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自分を客観視できる人が婚活では強い(婚活における自己分析のすゝめ③)

婚活における自己分析の話

前々回から、婚活には自己分析が重要だということをシリーズで書いています。今回が最終回です。

▼前回と前々回の記事はこちら

婚活は就活と同様、自分という商品を相手に売り込む行為です。そして、自分のPR活動を効率的に進めるためには、自分が婚活市場の中でどのような立ち位置にあるのか、また自分の心の中は世間一般と比べてどのような偏り(傾向)があるのか詳しく知っておくことが大切です。

本シリーズでは自己分析を下記のフレームで考えています。

自己分析における内面と外面/ミクロとマクロのマトリクス

その中で今回は「外面のミクロ」の話。つまり、個別具体的な場面で見た自分の立ち位置(印象、見た目)について知る方法を掘り下げていきます。

なぜ見た目の印象が重要なのか?

「人は見た目が9割」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンは、「人と人とのコミュニケーションにおいて、話し手のどのような情報が聞き手の印象に影響するか」を実験により数値化しました。

それによるとコミュニケーションで伝わる情報、すなわち①視覚情報(見た目、しぐさ、表情、視線 )、②聴覚情報(声の質や大きさ、話す速さ、口調)、③言語情報(言葉そのものの意味、会話の内容)の3つのうち、会話の結果相手の印象に残るのは

  • 視覚情報…55%

  • 聴覚情報…38%

  • 言語情報…7%

…となりました。つまり、話している内容(言語情報)は相手が抱く話し手の印象にほとんど影響せず、代わりに見た目や声のトーン、振る舞いなどの非言語情報が印象の9割以上を占めるということがわかりました。

しかも、この印象は出会って3〜5秒以内に形成されてしまうそうです。

かつてベストセラーとなった『人は見た目が9割』というタイトルの本は、このメラビアンの法則を受けて、「非言語情報」のコミュニケーション、すなわち「ノンバーバルコミュニケーション」が非常に重要であると説きました。

そして、この本がノンバーバルコミュニケーションを「見た目」と定義しているのです。本稿でもこの意味で「見た目」という言葉を利用します。

なお、3〜5秒で形成された見た目の印象ですが、それを覆すのは大変難しいこともわかっています。第一印象を覆すために必要な時間や行動については諸説ありますが、私が確認した中で最短だったのは「2時間はじっくり話す必要がある」というものでした。

婚活のお見合いの目安時間は1時間なので、お見合いの最初で形成された印象はお見合いの終了までほぼ覆らない。そして、その印象の9割は見た目で決まるということになります。

以上から、見た目の印象が悪いことで婚活の難易度が非常に高くなってしまうことは容易に想像がつくのではないでしょうか。
自分を客観視し、見た目を改善することは婚活を楽に進める手助けになります。

なお、婚活の場合、実際に会う前に写真で相手を確認することになります。なので今回は対面での見た目だけではなく、写真での見た目も視野に入れて話を進めていきます。

個別具体的な場面で見た自分の立ち位置を知る

さて、見た目が大切とはいっても婚活市場の中で自分がどのくらいステキかなんて、なかなか知る機会がありませんよね。

そもそも婚活をしている人になかなか会いに行く機会がありませんし、友人や知人が「〇〇さんはとても素敵だから、きっとすぐに相手見つかるよー」など言ってくれていても、それには社交辞令が混ざっている可能性も大いにあります。

また、「ステキ」や「格好良さ」には方向があります。ワイルドな見た目が好きな人もいれば、爽やかな見た目が好きな人もいるでしょう。

ただ、婚活では就活のように「好ましい」とされる見た目に一定の傾向があります。そして婚活では多くの人が「婚活界で好ましい」とされる傾向に見た目を揃えていきます。

「そんな〜、どんな見た目でも良いじゃないー」と思いたくもなりますよね。確かに、人の好みも十人十色なので本来ならどんな格好・見た目でも良いはずですが、婚活では「婚活風の」見た目の良さを作る必要があります。

