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晴れでも革、雨でも革

靴が擦り切れたり、鞄や財布を買い替えるタイミングで、いつも浮かんでくる素材は、やはり”革”。

革製品の良い所を挙げるならば、一番は経年変化。
使っていくうちに、自分の使い方に馴染んでいき、日を追うごとに使いやすくなる。
よく触れる部分には程無くしてツヤが現れ、新品の頃とは違う表情になる。
革モノそのものが、自分の生活をスケッチしたようになる。

これらは鞄や小物に対して言えることだが、靴の話になるとまた趣が違う。
靴の場合は、しわの入り方や傷の入り方が人によって違い、その人がどんな道を歩いたかをそのまま現わしている。

所持している靴と常用の鞄ががいずれも革製の今は、どんな天気でも革と一緒。
このスタイルになるまでは、雨によるダメージなどの懸念はあったものの、メーカーの加工方法や使用方法をこちらも知ることで、雨でも共に外出できる革モノと出会える。
梅雨の時期は毎日革靴で闊歩していたものの、その時履いていた靴は健在で、もしかして梅雨なんて無くて快晴続きだったのでは無かったかと勘違いしてしまうような佇まいをしている。

少々険しいハイキングでも、革靴を使う。
こちらはブーツになるが、倒木や石ころとの衝突から脚を守ってくれ、安全を約束された足元を信じ、勇ましく山を進むことが出来る。
帰宅後のケアで砂埃を払うとだいたいは無傷で、本当に山中を歩いたのか疑いたくなる。

糸のほつれ、かかとの擦り減りを迎えると、買い替えではなく修理になる。
永い事付き合えるのも革の良さ。
毎日使っている割にはまだ修理の場面に出くわしたことは無いので、それを迎えるのが楽しみであるし、だから今日も使おう、明日も使おうと思える。

そんな革との付き合い方。

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