外国人が日本で部屋を借りられない理由|拒否されるのは不平等?
日本に外国人が住むとなると、厄介なのは賃貸契約です。
適切な居住許可を持っていない外国人にとって、そもそも賃貸契約をすることはほとんど不可能です。
日本では、以前Air bnbで貸し出されていた安い部屋も撤廃されているので、残っているものはホテルとほとんど変わらない値段で貸し出しをしているところがほとんどです。数ヶ月などの短期間滞在するのが難しい国であると言えます。
世界には、ワーホリで有名なオーストラリアやカナダなどのように、日本人でも気楽に部屋を借りることができるシステムが整っている国は多いです。
しかし、日本ではそうもいきません。
どうしてだと思いますか?
これはただ単に、日本人の差別的な対応が原因なのでしょうか?
あるいは、堅苦しい考え方?
この記事では、元不動産賃貸仲介の営業をしていた私が、「外国人が日本で部屋を借りにくい理由」について説明します。
外国人が日本で部屋を借りられない理由は文化が違うから
結論としては、外国人だから借りられないというよりも「外国人は文化が違うから」借りられない、というのが答えです。
先日見かけたツイートにはこのようなことが書かれていました。
部屋を借りに不動産仲介会社へ行ったところ、「外国人だから希望に添えない可能性がある」と言われた。なんかイライラする。
この方の素性はよく知りませんが、見たところツイート主さんご自身が日本語ペラペラの外国人のようです。
この方の場合、日本人彼氏が名義人(賃貸契約者本人)になるため、自分が外国人であることは問題ではないじゃないか、と発言されていました。
日本語もペラペラなのに、お気の毒です。
しかし、賃貸仲介をしていた身としては、これは正直当然のことです。
名義人が日本人であろうと、外国人が一緒に住む場合は当然問題視されます。
このときに担当された営業マンの態度が悪かったのかはよくわかりませんが、本来は不動産会社側がしっかりと理由を説明するべきなので、このようにイラつかれてしまったのは無理はないとは思います。
しかし、このツイートには多くの人から、「名義人が日本人なのにひどい!」とか、「外国人だから部屋を借りれないなんておかしい!」などのコメントが寄せられていて、逆に驚きました。
ということで本題に戻ります。
外国人が部屋を借りにくい理由は、「文化の違い」です。
外国人は文化が違うから問題を起こす確率が高いという事実
もしもあなたが物件のオーナーで、外国人に部屋を貸したときに以下のようなことが起きたら、気分は良いですか?
・毎朝毎晩、宗教の集まりで多くの信者が部屋に集まる
・毎晩のように外国人が集まってパーティー騒ぎ
・何度注意しても「宗教だから」を理由にやめてくれない
・何度言っても「わかった」と言って次の日にはまた爆音騒ぎ
・1人に貸した部屋に気づいたら10人住み着いていた
・そもそも日本語が通じないから注意してもわからない
・同じ物件の別部屋から毎日のようにクレーム
上記は全て、外国人に物件を貸した結果、実際に起きたトラブルです。
それも珍しいことではなく、わりと頻繁に起こっています。
日本は比較的、人を家に呼んでパーティー騒ぎをする文化はありませんし、賃貸マンションやアパートに住んでいれば隣の家や上下の部屋に迷惑をかけないように生活する文化が根付いています。
しかし、外国人の中には関係なく迷惑行為を繰り返す人が少なくありません。
もちろん日本人にもそのような迷惑な人はいますが、外国人の方がわかりあえない確率が高いと考えられるのが一般的です。
✔️一度部屋を貸してしまうと不利になるのは家主
日本には、借地借家法という法律が存在します。
これは、賃借人(部屋を借りる人)が賃貸人(部屋を貸す人)よりも優位な立場であることを定めています。一度部屋を借りた場合、賃貸人の都合で賃借人を部屋から追い出すことはできない、という決まりがあります。
