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呪物商人体験記 vol.0
こんにちは。今週はぎりぎり書きました、、あぶね~。
最近は春休みに入り、やっと好きに本を読めるようになり、飲みにいけるようになり、楽しい毎日を過ごしています。嬉しい~。
ではさっそく、今週も始めていきますよ。
1ここで働かせてください
タイの呪物市場を一人で散策しましたが、タイ語が話せず、さらに貧乏大学生のような身なりだったせいか、なかなか店主から話を聞くことができませんでした。
詳細はこちらを参照してください
そんな中、店先の呪物を眺めていると、「中に入りな~」と笑顔で迎えてくれた女神に出会いました。
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彼女の店では、小さいものから大きいものまでさまざまな呪物が取り扱われていた。見るだけでも最高によくわからなくて、おもしろい。
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彼女はミャンマー出身で、もともと兄が営んでいた店を引き継いだと話してくれました。兄はアーティストで店においてある呪物の一部は兄が作ったものらしいです。
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すごいっすね。夫と両親は今もミャンマーにいるらしく、5年は会えていないのだとか。情勢不安に巻き込まれる人の現実を突きつけられて、苦しいなと思いました。情勢が落ち着くことを願うばかりです、、
私の家族についても元気かとか会えるうちに会いなさいって気にかけてくれて、泣きそうになりました。。優しすぎる。女神。。
呪物商人という仕事をする理由は、子育てしやすいからだそうです。基本的に一人でお店番とネット購入の手続きなどしていました。話を聞いているときも、常にメッセンジャーで返信していて、大変そうでした。私はオタッキーで呪物めっちゃ好きで詳しい呪物商人をイメージしていたから、めっちゃ経営者って感じでびっくりしました笑
でも、別に呪物は好きじゃなくても売れるし!って言っていて、この割り切り方はなんか心地いいな~と思ったりしました。
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タイでは上記のような呪物も「for lucky」に使うらしいです(まじでどういうことww)この呪物について聞いた時の、彼女は嬉し恥ずかしそうにしていました。この呪物の話をしてから一気に仲良くなれた気がします。
やはり、下ネタはバンコク共通ですね☆彡
純粋にこの人が面白くて好きになり、もっと知りたくて、「来週の日曜日、ここで働かせてください」と言ってみました。
余裕でOKしてくれて、マジ嬉しかったです。この人に巡り合えなかったら、ただ不貞腐れて呪物を眺めるだけだったので、感謝しかないですね。。
ひとまず、今回はここでおしまい。
2今週の呪物
今週は「プラクルアン」を紹介します。プラクルアンとは「小型の仏像あるいは、高僧をかたどったメダル、写真などで、ペンダントとして肌身離さず身につけられる」(石高 2003: 159)ものです。
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もともとは寺院への寄進に対する返礼として始まりましたが、お守りとして人気を博すようになってからは、寺院の経営資金を調達する目的で作られることもあるようです。(石高 1998)。
これは、タイの代表的なお守りで人々の暮らしでも日常的に用いられています。寺院やその辺の道端、市場などで簡単に手に入れることができます。
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タクシーやバスにぶらさがっていたり、首から下げている人も多くいるので、見かけたことがある人はたくさんいると思います。
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プラクルアンは灰や粘土などでできています。こうした素材でできており、壊れやすいため、もともとケースに入っていたり、ケースだけを売るお店があったりします(石高 1998)。
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このプラクルアンは偽物も多く出回っているらしいです。正統な本物は、寺院で販売され、
1僧侶が聖化儀礼を経る
2すごそうな素材(僧侶の遺灰、寺の本堂のロウソクなど)を用いる
ものだそうです。(石高 1998)
さすがに現代の法律で遺灰を使ってつくるのは違法なので、これらを本物の条件とすることはできないのですが、、
もう少し調べてみます🙇♀️
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基本的に30~50バーツ(140~230円くらい)で購入できますが、3500万バーツ(1.5億円以上)で取引されるものもあるらしいです(石高 2003)。いいプラクルアンを持ってたらモテるのかな。私も欲しくなってきた!
また、プラクルアンには、「護身、恋愛成就、人間関係、商売繁盛、招福、子孫繁栄」(石高 2003)という効能があるみたいです。
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最近はだいぶポップなのも出てきているみたいです。お守りとしてだけでなく、アクセサリーとしてもつかわれることがあるらしいです(関 2019)。御利益もあって、かわいいなんてありがたいですね。しかも、このお守りに有効期限はないらしいです(石高 2003)。ありがたすぎるだろ。
こんなの身に着けてなんでご利益あると思ってるんだと不思議で仕方ないのですが、日本に住む私たちは布でしかないお守りをありがたがっているので
よっぽど私たちの方が変なのかもしれないと思いました。
世の中には意味わからんことがたくさんでおもろいね。
【参考文献】
石高真吾, 1998, 「タイ国での護符信仰の意味――その消費社会での効用」
『年報人間科学』(大阪大学人間科学部社会学・人間学・人類学研究室)
19: 233-247.
石高真吾, 2003, 「コラム6――プラ・クルアン」綾部真雄編, 『タイを知るた
めの72章』159-160.
関泰子, 2019, 現代タイ社会における呪物市場と女性参入の影響――クマー
ン・トーンとルーク・テープ,『論集』(四国学院大学)157: 71-103.
3次回予告
次回は、実際に働いているときに来たお客さんのことを書こうかなと思います。ひとまず、三回は書いたので、もうなんか本を書くのいける気がしてきた!(なんで)
今週も張り切っていこ~!!