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デジタル出身でも理解できるフィルムカメラのこと
フィルムカメラで写真を撮るようになってから、フィルムカメラでの撮影とデジタルカメラでの撮影では全く違う”体験"であることに気付きました。まず自分なりに違いをまとめると、
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一番分かりやすいのはやっぱり「ノイズ」と「色味」。ぼくも含めてノイズと色味のおかげで、"なんか良い感じ"の仕上りになる写真に憧れて、フィルムカメラを使い始めたデジカメ出身者は多いと思います。
では、なぜフィルムカメラで撮影した写真とデジタルカメラで撮影した写真ではノイズと色味に違いがあるのか?少し深掘りします。
フィルムの写真はそもそもノイズの集合体
ここまでの内容でフィルムで撮影した写真には、ノイズがあると言ってきましたが、フィルムの場合、ノイズではなく正確にはグレインです。そしてなぜ、フィルムで撮影した写真にはグレインがあるのかというと、フィルムの写真はグレインの集合体(もちろんグレインだけではないですが、長くなるのでここでは割愛します)だからです。反対にデジタルの写真はピクセル(四角)の集合体です。
例えばフィルムカメラで撮影したこの写真はグレインが分かりやすく見えています。
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反対にこちらのデジタルの写真の場合はグレインが見えません。デジタルの写真はグレインの集合体ではないので当たり前ですが。
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ただしデジタルの場合はピクセルの集合体なので、写真を拡大するとピクセル(四角)が見えてきます。(フィルムの写真もデータ化した時点でピクセルの集合体です)
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超が付くほど簡素に説明すると以下のようになります。
フィルム:グレイン(ノイズのような粒子)の集合体
デジタル:ピクセル(四角)の集合体
単純な考えですが、デジタルの写真にもグレインを入れると、多少はフィルムぽくなります。
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ライトルームなどの現像ソフトであれば大抵グレインを入れることが可能なので、フィルムぽい写真が気になる方はやってみてください。ちなみにフィルムの種類の中にはグレインを抑えたフィルムもあります。そのため、一概にグレインが見えるということだけがフィルムの写真ではありません。
フィルムとデジタルでは色の作り方が異なる
色味については様々な要素によって決まるので、一言では説明が難しいですが、こちらもグレインの説明と同様に簡素に言うと、
フィルム :絵の具で作った色を紙に塗るイメージ
フィルムは、写真の色を「様々な色の組み合わせ」で作ります。例えば、オレンジ色を作るときは、赤と黄色を合わせてオレンジ色を作ります。フィルムは、色を混ぜて作ることで最終的な写真の色が決まるイメージです。そのため、手作り感があるように見えます。
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デジタル:パソコンのイラストツールで色を決めるイメージ
反対にデジタルの色は、色と色を組み合わせるという概念はありません。すでに決まった色の中から写真の色が決まります。パワポやワードなどでフォントの色を選ぶ感覚です。そのため、フィルムの写真の色よりも機械的に見えます。
色味は選ぶフィルムによっても変わります。現像ソフトでデジタルの写真をフィルムぽい色味に編集したい場合は、どのフィルムの色味に近づけたいかを明確にしておくと編集がしやすいでしょう。参考までに定番のフィルムの色味の特徴を載せておきます。
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最後に:それでもフィルムで写真を撮り続ける
デジタルの写真も編集ソフトである程度まではフィルムの写真に近づけることができます。それでもぼくがフィルムで写真を撮り続ける理由は、カメラに愛着があるから。今愛用しているカメラはCONTAX T2ですが、本当に見た目が好きです。そして、フィルムで撮影するという体験自体にも愛着があります。フィルムはいつ絶滅するか分かりませんが、撮れるだけ撮っておこうと思います。
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