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【やっぱりコレ!一押し台語テキスト】王育徳『台湾語初級』、やっぱスゴイ!!

思い切り身内っていうか、A-kong(じいちゃん)の本で恐縮なんですが、最近やっぱりこの本スゴイなあと思うことが多かったので、改めてご紹介を。

王育徳『台湾語初級』、日中出版、1983

かなり前に出版されたものながら、内容は全然古くない! というか、未だに、日本で出たもので、これを超える「台湾語らしくてカッコイイ!台語」がたっくさん載っているテキストには出会ってないくらいです。

実際、私が台湾で色んな人と会話しているときに、一番「ウケる」フレーズは、この『~初級』に出てきたフレーズたちなんですよね。

「奥さん、忙しくしないで下さい(お構いなく)」
:「Thài-thài,m̄-thang bô-êng(太太,毋通無閒)」

「もうやりませんから~」
:「Āu-pái m̄-káⁿ lah(後擺毋敢lah)」

などなど。

第5課「人を招く」という課。普通にじいちゃんばあちゃんが客人をもてなしている時の会話そのまんまなとこが身内的にはウケるww

 この『~初級』、とにかく、会話文が、めちゃくちゃよく使うシチュエーション&こなれた表現!

たとえば、第6課は夫婦の会話。

「すみません。あなたも手伝ってくださらない?」
:「Pháiⁿ-sè pháiⁿ-sè. Lí kā góa tàu-kha-chhiú,hó-m̄?」

「会社から帰ってクタクタに疲れてるのに、何を手伝えというのだ?」
:「Hā-pan tńg--lâi siān-ta̍uh-ta̍uh,beh kiò góa tàu-kha-chhiú, siáⁿ-hòe?」

…ちょっと時代を感じますがw でも、こういうこと言いたいとき、ありますよね~。

このテンポの良い会話文、やっぱりネイティブならではだなぁと、我がじいちゃんながら感心しちゃいます。

第7課「晩ご飯」というタイトルの課(のわりに夕飯にいくまでが長いwww)

著者の王育徳が、日本の大学で台湾語を教える際に、テキストとして使う想定で書かれているので、学生が食いついてくれるよう面白い内容にしてあるんですね。

実は、これの前に『台湾語入門』というテキストがあって、そちらでは基礎文法をしっかり固められます。(こちらは残念ながら完売&絶版。東方書店さんあたりが再販してくださらないかな~?  お手元にない方は、とりあえず拙著『トラベル台湾語』あたりで基礎を学んでいただけたら嬉しいです)

この『~入門』の後、つまり、“ある程度文法や基礎が頭に入った状態”で取り組むテキストとして、『~初級』は本当に最良の教材です。いえむしろ、“面白さ”を味わうためなら、最初からこのテキストを見てくださっても良いぐらいだと個人的には思っています。

『~初級』はこちらから買えますので、よろしければお手にとって見てみてくださいね。王育徳自身が吹き込んだ音声CDもついてますよ♪


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