25卒 公務員試験 国税専門官 体験記
25卒 令和6年度 国家専門職国税専門官で最終合格、内々定をいただいたので、体験記を書きたいと思います。
公務員試験の感想、特別区、国家一般職の体験記は以下の記事にあります。
どんどん自分が、noteの機能を使いこなせているような感じがしていいですね。わかりやすいです。
全体の流れ
3月 申し込み
5月26日 筆記試験
6月18日 筆記試験合格発表
6月24日〜7月5日 人事院面接
8月13日 最終合格発表
8月13日〜8月16日 採用面接
筆記試験
<追記>
専門試験は令和7年から結構変わるそうです。
よくわかりませんが、受けやすくするための改変だと思うので、勉強ちゃんとしてる人がもっと良くなるんじゃないですかね?
意味わかんない構成の方が、私のような専門ゴミで勉強全然してない奴と差があんま出なくてありがたかったんですけどね。
教養試験 30題
一般知能 24題(文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈)
一般知識 6題(自然、人文、社会(時事を含む。))
専門試験 40題
出題数58題から40題解答
必須:2科目16題(民法・商法、会計学(簿記含む))
選択:7科目42題(各6題)から4科目24題選択
(憲法・行政法、経済学、財政学、経営学、政治学・社会学・社会事情、英語、商業英語)
専門記述
5科目のうち1科目選択(憲法、民法、経済学、会計学、社会学)
国税専門官の教養試験も今年から40題から30題に減り、知能分野の比重が重くなりました。
また、特徴的なのが専門試験の必須科目です。民法・商法で8問、会計学で8問。商法や会計学は、国税でしか使わない科目なので、併願の人は勉強する科目が増えて、かなりきついです。私は前日に教科書とプリントを一気読みすることで申し訳程度の一夜漬けをしました。全然無理でした。
また、選択科目もかなり特殊で、憲法と行政法がぎゅっとなって3問ずつしか出ませんし、財政学、経営学なんて、他の公務員試験の科目ではマイナー中のマイナーです。もちろん勉強なんてしていませんので、一番教科書が薄かった経営学を1週間前から読み出しました。
結局私は、憲法・行政法、経済学、経営学、英語の4科目を選択しました。
また、専門記述も鬼門です。しょうがないので、比較的勉強している憲法で挑みました。でも、勉強も虚しく、選挙の自由についてだったので、公務員試験の勉強というより、小学生、中学生の時の社会の知識を引っ張り出して書きました。私が真面目な小学生、中学生で本当に良かったですね。
私の結果
教養 21/30
専門 15/40
多分ギリギリでした。専門科目が低くてやらかした、と思ったのですが、受かっていました。良かったです。
人事院面接
6/18にマイページで合否がわかります。合格通知をダウンロードすると、面接の日程が書いてあります。
その後、国税局のホームページ上で、合格者向けの必要書類のダウンロードをした気がします。そこに、面接カードや採用面接登録書や意向届けの説明書などいろいろ入っています。
それに入っている面接カードと採用面接登録書を入力し、印刷して、面接当日に提出します。
面接カード
PDFなので、少し入力の仕方が難しいです。綺麗に収まるように頑張って入力しましょう。
[志望動機・受験動機]
説明会や仕事体験を通じて、税金が社会の基盤を支え、公共サービスを維持するために、欠かせないことを実感しました。税務の仕事では、納税者と直接関わり、彼らの困りごとを解決する場面が多いことにも魅力を感じました。私の強みである調整力と課題解決能力を活かし、円滑な税制運営に貢献したいと考え、国税専門官を志望しました。
[専攻分野・得意分野]学業や職務経験を通じたもの(あれば、専攻演習、卒業・修士論文のテーマ等)
私は臨床心理学系のゼミに所属し、グループ研究では、社交不安に影響する〇〇と、〇〇の関係について研究しました。この経験を通じて、統計分析の方法、課題へのアプローチ方法、そしてメンバーとの連携や役割分担の重要性を学びました。
