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「これ、ChatGPTの文章でしょ!」と言わせないAIを使ったライティング術
はじめに
スピーチライターの近藤圭太です。
今、ChatGPTがバズりまくっています。
しかし、決して何もかも叶えてくれる「魔法の杖」ではありません。
今日はAIチャットの短所も理解した上で、そのポテンシャルを最大限生かす文章の作成法をご紹介したいと思います。
AIチャットの文章作成は「自動運転」ではない
さて、
・面接を受ける会社に提出する作文
・重要なお取引先へのメール
・当落が掛かった選挙演説の原稿
これらの文章作成で、安易にAIチャットを使い、それがバレる。
結果、どうなるでしょうか?
その先にあるのは、
・面接を受ける会社に提出する作文 ➡ 面接を落とされる
・重要なお取引先へのメール ➡ 下手をすれば取引停止
・当落が掛かった選挙演説の原稿 ➡ 落選の可能性もあり
いう最悪の結果です。
しかし、私たちは文章の天才でもなければ、超絶ボキャブラリー能力に長けた作家でもありません。
目の前にあるパソコンの画面の中に、手にしたスマートフォンのブラウザの中に、便利であることこの上ないChatGPTが開いていたとするなら、どうでしょうか。
ついつい、
「しんどい」
「手を貸してもらおう」
「自分では考えられない」
こうなってしまうのは無理もないと思います。
結論を言います。一向に構いません。
私がこれからお教えする方法論を用いれば、
「AIじゃね」
とツッコミを受けるリスクを、限りなくゼロに近づけることができます。
それでは、実例を見ていきましょう。
まずは、ChatGPTに考えさせてみた(素材!)
【お題】
「何のために働くのか」という作文を書いてください。
提出先は、私(新卒採用の学生を想起)が採用面接を受ける企業です。
条件
①不動産会社
②私は学生時代サッカーをしていました。
③原稿用紙1枚(400字)程度にまとめてください。
※入力する情報が少ない場合、生成される文字数が少ないことがあります。そのことを踏まえ、今回はあえて原稿用紙3枚(1200字)で作成してくださいという指示をしております。
この内容でChatGPTで自動生成させた内容が以下の文章です。
(原文 全文)
私は、不動産会社で働くことを目指しています。その理由は、不動産には、人々の生活に深く関わる要素があると感じ、それを通じて人々の幸せに貢献することができると考えるからです。
不動産においては、お客様にとって最適な物件を見つけることだけでなく、それを実現するための手配やアフターケアも含まれています。その為、お客様にとって最高のサービスを提供することができると考え、不動産会社で働きたいと考えています。
また、不動産の仕事は、常に最新の情報を把握し、丁寧なアドバイスをすることが求められます。その為、常に最新の情報を学び、お客様にとって最適な物件を見つけることができるよう努力したいと考えています。
さらに、不動産には、地域や物件の種類によって、ニーズや市場が異なります。その為、自分が専門とする地域や物件の種類を見つけ、それに特化して働きたいと思っています。それができる不動産会社で働きたいと思い、私のキャリアを積んでいきたいと考えています。
そして、私は、学生時代にサッカーをしていた経験が役立つと考えています。サッカーは、チームプレイであり、それぞれがそれぞれの役割を担うことで、チーム全体が最適な結果を出すことができるスポーツです。それは、不動産業界でも同じで、それぞれの部署やスタッフがそれぞれの役割を担うことで、お客様に満足していただけるサービスを提供することができると考えています。
私は、不動産会社で働くことで、人々の生活に貢献することができると考えています。そして、チームプレイを大切にし、それぞれの役割を担うことで、お客様に満足していただけるサービスを提供することができると思っています。その目標を達成するために、私は日々努力し、成長し続けます。
それが私が不動産会社に働くためにある理由です。
一昔前のAIに比べれば、かなり文章のレベルは上がってきていると思います。しかし、やはり細かいところでは、「推敲しなくては使えない文章」でもあると思います。
ただ少ない情報量ながらも、ある程度バリエーションに富んだ内容であり、何よりも文章の組み立てそのものは「収まりが良い形」になっている事は事実。さあ、この内容をもとに「AIの力を借りたことがバレない文章」を作るにはどうすればよいでしょうか
これから、「人間にしかできない」リライト(編集)に入ります!