一方でメリットもあります。大体全員が同じベクトルの上にならんでいるので、他人と容易に比較可能なのです。

また「結婚は見た目じゃなくて中身でしょ〜」と思いたくなる方もいるかもしれません。ごもっともです。

ただ、繰り返しになりますが最初に作られた見た目の印象を覆すのは本当に難しいのです。最初の印象が良くないと中身を見てもらえるようになる前に婚活自体が試合終了になってしまう可能性が高いです。

他人と自分を比べる具体的な方法

他人と自分とを比べるには「両者を横並びに置いてみる」が一番簡単です。人間の視野なんてそう大きくありません。また、ある人の見た目を正確に記憶に留めておいて、後で自分と比べるのも難しいです。

卑近な話ですが筆者は美術系の大学を受験していて、美大受験のとき「自分の書いた絵がいかに美しいか」を知る一番の方法は、他人の絵と自分の絵を隣に並べて見比べることでした。

婚活においても同じです。自分と他人を横に並べて客観的に見つめることが「自分の見た目のスペック」を知る一番早い方法になります。ただし、実際に自分と他人を並べて第三者の目から見るのは難しいので、多くの婚活者さんを一堂に並べてみて、そこからいいなと思う人の特徴を洗い出す形になります。ここでは具体的な方法を3つ紹介したいと思います。

異性の視点での検索結果を見せてもらう

まずは「異性の画面から(自分を)検索した結果を見る」をお勧めします。

ご自身の所属する結婚相談所か、入会を検討している結婚相談所で、自分と同性の人のサンプル検索画面を見せてもらいましょう。そこで、どんな人が素敵だと思うのか、特徴を洗い出してください。

なお、筆者は一時結婚相談所を開業しようと思い、結婚相談所の連盟の開業セミナーに行ったことがあります。そこで「営業の観点から実際の検索画面を見せるところまでは許容されている」と聞きました。今はどうかはわかりませんが「同性の検索結果画面は見れますか?」と相談所で聞いてみるも良いかもしれません。

参考までに、結婚相談所で同姓の検索結果を見せてもらった婚活者さんの成婚談を載せておきますね。

特に、女性の場合はライバルがとても強力なことに驚くことかと思います。私は検索画面こそ見る機会はありませんでしたが、他の方の婚活写真を何枚か拝見する機会はあり、その完成度の高さに驚いたものでした。

なお、アプリでは自分とは異なる性のアカウントを作ることができるものもあります。

私は女性ですが、アプリで婚活をしていた時には男性アカウントを作り、自分と同じ地域・年齢で検索した時に自分が男性からどう見えるのかは常にチェックしていました。

セルフプロデュースでは改善に限界はありましたが、検索画面で魅力的になれるよう見た目を改善したら、もらえる「いいね」の個数も増えました。

お見合い会場で周囲の人を観察する

もし、検索結果サンプルを見せてもらえない場合や何らかの事情で利用できない場合には、お見合い会場に他の婚活者さんを見に行くのがオススメです。

いわゆる「お見合いのメッカ」と言われる会場に行くと、何組ものお見合いのペアを一挙に見ることができます。

その中で、「ステキ!」「格好いい」と思える同性がどんな格好をしているのか、逆に「この人はないな…」と思える同性がどんな格好や仕草をしているのかぜひ観察してメモしてみてください。

そのステキな人の特徴が目指すべき行動で、これはないなと思った特徴は避けるべき行動です。

なお、筆者が今まで行ったお見合い会場の中で、婚活者さんがたくさんいた会場は下記のとおりです。14時から15時の間に行くと一挙に多くのペアを観察できてお得です。

帝国ホテル

京王プラザホテル

雅叙園

ベイシェラトンホテル横浜

【実施に注意】同年代のステキな婚活者さんに会う

最後に、同年代のステキな婚活者さんに会うのもオススメしたいです。ただし女性の場合、婚活中の女子会は多くの仲人さんによって「悪手」とされていますのでご注意ください。なぜなら、