[最近関心や興味を持った事柄]社会生活、時事問題、社会情勢など
性別変更後に凍結精子で生まれた子供との親子関係を認める判決が興味深かったです。多様性が認められる中で、法律や税制も柔軟に適応していく必要性を感じました。
[印象深かったこれまでの体験]学校生活や職務、ボランティア活動、アルバイトなどの体験を通じて
イベントスタッフのアルバイトで、様々なイベントの案内や受付を担当した経験です。毎回異なる状況に臨機応変に対応し、入場時の混雑や電子チケットの問題には、責任者と連携し丁寧な説明や冷静な対応を心がけました。
[自己PR]長所や人柄について
私の強みは調整力と問題解決能力です。グループ研究 では、メンバーの意見を丁寧に聴き取り、最適な役割分担 を行い研究を効率的に進行させました。
[趣味、特技など]
映画鑑賞、スノーボード
興味関心の時事が特徴的ですが、特に何も聞かれなかったので、特に何がいいとかはないかもしれません。もしかしたら触れづらいものだったのかもしれません。わかんないです。でも、よく言うのは、税金関係について書いてしまうと、向こうはその道のプロなわけですから少し意地悪な質問をされるかもしれないらしいです。真偽は不明です。
面接当日
集合30分前くらいから受付が開始されたと思います。
席は初めから受験番号で決まっていました。
一列6人が10列ほどで50人ほどいた気がします。
男性と女性が分かれていて、前の男性が面接をしている間、女性陣が健康診断を受ける形でした。健康診断は簡単な問診と心臓の音を聞くだけです。3分ほどで終わります。
面接が終わった人は待合室に帰ってきて、待機しているので、面接が終わった人たちはおしゃべりをしていました。待合室にいる職員さんが気さくに話しかけていました。
面接は3人ほどのベテラン職員さんでした。
面接官:最初に簡単に志望動機をお願いします。
自分:私は大学で、福祉系や臨床心理系を学ぶ中で、税金がそのような社会的弱者を救うための公共サービスの基盤であって、重要なものであることを実感したため、その税金にかかわる業務がしたいと考えたからです。
(こんな感じのことをもっとしどろもどろに言いました。)
面接官:(真ん中の眼光鋭い男性)国税の仕事は人から嫌われる仕事ですが、理解していますか?あなたの親御さんの年齢に近い人とも関わる仕事ですが、理解していますか?基本的に税金の徴収が仕事ですので、嫌な顔をされる仕事であることを理解していますか?
(など、確認のようなことを何個も言われました。)
それが面接の質問なのか、なんなのかわからなくて、困惑しながらも、バイトでクレーム対応などをしていたことがあるので、大丈夫です!などと答えていたのですが、結局裁判の前の宣誓みたいな確認らしく、はい、理解しています、という受け答えで大丈夫そうでした。なんなんでしょう。
基本的には面接カードに沿って質問されました。
印象的だったのは、私が臨床心理学系のゼミに所属している旨を伝えたところ、どうしてそのゼミを選択されたのですか?どうして、そのような心理学、特にメンタルヘルスなどに関連する臨床心理を学ぼうと思われたのですか?と聞かれました。
面接官:どうしてそのゼミを選択されたのですか?どうして、そのような心理学、特にメンタルヘルスなどに関連する臨床心理を学ぼうと思われたのですか?
自分:はい。私は生きていて、いろんな人と関わる中で、性格が違う人がもちろんいて、どうしてこう言うことをするのだろうと思う人もいて、そういう人それそれの違いというのはなぜなんだろう、どのように対応すればいいのだろう、というのに興味があって、心理学を学ぼうと思い、選択しました。
(正直いうと、自分が鬱々とした人間で、自分の生きづらさはなんだ、というのが知りたくて、というのが理由なのですが、流石に、メンタルに問題がる人間は嫌がられると思って、人間の違いに興味がある、みたいに言いました。その場で考えて言いました。我ながらすごい。)
面接官:例えば、どのような違いを感じましたか?
