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【婚活回想記】本間さんは社長だけと漢字が読めない①

ちょっと久しぶりの更新になってしまいました。
では引き続き私のマッチングアプリで出会った人のお話。

私自身条件を年収高めに設定していたので
自営業(自称)が多かったんですが
本物の社長ももちろんおりました。

その中に、割とイケメンでメッセージのやり取りもノリよく、
プロフィールに載っている写真も海外旅行が多め、
外車もしっかり乗りこなしており
けっこう稼いでそうな男性がおりました。

これはアリかも?玉の輿案件?
もしこの人と結婚したら
私は社長の奥さんになるな。
子供は私立に通わせて、昼はママ会で高級ランチ。

ここまで妄想するまで5秒もかからない。

こういうところがホントに婚活女の可愛いところで
瞬時に自分の人生を、勝手に相手の人生に乗っけては
妄想し、何度も眺めて楽しんでしまう。

もちろん映し出されるのは、理想という名のただの虚像。

まだまだ付き合ってもないし、
ましてや会ったこともないのに、我ながらすごい能力。
やはり少女漫画を大量に読み漁っただけある。

私の理想を映し出してくれた彼のことは
マッチングしている中でもより優先度は高くなり
やり取りも頻繁になっていった。

そしてついに。念願のデートまでこぎつけた。

待ち合わせでの第一印象は、やっぱりイケメン。
さわやかでスーツが似合う、高身長な男性。
笑うと白い歯が見えて可愛い。

ふたりで食事する場所も、
彼が良く行くというお気に入りのお店があるらしく
おしゃれな創作料理店をチョイスしてくれて
雰囲気もめちゃくちゃ最高だった。

しかもアラカルトではなくコース料理で
店員さんが苦手なものだけおっしゃってくださいとだけ伝えに来る。

マッチングしてからすぐに
こんな最高なデートに連れてってくれるなんて
私はもうこの人の妻になるしかない
その瞬間は思った。

しかし。

色々話をしていくと
徐々にあれ?何か…話が合わないな?
みたいなことが多々あり。

私は結構本を読んだり、
映画を見たりするのが好きなんだけど
彼は本は一切読まないし、読むとすれば漫画しか読まない。
映画よりもYoutube見てるほうが楽しいらしく。

あー趣味や好きな事が違うってこういう事か。
愛し合う二人には関係ないことだよな。
別に押し付けあう事でもないし。何の問題もない。

無論。何とかこの虚像をこの手で掴みたいのだ。
手に入れられるなら多少の無理や妥協はあるだろう。

だが次の一言で、虚像に対する熱意は冷めた。

「てかさ、これなんて読むかわからんねん」

ご予約“承ります”の文字を指さして笑っていた。

..................。

マジか。

これは趣味や好きなことが違うではなく
常識の知識レベルが違うやつだ。

そもそも論。
こいつは社長なのに“承る”ことないんか???
この字を正確に読もうとすること無く
避けて30年以上生きてきた事を讃えたい。

この一件で一気に私は彼に対しての想いが
急速冷凍してしまったうえに
このデートの直後

「今日は本間楽しかった!本間ありがとう!また会お!」

というLINEが来てとどめを刺された。

マジでもう無理になってしまった。

私は関西人だが「ほんま」を「本間」と変換しちゃう勢は
元々ちょっと無理だったのだが見事にやってくれた彼。

彼こそが、本間さん(もちろん仮名)です。

ー本間さんの話は続くー

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