キーワードは
「割愛(もっと削れないか?)」
「要約(もっとまとめられないか?)」
「化学変化(もっと違う切り口はないか?)」
です。
このようなスタイルを提案します。
(原文 その①)
私は、不動産会社で働くことを目指しています。その理由は、不動産には、人々の生活に深く関わる要素があると感じ、それを通じて人々の幸せに貢献することができると考えるからです。
(リライト その①)
※結論をはじめに伝え、説明はその後に。その方向性で二段落目の構成を入れ替えました。
私は、不動産(会社/業界)(で働くこと)を(目指/志望)しています。(その)(動機/理由)は(社会/人々)の幸(せ/福)に貢献(したい/することができる)と(考える/思う)からです。
①不動産
①には、(人々の)生活(に/と)深く関わる要素がありま
②は、生活と密(接)に関(わ/係す)る仕事で
す。
②(この部分は割愛する)
(原文 その②)
不動産においては、お客様にとって最適な物件を見つけることだけでなく、それを実現するための手配やアフターケアも含まれています。その為、お客様にとって最高のサービスを提供することができると考え、不動産会社で働きたいと考えています。
(リライト その②)
※もう少し抽象的な内容に要約しないと冗長な印象を与える。
※「不動産会社で働きたい」この言葉に説得力を持たせるには、「なぜそうなのか?」という説明が必要。
最適な物件の提案だけではなく、アフターケアにも(注力す/力を入れ)る。そ(のこと/れ)によ(り/って)(お客様の満足度が高まり、)(継続した/さらなる)(お)取引(拡大)にもつながると考えます。
(原文 その③)
また、不動産の仕事は、常に最新の情報を把握し、丁寧なアドバイスをすることが求められます。その為、常に最新の情報を学び、お客様にとって最適な物件を見つけることができるよう努力したいと考えています。
(リライト その③)
※「アドバイス」というのは上から目線の印象が否めない。
※近い文節で「最新の情報」が繰り返されるのはNG。
また、不動産(の仕事)は(最新の/新しい)情報を(把握/キャッチアップ)し、(丁寧な)サポートが必要な業(種/界)で(も)あると(考え/理解し)て(い/おり)ます。そ(うすれば/れが)、お客様が最(適/良)な物件(を見つける/にたどり着く)ことになると(考え/確信し)ます。
(原文 その④)
さらに、不動産には、地域や物件の種類によって、ニーズや市場が異なります。その為、自分が専門とする地域や物件の種類を見つけ、それに特化して働きたいと思っています。それができる不動産会社で働きたいと思い、私のキャリアを積んでいきたいと考えています。
(リライト その④)
※不動産会社の特徴、(共通する/異なる)属性の業界は何か? このアプローチ(表現するしないに関わらず)も必要。
※それがなければ、「で、なぜ不動産業界で働きたいの?(他の業界でもいいのでは)」と面接で切り返され、落とされることにもなりかねない。
さらに、不動産は、(製造業やサービス業とは異なり)「地域」「物件の種類(築年数、ビルと戸建ての違い)」の要因が大きく、相対的に他の業界と比較して(カスタマイズでき/付加価値をつけ)る余地が少ないという(側)面があります。
それだけに専門(性の高い/的な)スキルを(身につけることが/習得)できれば、キャリア(アップの面)において(も)有利になると考えて(い/おり)ます。
(原文 その⑤)
そして、私は、学生時代にサッカーをしていた経験が役立つと考えています。サッカーは、チームプレイであり、それぞれがそれぞれの役割を担うことで、チーム全体が最適な結果を出すことができるスポーツです。それは、不動産業界でも同じで、それぞれの部署やスタッフがそれぞれの役割を担うことで、お客様に満足していただけるサービスを提供することができると考えています。