自分:(嘘だろ、そんな突っ込むことか?)
そうですね・・・。例えば、身近な例だと、母が全く性格が違くて、母はすごい明るくて、気が強いのですが、私は少し他人を慮る方なので、どうしてこんなに違うのだろう、と思うことは多いです。
(でも、明るくて気が強い母と性格が真逆なら、暗くて気が弱いってことやん!と思って、焦りました。)
面接官:そのようなお母さんだと、自分が心をやられることはありませんか?
自分:(うわ!やっちゃった!図星!お母様の言葉でこれまで幾度となく心が死んでいますが!と思いながら、)
そうですね・・・。でも、自分もそのような母に対して、強くなるというか。言い返せるようになって、どんどん強くなっているような気がします。
(国税はとにかく気が強い人物像がお好みかと思って、このように幾度となく気が強いです!肝すわってます!みたいなアピールをしてました。伝わっているのかわかりませんが。)
また、イベントバイトで転売のチケットを持ってこられて、お通しできない旨を伝えても粘られる際に、丁寧に対応した、というようなエピソードを伝えたところ、そのような時に、自分は通さなかったのに、職員さんが通しちゃった!みたいなことはないのですか?と聞かれ、なかったです、と答えたんですが、あぁそうなんですね。しっかりそうなっていたら、マニュアルを守れますよね、と言われたのですが、なんだか闇を感じますね。
また、クレーム対応についての心の持ちよう?についても聞かれました。
面接官:そのようなクレーム対応をする際に、強い責められるような口調で来られることもあると思うのですが、その際に自分が責められたかのように感じませんか?そんなに何も感じませんか?
自分:そうですね。でも、身分証を持っていなかったり、名義が違うから通せない、というのは事実ですので。正義はこちらにある、というか。間違っているのは向こう側なので、それに関して、何か自分が折れたりすることはないと思います。
(これも即興で考えたことなのですが、咄嗟に”正義”なんて単語を使った自分すご!と思いました。我ながらいい感じに言えたのではないでしょうか。国税のスローガン?みたいなやつが”公正な社会に!”みたいなやつで、なかなか正義感なんてあるわけないじゃん、と思っていましたが、ありましたね^^)
この印象的な質問は全て、左側にいた、気の強そうなベテランの女性職員さんで、なんかすごいな・・・。と思いました。その方、ピンク色のバブリーなスーツを着ていた気がします。すごい。
あと、最後に一言か、何か伝えたいことありますか?と聞かれたので、最後に一言を選んで、自分は一日仕事体験に参加して、数字や資料を見比べて、分析したりするのが、すごく楽しくて、自分に国税の業務が向いていると思ったので、ぜひ国税で働きたいと考えています。ということを言いました。
国税の人事院面接は、国税職員2人と人事院の面接官1人がいると言われているのですが、それが本当ならおそらく左と真ん中の方が国税職員で、右の優しそうなふくよかな男性が人事院の方だと思います。まとう空気感が全然違います。さすが、他人の財産を差し押さえてきた人たちの眼光の鋭さは笑顔如きでは隠せませんよ。
これはもちろん面接の一部で、もっといろんなことを聞かれて、話しました。
面接時間は15分で、短いと言われているのですが、体感はめっちゃ長くて、緊張しました。距離感が若干近く、面接の部屋が小さめだったのも圧迫感がありました。
それで、終わると待合室に帰って、先に面接が終わった人とおしゃべりして、どんなこと聞かれました?とか情報交換などをしていました。もうそれを知ったところで意味ないんですが。隣の女の子は陸上と水泳をやっていたらしく、面接で、すごい体育会系だね!体力はめっちゃあるね!と初っ端から言われた、と言っていました。国税なんてめちゃくちゃ体育会系なイメージなので、うわ、こういう子が受かるのか・・・、と思いました。体力皆無の超引きこもり人間より、こういう子の方がいいよな、と少し落ち込みました。