だからこそ、家主は一度賃貸借契約を結び部屋を貸してしまった場合、外国人を追い出すことは難しい場合があるわけです。転貸をした場合などの例外はありますが。
家主によっては特定の国籍を拒否する場合もある
過去に外国人トラブルを体験した家主の場合は特に、条件に厳しいことがほとんどです。
物件によっては、特定の国籍に限り受け入れを拒否する家主もいますが、事前にトラブルを防ぐため外国人全てを拒否する家主も少なくはありません。
仲介会社や家主によっては、実際に外国人本人と会って判断するなどの対応をしてくれる場合もありますが、特に人気物件である場合、あえて面倒な方法を取ってもらえることは少ないでしょう。
家主にとって、部屋の賃貸はビジネスです。優しさでわざわざリスクをとって、外国人を住まわせるメリットがないんです。
だからこそ、賃貸仲介人が賃貸物件を探して部屋の空き状況確認をする場合にも、外国人の受け入れをしている物件かどうかを確認することが必須です。これはどの仲介会社でも同じことです。
悲しいかもしれませんが、外国人の入居というだけで毛嫌いする家主は多いです。
悪いのは家主でも仲介会社でもなく、過去に悪さをした外国人
仲介会社は、部屋を借りたい人だけでなく家主も守らなくてはいけない立場にあります。
家主に無理を言って外国人を住まわせた結果トラブルが起きたら、かわいそうなのは家主です。
悲しいのは、いくら日本語がペラペラで日本の文化を理解し順応している外国人でも、外国籍であるというだけで門前払いされてしまうケースが多いことです。
家主がグローバルな人で、外国人全てが迷惑なことをするわけではないという区別のつく人であれば、理解をしてくれる人もいるかもしれません。しかし、家主側はあくまで「部屋を貸す人は自分が決められる」立場です。
少し待てばその部屋を借りたいと言う日本人が現れるという自信がある場合は特に、部屋を借りたい外国人にわざわざ会ってリスクを負う判断をするなどの面倒ごとは避けたいものです。
過去に外国人とトラブルを抱えたことがある家主であれば、なおさら嫌なはずです。
結局、「外国人の文化」による迷惑行為を受ける可能性が、日本人を入居させる場合と比べて高いから、外国人が部屋を見つけるのは難しいのです。
悪いのは、家主でも仲介人でも部屋を借りたい善良な外国人でもなく、過去に迷惑行為をしてきた外国人というわけです。
外国人専門で対応している仲介会社もある
外国人受け入れ可能物件のみを取り扱う専門の不動産仲介会社があります。
そのような会社であれば、外国人受け入れ可能物件についての情報を豊富に用意しているはずですし、良い物件を見つけたのに拒否されるなどの余計な嫌な思いもしなくて良いはずです。
実際に私の友人も、外国籍の彼氏さんと一緒に住む部屋を探すときには外国人専門の仲介会社を頼っていました。是非調べてみてください。
日本人の生活を守るためにある厳しい現状
マナーを守ることができる外国人も多いのは事実です。
しかし、一部の「日本のマナーを守れないのに日本に住んでいる外国人」が原因で、「外国人」を住まわせることに対するハードルが高くなっているのも事実です。
悲しいところではありますが、日本人の生活はこのようにして守られているんです。
あなたの部屋の隣の住人が、よくわからない言語で毎晩パーティー騒ぎをしていたら、文句を言いたくなりますよね。文化が違うからパーティーして当たり前だと言われたら、「ここは日本だ!」と言いたくなりますよね。相手が日本語を話せなかったら、家主に文句を言いに行きますよね。そういうことです。
注意しても辞めない人なんて流石にいないと思いますか?いるんですよ。日本の常識が通じない外国人は、あなたの思っているよりも多く実在しています。
ということで、なんとも後味の悪い形にはなりましたが以上とします。
もし外国籍で賃貸物件探しに悩んでいる人がいるなら、素敵な物件が見つかることを祈っています。
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