラゴムで液晶のガラスのはじっこの端子と基板をつなげることで直りそうです。
ただゼブラゴムの断面に導体があるので、接着剤でくっつけると通電しなくなってしまいそうです。
また液晶ガラスやゼブラゴムははんだづけはできないそうです。
ゼブラゴムの接着には特殊な接着剤が必要なのだそうです。

液晶が映らなくなっていたのは、2つのゼブラゴムのうち片方が接着部分がとれて通電しなくなってしまったのが原因でした。


ゼブラゴムは非常に細かい導体が並んでいる構造をしているため(基盤のパターンよりずっと細かい)位置は大体でよさそう。
そして接着できない。


なので、(表) アクリル板ー液晶ーゼブラゴムー基板ーアクリル板 (裏)
という感じで、アクリル板で挟んで固定することにしました。

基板に液晶とゼブラゴムを手でぐりぐり押し付けて、いい感じに映る位置を見つけたらアクリル板ではさみ、ネジでギチギチに締め上げます!


……

…………


直った!!!!

まとめ
・見慣れない部品や構造はよく観察することが大事。
・ゼブラゴムは導体と絶縁体が縞々に並んだゴム。
・液晶のガラスとゼブラゴムははんだづけできない。
・ゼブラゴムの位置は大体合ってればなんとかなる。
・困ったら近くの人に聞く。
・相手が電子部品でも力技でなんとかなる。
・モノづくりログに投稿するために作業時はちゃんと記録をとる。特に写真。

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