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統計データを制すものは婚活を制す(婚活における自己分析のすゝめ②)

お久しぶりです。こんにちは。7月はブログをお休みさせていただいて、久しぶりの更新となります。読んでいただきありがとうございます。

婚活には自己分析が必要だという話

6月(前回)の記事には、婚活には自己分析が必要だということを書きました。

まず、婚活は就活と同様、自分という商品を相手に売り込む行為であると説明し、そして、自分のPR活動を効率的に進めるためには、自分が婚活市場の中でどのような立ち位置にあるのか、また自分の心の中は世間一般と比べてどのような偏り(傾向)があるのか詳しく知っておくことが大切と述べました。

前回の記事はこちらです。

今回は「他人から見た自分(外面)」の分析の話をします

このnoteでは自己分析を①自分の内面の分析と②他人から見た自分(外面)の分析の2軸で考えています。そして、それぞれをミクロとマクロに分割した4つの象限で捉えています。図で表すと以下のようになります。

自己分析における内面と外面/ミクロとマクロのマトリクス

前回は「自分自身の内面」の分析に触れましたので、今回は「他人から見た自分(外面)」の話をしようと思います。その中でも特に統計データの活用方法とその婚活への活かし方(自己分析のマクロの部分)を説明したいと思っています。

統計データを知ることで何ができるのか

統計的に自分が婚活市場でどのような立ち位置にいるかを知ることは、男性にとっては「自分の婚活の有利不利の度合いを知ること」と言い換えることができると思います。

なぜなら、女性が好む男性の条件は「年収500万円以上、身長170センチ以上、大卒以上」など統計的に表現できる項目が多く、しかも多くの人が同じような項目を希望条件に挙げるためです(男性の場合は「かわいい人」など統計的には曖昧な項目を挙げる人が多い)。

一方で女性にとって、統計的な項目は自分の狙うターゲットがどれだけ希少性があるか知る指標になります。

例えば「条件A×条件B×条件C…」と掛け合わせていくと、自分の望むスペックの人がどれくらいの割合で存在するか確認することができます。

また、当然ながら少ないパーセンテージに当てはまる人を希望するほど婚活の難易度は上がりますし、また相手に求める条件が多いほど婚活の難易度は上がります。

このように、同じデータでも男性と女性でデータの保つ意味が違ってきますので、自分の性別に合った方法でそれらを婚活の戦略に活かすことが求められます。

それでは、上記を踏まえて統計資料にあたっていこうと思います。

情報1:身長のデータ

まずは女性が男性をフィルタリングする際によくチェックする項目の一つ、身長の情報から確認していきましょう。

身長に関しては「国民健康・栄養調査」という厚生労働省の統計がオススメです。この統計では年代別に平均身長を調べることができます。

2023年8月時点で最新の統計である令和元年の調査によると、30代男性の平均身長は171.5cmだそうです(第1部 栄養素等摂取状況調査の結果 p.116)。
標準偏差が5.5ですので、身長170cm以上の男性をターゲットに設定すると約60%の男性が対象になります。

日本人男性の平均身長は170cmと一般に言われていますので、意外に多い気がしますね。

情報2:学歴のデータ

学歴に関しては「国勢調査」のデータが網羅的です。こちらも年代別にどの学歴の人がどのくらいいるのかを調べることができます。

学歴情報を含み現時点で最新の2020年の国勢調査によると、30代で最終学籍が大学卒の人は約4割となっています(2-2 教育 -「学校」から社会へ- p .11)。

いかがでしょうか?婚活をする人は高学歴の方が多いので、こちらに関しては意外に少ないと感じられるのではないでしょうか?

