「このまちのために何ができるか」農業と人の繋がりを軸に楽しむ空間。農縁サミット2019.に参加してみた記録
2019年10月16日水曜日。
人と人の和が繋がりあって農業の未来を明るく照らす場づくり、未来だけじゃない、今を明日を足元を明るく照らしてくれるイベントに参加してきました。
場所は大分県宇佐市安心院町にある農村ベース。
僕は今回が農縁サミット初参加だったのでドキドキ。佐伯メンバーにも数人声をかけて地域おこし協力隊の方々、tesio青果の庄司君などが来場してくれました。
この農縁サミットは、今回で5回目の開催。会を増すごとに参加者も増え、繋がりの波及も大きくなっているとのこと。
佐伯メンバー以外の参加者は、農業に関係する農家さんや加工者、販売者など。参加条件としては、農業に少しでも興味関心のある方なら参加OK。個人的には林業や漁業、食、まちづくり、ゲストハウス、地域おこし、地方消滅とかいったキーワードにピンとくる方たちにはぜひ参加してほしいと感じました。
僕自身も農業関係ではありませんが、実家の家業が糀屋として「食」に関係することと、主催のくだものかふぇさんと一緒にお仕事をさせていただくご縁があり、ドリームファーマーズJAPANさんとももう7年とかかな?前にビジネスアイデアソンをした経緯もあって、久々にみなさんにも会いたいなと思い立ち参加してきました。
農縁サミット2019タイムテーブル
第1部:学びの部
13:00~ 開会式
13:15~ 耕作放棄地の視察とその利活用アイデアコンペ
15:30~ トークセッション1@バナナの時間
16:00~ トークセッション2@今さら聞けない物流・商流
第2部:集いの部
18:30~ 大交流会
1分間スピーチ@農ある主張 など
耕作放棄地の視察とその利活用アイデアコンペ
第1部は学びの部として、耕作報知器、、、もとい耕作放棄地の視察とその土地の利活用アイデアソン。
実際に広大な耕作放棄地の現場を視察させていただき、規模間や土地の歴史、背景など国の方、県の方なども交えながらお話を伺いました。
アイデアソンでは色々なアイデアが飛び交い、各班ごとに成果を発表。どの班も素敵なアイデアを出されていました。
主催のドリームファーマーズJAPAN、くだものかふぇの両代表から、みなさんがせっかく出してくださったアイデアをきちんと育てていきたいと力強いお言葉。約4年間ほどかけて実現させていく動きをされるそうです。
ここはまさに農家さんらしいというか、まいた種は必ず収穫するという生き方のようなものが垣間見えるほど力強く4年後をイメージしていらっしゃいました。
なので僕たちも言いっぱなしではなくてアイデアにコミットしてスタートからゴールまでの道のりを一緒になって楽しみたいと思います。
トークセッション1@バナナの時間
続いてのプログラムは座学にてバナナについて学びを深める時間となりました。お二人の方からお話を聞いたのですが、まずは60歳にして地元長崎のために独立起業をされた株式会社西旺の永田さんからの国内バナナの輸入状況や、現地での生育方法などについてのお話。
国内では365日いつでもコンビニやスーパーに行けばバナナが買えるのが当たり前です。その裏側で当たり前を作り上げるための努力を積み上げている農家さんや物流業者さん、販売業者さんなどたくさんの方たちの存在を改めて認識させられました。≪フードコンシャスネス≫を改めて感じる瞬間でした。
【フードコンシャスネス】
フードコンシャスネスとは.、「食べるもの」「食べること」「食べかた」という日常的な行為をきちんと意識し、食に対する自覚的かつ積極的な能動型姿勢を育むことです。
お二方目は株式会社OTOMEの辛島さん。辛島さんは希少な国内バナナの生産をされている方で、乙女バナナの生みの親。今後マーケットに参入していきながら国産バナナ、大分県産バナナの認知を高めていきたいと力強く語られていました。
座学の中では、バナナの食べ比べも実施。これだけの種類のバナナを食べ比べることはまずないですし、バナナの成長段階や産地によってこんなに違いがあるということも改めて認識させられた時間でした。バナナをもっと大切に、有り難く食べなきゃいかんなぁ。。。
トークセッション2@今さら聞けない物流・商流
さて、続いてトークセッション第2弾は、ドリームファーマーズJAPANの宮田社長と安部副社長、新しく取締役になられた森さんのお三方から物流・商流についてのお話でした。
生産者から消費者までの間にどんな役割を持った方々がいて、それぞれの仕事内容やお金の動きなどを丁寧に説明してくださいました。ドリームファーマーズJAPANのお三方は、もちろん生産者でもあるのでこういう意識、マーケット全体を意識しながら作物を作ることの大事さ、強さみたいなものをヒシヒシと感じました。
そして物流のまとめとして宮田社長が情熱的に農家のみなさんへのメッセージを語っていたのですが、これがめちゃくちゃにインパクトがありました。
文字に起こすと過激で(笑 炎上必須な内容なのですが、農業に従事していない僕の心にも大きなインパクトと十分すぎる余韻を残してくださって、今でもいろいろと話の内容を思い出しては思考を巡らせています。
要約すると、
物流に乗せると各所でマージンが発生する。
世間的な風潮として、消費者にダイレクトに届けることが正解みたいな雰囲気があるが、物流の一連の流れにはそれぞれに「人」がいる。
その「人」の周りには子どもがいて、おじいちゃんおばあちゃんがいて、生活を営んでいる。各所で発生するマージンがこの「人」たちの生活を、命を守っているという事実もきちんと認識したうえで、あなたは何を選ぶのか、どう判断するか。
そこをきちんと考えてほしい。
考えることを止めると生きてはいるけど脳は死んでいるのと同じ。何も考えずに農業をやってきたツケがいつか必ず回ってくる。
何も考えずに生きているということは脳が狂っているのと変わりはない。
農業をやってる人たちがもっと考えて脳を働かせて、自分たちの生きる道を開墾していかなきゃいけない!
