極悪女王
ネットフリックスで極悪女王を観た。
青春ドラマとして素晴らしい出来でちょっと泣いてしまった。
もともと、ゆりやんレトリィバァさんにそこまで興味がなくて(失礼)、
ダンプ松本役をやるというニュースを目にしたときに、「せっかく痩せたのに役作りでまた太るとか大変だな~」くらいにしか思っていなかった。
ドラマ撮影のニュースから大分時間がたち、忘れかけていたころにネットフリックスで配信が始まった。
少し前に、「地面師たち」を鑑賞し「ネトフリすげー!!」と小学生並みの感想でプリミティブに熱狂していたこともあり、その勢いのまま「極悪女王」の再生ボタンをクリックした。
第一話が始まると、そこは昭和の世界がかなり忠実に再現されていた。
いたるところでタバコを吸うおっさんたち、デリカシーもポリコレも存在しないゆるさ。ビール瓶を集めて小銭を稼ぐ子供。
屋内でガス使って焼きそばを売るあの感じ(うまそう)。
私は昭和50年代の生まれなのだが、すっかり忘れかけていた景色が記憶の中から呼び起こされて、それだけで引き込まれるものがあった。
あー・・・こんな感じだったわ・・・確かに・・・。
ゆりやん登場、全然違和感がない!演技上手で驚く。
昭和の女優コントとかしていたのだから、演技が上手でも不思議は無いのだと納得。
数日のうちにすべて一気見してしまった。
私自身、実際の女子プロブームの際は幼児だったこともあり全く知識が無い。登場人物のレスラーの方々も名前は聞いたことがあっても具体的にどういう活躍をしていたのか、とか何も知らない。
その前提で鑑賞しても、少女たちの青春物語として心に響くシーンが多数あり、ゆりやん他女優さん達の熱演に頭が下がる!というかもう好き!
剛力さん。このドラマのために増量したとのこと。増量とはいえやっぱりスラっとしてて細く見えるけど・・・と思ったけれど、しっかり筋肉がついてて試合シーンの説得力がすごい。さらに鑑賞後ライオネス飛鳥ご本人の画像を確認したら、、似ている!
やっぱり女優さんってすごいんだな。。。と感嘆した。
唐田さん。正直例のスキャンダルの人としか認知していないことを土下座したいレベルで素晴らしかった。こちらもまた、本物の長与千種ご本人の試合映像を確認したら完コピといっていい再現度。不名誉な名前の売れ方をしてしまって大変だったけどこれからの活躍が楽しみでしかたない。
ゆりやん!プロ根性が素晴らしいと感じた。ゆりやん自身キャラが濃いからどうかな。。と思っていたけどドラマ内でダンプ松本そのものにしか見えなかった。。ほんとすごい。唐田さん演じる長与千種とランニング中に置いてきぼりにされるシーンはこちらもちょっと泣いてしまった。。
ドラマを見ていて思い出したのだが、私3歳ごろに、テレビでダンプ松本を見て「本当に悪い人なんだ」って思っていた。
リングを降りて暴れて、実況席の人とか蹴散らしてるシーンを見たんだと思うけど、「警察はなぜあの人を捕まえないんだ」ぐらい思っていた記憶がある。
なので、ダンプ松本が宣伝していた「たこやきラーメン」を親が買ってきても絶対に食べなかった。悪い人が宣伝してると思っていたから。
当時、子供にここまで嫌われるなんて。気の毒にも思うけど、それだけダンプ松本さんご本人のプロ意識が徹底していたということなんだなと。
セルフプロデュース力が半端ない。
とはいえあんなに血まみれなのに普通にテレビ放送していたなんて
自分も生きていた時代ながら、昭和ってやばいなと思う。
最近は昭和と現代を比較するようなテーマのドラマが多い。
でも昭和って長いから。。
戦後の焼け野原とかから2~30年後くらいにはプロレスやって盛り上がっていたと思うとなんかビックリする。
面白かったです。
おわり。