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【大河ドラマ】「光る君へ」の「闇」とその行方

前書き

 2日ぶりの投稿となります。読んでくださった方、スキをつけてくださった方、ありがとうございます。今回は読書感想文ではなく、大河ドラマ「光る君へ」に出てきた言葉「闇」と、それがドラマに与える影響についてだらだら書いたものとなります。多分こうなるんじゃないかな、という想像です。今後のドラマの展開と異なっていてもお許しください。

 今回は見出し画像をつけてみました。画像は、フリー素材ぱくたそ[ https://www.pakutaso.com ]さんからダウンロードしたものになります。この場を借りてお礼申し上げます。

↓は目次になります。この先ドラマのネタバレ、歴史や古典の内容を大きく含むものとなっていますのでご注意ください。


大河ドラマ:「光る君へ」

 「光る君へ」とは、NHK制作の今年の大河ドラマです。平安時代中期を舞台に、紫式部を主役としています。紫式部と藤原道長が互いに初恋の運命の相手であるという大胆な設定を入れつつ、光と闇が合わさる平安絵巻を描いています。

「光る君へ」における「闇」

 「光る君へ」で、道長を栄華に導く存在として活躍する安倍晴明。彼は最期に道長に、光が強ければ闇も濃くなる、と言い遺しています。光は式部が助ける道長一家の繁栄のようなのですが、では闇は何なのか?というのが今回考えたところです。はっきり示されているのは敵対勢力である伊周の呪詛です。何度も何度も道長やその周辺の人物を呪い、政権の奪還を狙っています。
 
 しかし、伊周のような外部からの恨みだけが闇なのかというと、どうもそういう風には描かれていないようです。内部からの闇も現れています。昨日の放送で倫子は式部と道長の関係に気づいた様子を見せ、明子は道長の思い通りにはならないと言い放ちます。さらに、次回予告では賢子が式部をきっぱり拒絶しています。
 
 伊周の件は道長だけのせいというよりも詮子や斉信といった周囲の影響が大きいのですが、道長の妻たちと賢子のことは式部と道長自身の責任です。倫子は道長が明子以外の思い人の存在を明かさないことに苦しみ、明子は道長が倫子との子を優遇することに不満を募らせます。賢子の拒絶の理由はまだはっきりしていませんが、式部からの歪んだ教育の恨み、放置されたと思っている、不義の子だと知ってしまった、のどれかでしょう。

 外からの闇だけでなく、式部と道長が自分たちの行いによって生まれた闇に向き合っていかなければならない……というのがこれからの課題になっていくのではないでしょうか。

因果応報という闇

 式部が書いた源氏物語は、因果応報の要素を持ちます。作中若き日の光源氏は父の妃である藤壺の宮と密通し、産まれた皇子が即位します。しかし年月が経ち、光源氏が新しく結婚した女三宮も柏木と通じてしまい、子を産むのでした。かつての過ちが、報いとなって帰ってくるのです。

 「光る君へ」では、源氏物語は式部が自身や周りの人物に起きた出来事を参考に書いたことになっており、源氏物語と似たような展開がたびたび起こります。式部は子どものときは若紫のように雀を求め、成長してからは紫の上のように道長や宣孝に愛され、藤壺の宮や女三宮のように道長と不義の子を儲けます。宣孝に灰を投げつけるのは髭黒の北の方、賢子のためを思ってする行動が逆に賢子を苦しめるのは浮舟の母を想起させます。

 「光る君へ」でも、これから先、源氏物語で起きた因果応報が式部と道長にやって来ると思います。式部と道長に近しい誰かが密通を行うのではないでしょうか。今のところ一番ありえそうなのが、賢子と頼宗です。

 賢子と頼宗は、歴史上恋愛関係にあったと言われており、「光る君へ」でも2人の交流が描かれる可能性は高いと思います。お互い兄妹だと知らずに恋仲になってしまい、事情を知った式部と道長がかつての行いの報いに戦慄する……というのがありそうなところです。あるいは、知ったうえで式部と道長への復讐のために関係を持つ、となる可能性もあります。

終わりに

 以上、「光る君へ」の「闇」とは式部と道長への因果応報なのではないかと考えました。まったく予想が外れているかもしれませんが、この先どうなるのか楽しみに見ようと思います。

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