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「踏み出した先」にあるもの。

本日6/21は、世界ALS DAY。

ALSという手ごわい難病を「治療可能な病気」とするために様々な方々がイベントや情報発信などを通じた啓発活動を行なっています。

メンバーとして関わっている、漫画『宇宙兄弟』から始まった「せりか基金」もそんな団体のひとつ。ヒロインのせりかのように、ALSをいつか治療可能な病気にしようという想いのもと活動を続けており、チャリティグッズの販売や各種コラボレーション、寄付などを通じて集まったお金をALSについての研究を行う研究者に助成金としてお渡ししています。

活動を始めてから2年が経ちますが、これまで本当に多くの方々から支えられてきました。

いつも優しい言葉をかけてくれるALS患者や支援団体の方々。チャリティグッズを購入してくれる方々。毎回SNSでシェアしてくれる方々。世の中に届けるべきだと記事を描いてくれるメディアの方々。コラボレーションしましょうと声がけしてくれる企業の方々。

世の中ってこんなに素敵な方々がいるんだなあ、といつも思います。ただただ、感謝です。ありがとうございます。

せりか基金の活動は、「社会貢献」や「ソーシャルグッド」と呼ばれるジャンルのものだと思いますが、もともと僕はこういった活動に少し苦手意識を持っていました。なんとなく崇高な活動をせねばというイメージがあり敷居が高いなあと。

その一方で、昔から「世の中を良くしたい」「時代を前に進めたい」という思いを強く持っていました。人に言うのは恥ずかしいけど、こっそり坂本龍馬やチェ・ゲバラに憧れていました。彼らのように命を燃やして、時代を前に進める仕事がしたいなあと思っていました。

新卒での就活の時に第一志望だった会社のグループ面接で今でも印象に良く残っているのが「将来どんな人になりたいですか?」という質問です。僕は「坂本龍馬やチェ・ゲバラです」と答えることができませんでした。圧倒的にイタい学生だと思われると思ったから。

無難な答えをして少し後悔していると、次に質問された女の子が「私はドラえもんになりたいです。ドラえもんになって、のび太くんのために全力を尽くしたいです」と答えていました。彼女は、圧倒的にスベっていました。でも、僕はめちゃくちゃかっこいいなと思いました。

ドラえもんって良く考えてみると、持っている道具を世の中で売っちゃえばめちゃくちゃ儲けたりいい思いもできるのに、その能力をたった1人のび太君を幸せにするためだけに全力を尽くしています。その生き様に惹かれました。

その日から、やりたいことが、坂本龍馬やチェ・ゲバラのように「世の中を動かす大きな仕事」とドラえもんのように「たった1人を幸せにする仕事」の2つになりました。

どちらか1つに絞ることができなかったので、どちらもやろうと思い、会社の仕事でスケールの大きい世の中を動かせそうな仕事をしつつ、個人の仕事で、スタートアップの起業家を二人三脚に近い形でお手伝いしたり、特定の誰かが喜んでくれそうなニッチなWEBサービスを作ったりしました。

やればやるほど、どちらの仕事もとても魅力的でした。

そんな中でせりか基金の活動に関わるようになり、思うようになったことがあります。それは、世の中を大きく動かす大きな仕事も、誰か一人を幸せにする仕事も、根本にあるモチベーションは変わらないのではないか、ということ。

それは、「自分の身の周りの人や環境を良くするために動く」ということ。

せりか基金を通じて出逢った、ALS患者を始めとした方々が幸せに生きられるように力を尽くしたい。それがせりか基金の活動に関わるモチベーションです。そして、それを実現するために、ALS治療薬の開発の研究が進んだり、ALS患者さんを取り巻く環境を良くする、ということを行いたい。そう考えると「1人を幸せにしたいし」「世の中を良くもしたい」どちらも延長線上にあるんだなと思うようになりました。

きっと坂本龍馬もいきなり薩長同盟を結ぼうとか考えていたのではなく、最初は身の回りの環境を良くしようという想いから立ち上がったハズだし、ドラえもんものび太が例えば政治家になって世の中を変革しようとするならば、それに寄り添ってスケールの大きなことをするのではないかと思います。

そう思うと、「世の中を動かす大きな仕事」と「たった1人を幸せにする仕事」を区別する必要がなくて、身の回りを良くするために動けばいいのだと思うようになりました。

すると、何か崇高なことをしなくてはいけないと思っていた社会貢献というとものに対しての苦手意識が少なくなり、もっと自分の身の回りの地に足についた活動をすれば良い、と思うようになりました。

「せりか基金」の活動を通じてメンバーの皆と話し合っていることも、このようにあまり気負うことなくALS支援に参加いただけるようにすることです。

その想いのもと、ヤッホーブルーイングさんと、今年はよなよなエール2缶つきのチャリティTシャツを販売したり、monomyさんと、ユーザーがせりか基金オリジナルアクセサリーを作って販売した売り上げの一部をせりか基金に寄付いただく取り組みなど、気軽に参加できる取り組みを行なっています。

また、グッズ購入などでなくても、インタビュー記事などを通じてALSという病気やせりか基金の活動を知って頂くことも、とても大きな力になります。

ALS患者さんと、文字盤を使ってコミュニケーションできるようなイベントも考えていて、そういうものに参加頂くこともとても励みになります(そのほかアイデア絶賛募集中です)

そうした中で、感じた感想を発信したり、また新たな人や考えとの出逢いがあって広がりができたら良いなあと思っています。せりか基金は引き続きALSを治療可能な病気にするため、活動を続けていくので、ぜひ様々な形でご支援いただけると嬉しいです。

※有料部分では、愛犬ロクちゃんと愛猫奈々ちゃんの写真をたくさんアップしています。(かわいいです。)やっぱりチャリティ活動に参加するのに抵抗があるという方、動物好きの方はぜひご購入ください。売上は全てせりか基金に寄付させていただきます。

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