(リライト その⑤)
※上の「私はこう考えます」的なPRを生かすためには、この段落は極めて重要。
※「多少青臭いが、この子は将来見込みがある」このように評価してもらうことが採用不採用の鍵を分けることになる。
私が(先に書いた/この)ような考えに至ったのは、学生時代にサッカーをしていた経験が
①あったからで
②(大きく)影響していま
す。(自らの責任としての)ポジションがある反面、チームプレイ(が/も)必要(であり、/。)(時に)仲間を
①かばい
②(アシスト/サポート)しその上で
①個人技
②ファンタジスタ的なプレーや、PK職人としての技術
も磨いていくことで、勝利に貢献できます。いつしか自分は、社会(の中において/人になってからも)(今書いたよう/そん)な活躍ができればいいなと思(い描く/う)ようになりました。
※「すなわち」を一回いう? 二回? 削る? 印象の違いはどうか?
※ワールドカップ2022三苫選手のライン際の攻防。これぐらいの精度が求められる言葉の運用は「人間にしかできない仕事」しかし、時にそういった判断が「勝敗(仕事の成果)」を大きく左右する。
これから(観客、すなわち、)お客様に満足いただける(プレイ、すなわち、)仕事を提供したいと
①(願/思)っ
②考え
ています。
(原文 その⑥)
私は、不動産会社で働くことで、人々の生活に貢献することができると考えています。そして、チームプレイを大切にし、それぞれの役割を担うことで、お客様に満足していただけるサービスを提供することができると思っています。その目標を達成するために、私は日々努力し、成長し続けます。それが私が不動産会社に働くためにある理由です。
(リライト その⑥)
※上記の内容は、ほぼ全て今まで書かれたことの繰り返し。したがって「丸ごと削る」ぐらいの考えでも悪くない。
※全般的に言えることは、体育会系的な「上下関係の重視」が足らないこと。最後にスパイス的に色をつけることにする。
そして目標達成(する/の)ために、日々(の)(鍛錬に励み/精進し)、先輩の指導に(謙虚に)耳を傾けながら、成長していきたいと決意しています。
以上が志望動機になります。
(なにとぞ)よろしくお願い(申し上げ/いたし)ます。
おわりに(困ったときには ➡ 0120-03-4946 ゼロサンよく読む)
今回紹介した
①文章を切り分け
②複数の選択肢(段落・言葉)に編集し
③選び・磨く
方法論は選択式文章法と言います。
これは、2009年からスピーチライターの仕事をしてきた私がブラッシュアップし続けてきた内容です。
たった一つのひらがなを「入れるか?」「削るか?」
言葉を「少し盛る」のがいいのか? それとも、それでもあえて「そぎ落とす」のか?
さらには、
「場の空気的に、ここはオブラートに包んだ方がいいんじゃね」という「大人の判断」をするのか?
もしくは、
「ここはあえて、エッジの効いた表現を使ってリスクを取りますか?(私)」
「最終の判断の前に、もう少し磨いてもらっていいですか?(クライアント)」
「了解です。それではもう少し深ぼった内容を後一案提案しましょう(私)」
こんな「ゴールライン数ミリの攻防」を続けてきました。
結果、「文字単価20円以上」という業界的には高い価格で、2000名以上のクライアントのお仕事をさせていただいております。
今後、文章に関して
「ChatGPTに聞いてみたけども、どうしても解決できない」
「ChatGPTに何を、どうやって質問すればいいのかわからない」
さらには、
「ChatGPTとのやり取りに、一番噛んでほしい」
そんな方は、
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スピーチライター近藤圭太事務所
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