最終合格/採用面接
8/13 最終合格発表 9:00~
9:00に合格発表されます。
9:30にマイページ上で合格通知をダウンロードできます。
人事院面接で提出する採用面接登録書は、採用を希望する国税局の記入と、採用面接の希望日時を記入しています。これは、局ごとに違うのですが、東京国税局などは受験番号ごとに採用面接の日程が指定されています。そして鬼畜なことに、採用面接は8/13の9時から始まります・・・。やばくないですか!?合格発表が出た瞬間に、採用面接会場にいる必要があるわけで、つまり運悪く一番最初の日程にぶち当たってしまった方は、最終合格しているかわからないのに、面接会場に行かなければならないのです。そして、残念なことに、落ちていたら、そこから面接もせずに帰らなければならないんです。やばくないですか?!鬼畜とかいうレベルではない。意味わからないですよね。私の地域は幸運なことに、日程を自由に選べましたし、そもそも私の地域の国税局は自宅から電車で30分ほどのところなので、そんなに苦じゃないんですが、それのために新幹線に乗ったり、前乗りしている人とかもいるわけです。すごい世界ですよね。あんま真剣にやるとバカを見る気がします。
それで私は、14日に採用面接に行きました。でも、ここでもトラブルがあって、実は、面接の日程の記入を間違えていて、東京国税局の日程と勘違いして記入していたため、国税局から、間違えてますよ〜との電話があって、この日程にしておきますね。と言われたのですが、その日程が別にメールで来るわけでもなく、完全に口頭だけだったので、本当にこの日程で合ってるのか、と思いながら恐る恐る行きました。まぁ家から近いので、間違ってたらまた来よ、とか思いながら、勘で行ったんですが無事その日でした。よかった。
それで、集合時間の20分前くらいに受付が開始されて、席順は受付順でした。30人ほどいたと思います。受付時に配られる面接シートは、基本情報と併願状況、国税局への意向について書くものでした。
その時、意向はチェックボックスで、
◻︎国税局が第一志望なので、他の併願は辞退する
◻︎まだ他の併願先と迷っている
というものでした。県庁も国家一般も迷っていたのですが、とりあえず、内々定はなんぼあってもええねん、と思い上にチェックをつけました。
順番にでかい部屋でパーテーションで区切られたブースで、1人の職員さんと、併願先と志望度について聞かれました。リラックスした感じで、面接というより面談に近く、そんなに固い感じではなかったです。
私は、県庁と国家一般と国税で全部迷っているという旨をしっかり言ったんですが、とりあえず内々定となりました。
その後、違うフロアに行くように促されて、その後の流れについて説明されました。10人くらいごとに説明を行なっていました。でも、自分の前にいた人はほぼ全員いたので、おそらくほぼ全員内々定が出ていたと思います。
その説明の際に、内定辞退は別に10月の内定通知書もらった後でもできるよ〜と言ってました。ちょっと陽気で、国税の男性職員って、本当になんかチャラいというか、人事課だからかもしれませんが、ちょっと圧が合って怖いですね。
成績開示
9/4に成績開示があります。
最終的に、
教養 21/30 専門 15/40 専門記述 60
面接 B
総得点 514
でした。
おそらくギリギリです。他の地域では、落ちている点数です。
面接がBじゃなかったら、落ちてたと思います。てか、面接Bってすご。
”正義”が刺さったのでしょうか。
終わり
国税局、今人手不足らしく、入りやすいそうです。でも、やっぱり業務内容がちょっと不安ですよね。
税金についての専門知識を学べたり、研修があったり、勤続年数で税理士資格を取れるなど、とても魅力的ではあるんですが・・・。私はぬくぬくと生きていたい方なので、少し尻込みしてしましますね。給料も少し高く設定されています。うーん・・・。どこも一長一短、結局は一緒に働く人と運ですもんね。わからないよ〜。
記録でした。