  • 婚活をしている人=成婚に至っていない人なので、そこで交わされる婚活のポイントはズレていることが多い。

  • 女子会では悪口が横行しがち。活動のグチを言い合う場になってしまい男性や婚活のネガティブなイメージを強化させてしまう。

などがその理由のようです。参考までに「婚活中の女子会はNG」という意見をいくつか載せておきます。

なお、男性の方は男子会を…と言いたいところですが、男子会は見たことがないです^^; 男女混合のオフ会を主催されている方なら見ました。私も何度か参加しましたが、参加された男性は「タメになった」とおっしゃっていました。

ポイントは「ステキな」婚活者さんに会うという点です。素敵な発信をしている今すぐにでも成婚しそうなステキな人を見つけて会いに行きましょう。成婚されたステキな方に会うのでも良いと思います。

私は婚活の初期に「この人素敵だな…❤️」と思った女性には積極的に会いに行きました。そして、皆驚くほどキレイで性格も良くて勉強になりました。

と同時に「こんなステキな人たちと同じ市場で争わなくてはいけないのか」と震え上がりました。そして終わった後速攻ヘアメイクトレーニングに通い、スタイリストさんに服を選んでもらいました。
なお、その時女子会で会った人たちは速攻で成婚されていきました。

逆に「この人ステキだな」「すぐに成婚しそうだな」という人とでなければこの方法は実施すべきではないと思います。結婚に至るまでの間違った道筋をインプットしてしまう可能性が大ですので。会うとしても成婚した人だけに会いにいきましょう。

自分の伸び代を見つけられたら改善に移す

さて、どのような見た目が好ましいかわかり自分の改善点もわかったなら、あとはそれを目指して投資やトレーニングをするだけです。

見た目を変えていく具体的な方法を紹介…したいのですが、これに関しては本当にたくさんの方法があり、やり方も十人十色なのでここには書ききれず...。また筆を改めたいと思います。

まとめ:なぜ見た目を客観視する必要があるのか

さて、ここまでの話のまとめをしていきたいと思います。まずは今回の「なぜ自分の見た目を客観視する必要があるのか」についてのまとめです。婚活において「見た目の客観視が必要な理由」は以下となります。

  • 人の印象は最初の3~5秒でほとんど決まり、それはなかなか覆せない。ゆえに婚活において見た目の印象は婚活の難易度をかなり左右する。

  • 婚活界では見た目は一定のベクトルに沿って序列が作られているので比較は容易。見た目の比較は、実際に他の婚活者さんの姿を見るのが一番

  • 他の婚活者さんと自分の見た目を比較して、改善点がわかったら即アクションする

婚活で好まれる見た目のベクトルに沿って自分を優位に持っていくことで、婚活はかなり楽になります。

シリーズ全体のまとめ:なぜ婚活で自己分析が必要なのか

最後に、ここまで3回に渡り自己分析の必要性を書いてきましたが、その全体のまとめを行いたいと思います。婚活において、自己分析が必要な理由はとりも直さず

自己分析をすることで、自分のスペックを知ることができる

からです。そして、自分のスペックをすることで、以下のことを知ることができるからです。

  • 自分はどこを目指しているのか

  • 今の自分の実力に対して目標が適切か

  • 改善点は何か

婚活は広く大きな海の中からたった一匹マッチする魚を探すようなものです。自分が目指す方向や自分の実力で目指せるところがわからないまま試行回数を増やしたとしても徒労に終わるだけでしょう。目標を定め、自分を知ることでトライの精度を上げることができます。そうすることで婚活も早く切り抜けることができます。

知識があなたの婚活の助けとなりますように。ここまで読んでくださりありがとうございました。


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