ステイモーターホームと宝の山探し
本日はオンラインでノマドレンタカーの阿部社長のお話を聞く会に参加させていただきました。
23台のキャンピングカーのレンタル会社と印刷会社の社長を兼任し、サーファーでスキー・スノボプレイヤーで、船舶免許1級&火おこし1級という大変アクティブな方でパワーをいただきました。
特に興味深かったのが、「ステイモーターホームキャンペーン」のお話と、「当たり前だと思っている場所が宝の山」というお話。
①ステイモーターホーム
春先のステイホーム期間にノマドレンタカーさんが仕掛けたのが、「ステイモーターホーム」というキャンペーン。
自宅の庭や車庫にキャンピングカーを置いて、安心してキャンピングカー体験を楽しむという取り組みをし、「特に小さい子どもたちのいい思い出になり、家族の絆が深まった」と好評を博したそうです。
そういえば小さいころは、「キャンピングカーでどこかに行く」というより、「キャンピングカーの中に乗ってみたい」という憧れがあったなと思い出しました。車に泊まるというのが非日常なんですよね。
車の中にキッチンがあって、ベッドがあって、テレビがあって…というのはワクワクする体験だと思います。
(残念ながら私自身は、この歳まで乗る機会はなかったのですが…)
コロナ禍の中でも、こんな工夫でお客様に喜ばれる体験が作れるというのは印象的でした。
②当たり前だと思っている場所が宝の山
これは観光の世界では、耳にタコができるくらい聞いているフレーズかと思います。そして、すごく難しい問題だなと感じています。
見せていただいたスライドに、ゴルフ場にキャンピングカーが1台乗り入れているのものがありました。予約の入っていないゴルフ場のコースをキャンピングカー用に開放したそうです。
広々としたコースを1コース1台で独り占めできる体験というのは特別感があり、これは満足度が高そうだと感じました。
でも、「キャンピングカーの宿泊地」で考えた時に、こういう発想は自分には出てこなかったと思います。
「道内にはこういう素敵な絶景ロケーションがたくさんある」=「キャンピングカーを受け入れてくれるように説得し、まとめることができれば北海道はキャンピングカー天国になり得る」という可能性を感じました。
英語では「outside the box」というそうですが、意識の外にあるアイデアを引っ張ってくるのは本当に難しいことです。当たり前だと思ってしまうと意識のフォーカスの外になってしまう。
「日本人はオーロラのツアーに何十万も出していくけど、地元の方からしたらいつも見れるものだから『なんで?』と不思議に思ってると思う」と阿部社長がおっしゃっていました。
札幌でもそうで、過去のインバウンドユーザーの移動ルートを調査したところ、なぜか「何もないはずの冬の中島公園の滞在時間が長い」というデータが出て、理由を調べてみたら「何もない公園で雪遊びをしていた」という結果が出たことがあります。
そういえば、雪まつりつどーむ会場でも、「ただ雪に埋まる」という体験が人気でしたし、阿部社長によると「カマクラの中で鍋をする」というプログラムにタイの方が3000人も来たそうです。
「地方創生に必要なのは、よそ者、馬鹿者、若者だ」なんて言葉もありますが、これは当たり前を当たり前と流さないアンテナを持っている人が必要という話なのだと思います。
私は結構札幌に慣れてきてしまったところがありますし、もともと感性やセンスで勝負できるタイプではないと自覚しています。であれば、世の中のたくさんの事例や、たくさんの人の視点を取り入れていくようにアンテナ磨いていかないといけないなと改めてモチベーションが上がった良い機会でした。
まだまだ日々精進していきます。