※浅利フィルター含む
というようなメッセージを送ってくださいました。
宮田さんは農業関係者に対して送ったメッセージだったんだろうけど、僕は自分自身の生き方を見つめなおしなさい!というメッセージだと受け止めました。何か頭をハンマーでガツン!!と殴られたような気持がしました。
余談ですが、宮田さんのお父様は農家民泊がまだ制度として認められていなかった時から活動をされ、国としての民泊の取り組みに大きな風穴を穿つきっかけをつくった方です。
宮田静一 NPO法人 安心院町グリーンツーリズム研究会 会長
NPO法人 大分県グリーンツーリズム研究会 会長
お父様の宮田さんもふるさとの現状を憂い、このままでは安楽死してしまう。どうやったら生き残れるか・・・ということを考え続け、グリーンツーリズムにその活路を見言い出された方です。
観光庁が認定する観光カリスマのお一人でもあります。
お父様の情熱を子どもとその仲間たちが脈々と受け継いでいらっしゃる姿に感動しました。
さらに余談ですが、お母さまもまた最高に素敵な方でした。
第2部:集いの部 大交流会
濃密な4時間を過ごし、ホッと一息入れて18:30からは参加者同士の大交流会!が開かれました。
大交流会のために地場のみなさんが唐揚げやネギ焼き、安心院の新米おにぎり(森さんの梅入りもあり)、伝説のシチュー、焼き栗(農林水産大臣賞受賞したクリ!)、差し入れの品々をご準備くださっていました。
美味しいものって写真を撮るのをいつも忘れる。
交流会や1分間スピーチの様子はほぼ写真に残っていませんが、、、それぞれが感じたことや次回開催までに実現したいことを発表されていました。
僕自身も、来年2020年10月14日水曜日の農縁サミット2020には、佐伯から5名以上の仲間を連れてみなさんと交流できるように約束します!と公約してまいりました。
早速、佐伯にもどり心当たりの仲間に声掛けを始めています。
1枚だけ、交流会の写真があるのですが、近隣エリアの大型店舗の店長をしている彼は今回初めての参加で友達も知り合いもいないし、来るかどうか迷ったと言っていましたが、来てみたら何か感じるものがあったようで、来年は若いメンバーを5人、連れてきます。と約束してくれました。
証拠写真はこちら。
(写真左:約束してくれた彼 写真右:くだものかふぇ小野寺社長)
こうして人の和が広がっていく瞬間に立ち会えたことも農縁サミット2019の個人的ハイライト。こんな瞬間を佐伯でも作りたいし、佐伯のメンバーと農縁サミットメンバーとの間にも作りたい!!と強く思っています。
さて、佐伯メンバーには引き続き声掛けを行いながら、来年の農縁サミット2020に向けて自分自身を成長させていきたいと思います。
大いなる刺激をいただいて、モチベーションも高まりました。
最後になりましたが、このような素敵な会を運営されたスタッフ・関係者すべてのみなさんに感謝をお伝えします。
みなさんへの恩返しができるうように、毎日を一生懸命に生き、来年の開催時には約束を果たせるように、精進していきます。
またお会いしましょう!!!!!!
農縁サミット2020に興味のある方は、浅利までご連絡ください。
一緒に行きましょう!
農縁サミット2020
2020年10月14日水曜 開催予定
場所:農村ベース(家族旅行村すぐそば)