【台湾語の特徴01】「連音/リエゾン」(音便変化)って何のこと?/「啥物sī台語ê連音變化?」
さて、今回からは、台湾語の具体的な特徴について、あれこれご紹介します。
その中でも、私が好きなのが、「連音/リエゾン」(音便変化)。
「連音/リエゾン」って何?
簡単にいうと、「先行する語の語末子音と後続する語の語頭母音がくっついて音が変化すること」ですね。あれ? ややこしい? ええと、英語だと、Get upを「ゲットアップ」じゃなくて「ゲラッp」と発音しますよね。アレも一種の連音です。フランス語や韓国語にも似た現象がありますね。
台湾語にも、このリエゾンがたくさん見られます(華語にはみられません)。
もー、これが可愛くって可愛くって! 単純に、「音的に、萌え!」ですww
さて、どんな感じか見てみましょう!(表にしてみました)
…まだまだありますが、とりあえずこんなところで。
は~、かわゆい(うっとり)。
だって、クリップ(洗濯バサミ)がね、「ギャバァ」ですよ!そんなっ…なんかガプッと挟むような…語感がね、ピッタリすぎじゃないですかっ!! あと、グァバの「pua̍t-á→pua̍t-lá」ね! パラーと書いちゃうとそれまでなんですが、本当は、プアッtとアーのはずなのに、「プァッラー」…もう、グアバの丸いコロコロした感じが目に見えるようで、キュンキュン来ちゃいますね! 私だけですか。そうですか。
連音は、台湾語が、なんだかナーナー可愛く聞こえる、その一因になっていると思います。いくらでもあるので、次の休日には、ぜひ台湾語辞書で連音を探しては身悶えてみましょう!!
あ、ただ、耳で覚えてる単語を、いざ調べようと辞書を引いたり、PCで打とうと思った時には、「あれあれ?このスペルじゃない?? 出てこないんだけど??」となることも。そう、連音していても、元の表記は変わらないのです。わかっていても、つい「pua̍t-á」を「pua̍t-lá」で探してしまう。 これ、台湾学習者あるあるだと思います。
「仔(á)」も、台湾語の特徴
ちなみに、何回も出てきた「-仔(-á)」は、「~するもの」とか「~っこ」・「~ちゃん」という意味をもつ接尾語(接中辞にもなります)で、とてもよく使われます。台湾語は、基本的に「1音節だと座りが悪い」・「不安定だ」と感じる言語なので、1音節の単語には、よく「-仔(-á)」をつけて、“安定させて”います。
「niau-á=猫」・「bé-á=馬」など、名詞につけば親しみや可愛らしさを加える役割がありますし、「bín-á(抿仔)=ブラシ」・「tsiam-á(尖仔)=フォーク」などは、「bín(抿)=磨く」という動詞や、「tsiam(尖)=尖っている」という形容詞を、「-仔(-á)」が名詞化しています。
このように、「仔(á)」も、台湾語の大切な特徴の一つですね。台湾の看板や店名などにもよく使われているので、チェックしてみて下さいね☆
ではでは、次回もお楽しみに♪
<本稿書き下ろし>