散歩の妄想
父が散歩中に音楽が聴きたいと言い出した。
音に合わせると体が動きやすくなると、TVでみたらしい。
耳に入れるイヤホンは苦手だ。
スマホは持ってない。
手持ちのCDの曲を聴きたい。
とのこと。
コードがある物は、絡まったり引っかかったりしそうだ。
車の音なども聞こえないと危ないだろうな。
イヤホンは骨伝導のワイヤレスにしよう。
で音源はどこから。
父の中では、CDを持ち歩くポータブルプレーヤーを想像しているようだ。
あるにはあるけど、重いだろう。しかし、手先が不自由なので、小型のプレーヤーはイライラするばかりで好みではなさそうだ。
いっそ、CDプレーヤーにキャスターをつけて持ち運べたら・・・。
と考えたとき、あの犬型ロボットが頭に浮かんだ。
あのロボット犬がCDプレーヤー内蔵で散歩に着いてくればいい。いや、ロボット犬を散歩しながら、音楽を聴ければいいのに。
犬の胴体に再生したいCDを入れ、音はワイヤレスのイヤホンへ。
歩くスピードを設定して、飼い主とちょうど良い距離感がとれる。(尻尾にセンサーがある)リードのスイッチで、信号などで犬を止めることができる。「どうしたの?」って感じでちょっと振り返ってくれたりすると、かわいいだろうな。
具合が悪くなったときは、やはりリードのスイッチで家族に連絡できたりすれば、なお安心だ。緊急事態では、犬が鳴いて、近くの人に助けを求めてくれる。(このときは人の声で「助けてください」と叫ぶ)
形は、ぬいぐるみタイプよりロボットがいいな。本物の犬に威嚇されるかもしれないし。ここはロボットを連れてる感じがクールに見えそうだ。
完全防水だけど、雨の日にレインコートなどを着せるのもいい。
価格は、ダイソンの掃除機くらいだったら、頑張って買えそうかな。または、リース契約で月々3000円くらいで愛着が湧いたら買い取りもできるとか。狂犬病の予防接種みたいな感じで定期的にメンテナンスもしてもらえれば、不具合も未然に防げてストレスも減る。
ロボット犬を連れて散歩する父・・・。近所の子供に声をかけられたりするかもしれない。散歩はリハビリのためでもあるので、ただ歩いているよりは、楽しく続けられるかもしれない。
という妄想が、一気に頭を駆け抜けた。
もう、世の中には存在しているのかな。だれか作ってくれないかな。
それまでは、CDをPCに取り込んで、ヘッドホンの内蔵メモリに転送という作業を、私がするのだな・・・。