情報3:未婚男性の年収

最後に年収の分布を見ましょう。年収に関しては全男性の平均年収ではなく、未婚男性の年収分布を見ることをお勧めしたいです。

なぜなら、年収の高い男性ほど結婚している割合が高く未婚者と既婚者では平均年収で70万円(20代)〜150万円(30代)ほどの差があるからです。

ちょっと古いですが、下記の記事では年齢別に未婚者の年収データを集めています。都道府県別のデータも参照できて、とても便利です。

なお、最新の正確なデータを渉猟したい方は総務省の就業構造基本調査を確認されると良いでしょう。現時点では令和4年の統計が最新となります。

tips:年収は結婚相談所に所属している人のデータも確認するとベター

なお、結婚相談所で活動する場合、年収は「結婚相談所で活動している人のデータ」を見ることもオススメしたいです。

結婚相談所の男性の平均年収は世間一般よりかなり高く、世間一般で高年収に属する男性でも結婚相談所ではそうではない場合が往々にしてあります。

IBJのWEBサイトでは所属会員のデータが公開されており、年収に関しても「年収のボリュームゾーン」という形で示されています。

結婚相談所の女性が目にするのは下記のような分布の男性データですので、結婚相談所で活動する男性には相談所内でのご自身のスペックも合わせて確認されると良いでしょう。

出典:数字でIBJチェック!年齢・学歴・収入など、 気になる会員データを公開!https://www.ibjapan.com/ibj/data/

考察:データをどう活用するのか

では、これらのデータをどう活用すればよいのでしょうか。

繰り返しになりますが、これらの情報は男性は自分の立ち位置の確認に、女性は目指すターゲットがどのくらいの難易度にあるのか確認するのに使用するのがベターです。

なぜ、男性と女性でデータの活用方法が違うのでしょうか?

こちらも繰り返しになりますが、女性の場合、希望する相手のスペックが統計的に表せられることが多く、条件も似通っています。一方で男性はそうではありません。

つまりあなたが女性の場合、男性と同じ統計的スペックで自分の価値を測定することにあまり意味はありません

むしろ、婚活市場における女性のヒエラルキーはこれらの項目以外でほとんど形成されてしまうので、男性と同じ統計資料を参考にして「自分の価値はこのくらい」と判断してしまうのは、婚活市場における自分の市場価値の見誤りにつながります。

自分の市場価値の見誤りが、他人から「高望み」と言われてしまう状況を生み出してしまう可能性は下記にて述べました。

女性の場合:自分の目指すターゲットが統計的にどのくらい難しいのかを知る

女性の場合これらの情報は、むしろ「自分の目指すターゲットがどれだけ難しいのか」を知るために使うことに価値があります。

例えば、婚活の人気の「30代、身長170cm以上、大卒以上、年収500万円以上」という条件で未婚男性を絞り込むと、

  • 30代前半未婚男性で年収500万円以上…15%(※)

  • 大卒以上...40%

  • 身長170cm以上…60%

…なので、
0.15×0.4×0.6=0.036
と、3.6%程になります。(※話を簡単にするため30代前半にしています。)

もしあなたが女性で、婚活に苦労しているのなら、「ボトルネックになっている条件」や「幸せな結婚生活にあまり関係なさそうな条件」から条件を広げてみるのがオススメです。

どの条件が「緩めても大丈夫そうな条件」に当てはまるのかは、例えばこのような、結婚相手を選ぶにあたり大して重要ではなかった項目に関する記事を参照するのが良いでしょう。

また、令和4年の男女共同参画白書における、既婚者が答えた「結婚相手に求める・求めたこと」の項目などがとても参考になると思います。

出典:男女共同参画白書 令和4年版 全体版「特集編 人生100年時代における結婚と家族~家族の姿の変化と課題にどう向き合うか~ 」p.60

これらを見る限り、年収は結婚生活に大切と考えている人が多いので、過剰に譲歩しない方が良い条件かと予想できます。一方で学歴などは幸せな結婚生活にあまり関係なさそうなので、過剰にこだわらなくても良さそうな条件です。

なお、結婚相手を学歴で選ぶべきか否かの考察はこちらをご覧ください。

ただし、自分の目指すターゲットが統計的に難しいと分かったとしても必ずしも条件を広げなければいけないというわけではありません

難しいけれども、その競争を勝ち抜ける実力をつければ良いだけです。

具体的にそれが何かは…またの機会に詳しく書きますね(書いたらリンクします。それまではこちらのツイートをご覧ください。婚活において女性に何が求められるのかとてもわかりやすくまとめてあります)。

男性の場合:自分の戦闘能力の把握と戦略を練るのに使う

さて、男性の場合は統計情報をどのように活用するのが良いのでしょうか?

