母親と宗教

田舎はいろんな宗教への門戸が多い、そう感じる。

子供のころ、家の裏に寂れた神社があった。

家の裏は薄暗い山で、よくわからない石がたくさんあった。

家には仏壇があって、般若心経を唱えていた。

幼馴染は○○学会の信者で時々その集会に遊びに行った。

小学生になると、母親と母方の祖母に連れられ、車で山沿いにある施設

にむかった。

月に一回以上そこにいき、神様の孫というおばさんがテレビで話しているの

を聞いた。

周りにたくさんの大人がいた。

中学生になって、部活も始まり、そういう世界から自然と足が遠のいた。

それでも母親は熱心に通っていた。

今度は家から1時間かかる成田山系列の祈祷所に通うようになった。

お正月やお盆になるとやはり連れられて行った。

受験の時もそこでお祈りしてもらったと思う。

母親は、たぶん不憫な人生なのだろう。

父親はギャンブルが好きで借金を作っていた。

たぶん浮気もしていた。

家にはほとんどいなかった。

私は母親の給料だけで育ったと聞いた。

想像だが、母方実家の多少の援助はあったであろうが、

幼いころからうちは金がないと聞かされて育ったので、

まぁ裕福ではなかった。

そんな父親との生活はやはり限界で、私が大学受験の時に離婚した。

だから母親は宗教にすがったのだろう。

たくさんの宗教にすがってまるで宗教ショッピングだ。

たぶん、お布施もたくさんしている。

だからお金がないだろうといいたいが、

母親は自らにお金をかけずに暮らしているため、

何も言えない。

私は、どちらかといえば宗教の成り立ちはとても興味があるほうで、

特にキリスト教や仏教に関連する話は好きなほうだ。

これは、漫画の聖お兄さんや、大ヒットしたダヴィンチコードなどの

文学の影響は多分に受けているし、古事記も好きだ。

だから、強引な勧誘や多額のお布施などなければ、母親の

宗教ショッピングにはあまり口は出すまいとしている。

そして最近母親がはまっている宗教は家から車で1時間半の海が近くにある

町の一軒家で、よくわからないが、占い師?らしい。

そこでこまごましたものを買ったり、有料の助言を聞いている。

毎日線香をたいたり、塩を盛ったりしているらしい。

もはや宗教なのかすらわからない。

いろんな宗教ショッピングをしているが、これは小さな県内での話である。

本当に、田舎の宗教への門戸は多い。

たまにドライブすると、人目につかないようにひっそりと

○○会館や○○協会など聞いたことないような宗教団体の施設が

たくさん建っている。

それだけ田舎に救いがないのか、それともほかに狙いがあるのか?

本日、母親から塩を盛るから写真を送れと言われたので、

あまり口出ししたくないと決めたが、気分は悪いので断った。

母親と宗教のはなし。



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kurikone
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