男性の場合は単純で、ご自身の戦闘能力の把握にご活用いただくのが良いと思います。女性はこれらの視点で男性をまずフィルタリングしていますので。

ただ、一朝一夕に覆せない項目が多い(むしろ向上させるのがほぼ不可能な項目がほとんど)ので、結果が低めに出てしまった方には辛い情報が多いかと思います。

その場合は、これらの結果を踏まえた上で、戦略を練るのに使うのが良いと思われます。

具体的には、①統計では表せられない項目の向上と②検索結果からのヒット以外での出会いを目指すなどです。

なぜかって、誤解を恐れずに言うと、統計情報は出会った後には大して重要ではない情報なのです。相手をフィルタリングする時に使用する情報なので。

ならば「婚活パーティ」など検索に関係なく出会える場に出かけてみたり、見た目など統計では表しにくいスペックの向上に力を注ぐのが効率的です。

下記は女性の成婚談ですが、記事曰く「見た目とコミュ力が高く、スペックが微妙」(つまり検索で不利)な婚活者さんを仲人さんが婚活パーティに送り込み、そこで将来のパートナーに出会い成婚に至った話です。

また、この記事では婚活者である女性が「自分が検索に設定した条件とは違うけれども素敵な人に出会って成婚した」記事でもあります。女性も、会ってみれば当初の希望条件とは違うけれども素敵な人だった!と思うことはしばしばあります。

なので、統計資料を確認した結果辛い結果になってしまった男性は、統計では現れない「見た目」「コミュニケーション能力」などの向上に注力の上、婚活パーティなど「(女性にとって)検索した条件と違うタイプの人にも会える場」にも足を運ぶことをオススメします。

どこをどう頑張れば良いかはこちらのツイートの図が大変参考になると思います。

まとめ:統計資料を把握した上で作戦を練ってトライを!

ここまで、婚活に女性が用いる代表的な指標を確認しながら、男性と女性双方の視点でそれらの指標をどのように活用すれば良いのかを述べてきました。

男性の場合統計資料は自分の戦闘能力の把握に、女性の場合統計資料は自分の目指すターゲットの難易度の把握に使用すれば良いと述べました。また、女性については自分が男性を検索するのと同じ指標で自分のスペックを把握しようとすることにはあまり意味がないと述べました。

男女どちらの場合も統計資料は、その後の戦略を練るための資料として使用するのがオススメと書いてきたつもりです。

統計情報は時に残酷で、自分自身の価値が想像よりも低く出ることがままあります。また、自分の目標とするターゲットが想像以上に難しかったと言うこともあるでしょう。

大事なのは、自分の戦闘能力やゴールの難易度を把握した上で、ではどうしたら良いのか適切な作戦を練ることです。

例えば「同年代で大卒、身長170以上、年収500万以上」のアラサー男子がどのくらいいるのかを計算した結果「33人に1人」と言う結果を出された仲人さんがいましたが…

どうしてもそこを目指したいなら、33人中1番になれば良いだけです。婚活会には実力のあるアドバイザーさんもたくさんいますので、その方を探して他の32人を出し抜く方法の指南を受けられるのが良いでしょう。

ただ、その結果何年も婚活をしてしまっていたり、頑張ることがどうしても辛くなってしまう場合は、やはり統計的に重要ではない項目から見直してみてはいかがでしょうか?

統計的に自己の立ち位置やターゲットの難易度を把握することは、婚活を短時間で終わらせる道標になります。

本稿にはさまざまなリンクを貼らせていただいたつもりですので、これを読んでいただいている方が戦略を練る上での一助になれば幸いです。

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婚活自己分析について、このnoteでは3部作で記載する予定です。前回の記事はこちら。

統計的立ち位置の把握不足がいわゆる「高望み」を生み出してしまうことについて考察した記事はこちら

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