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#1 じーちゃん馬に乗る! -前期高齢者の乗馬事始-

序に替えて

馬のエッセイでも書いてみようか


小生じーちゃんが「ちゃんとした乗馬」を体験したのは、65歳の誕生日を迎えた二月後だった。

社会的に「前期高齢者わかめのとしより」にカウントされるようになったタイミングだ。

昔、千葉のマザー牧場の乗馬体験コーナーで
お子ちゃまたちに混じって
馬の背に乗せられて周回コースをルンルン♪と
2周だけ回る
引き馬体験をしたことはある。
(記念に写真を取ってもらったけど恥ずかしいので消去したはず💦)

今となれば、あれを乗馬体験と思ったのは非常にお恥ずかしいことだったと思う。

あの体験は、「馬の上からの目線の高さを体験できた」という意味では価値ある体験ではあったけれど、どう考えても「ちゃんとした乗馬」ではなかった。

あれから何年か経ち
遂に65歳を迎えたのかぁ…。

だが、まさか還暦を超えて5年も経ち
孫たちから「じーちゃ〜ん」とか呼ばれる年齢に達した頃に
本格的に乗馬を体験するとは想像だにしなかった。

まさか
乗馬の魅力に目覚め
できれば競技に挑戦してみたい!

とまで思うまでのめり込んでしまうとは…。

人生とは
「終わってみるまでは全く予想もつかない出会いと変化の物語シナリオ
なのかもしれない。

⭐︎⭐︎⭐︎
さて、これから書き始める(予定の)連作のエッセイは、ある高齢者の仲間入りしたおっさん
(正直にいうとじーさんだ)が、

どの様に乗馬に出会い
どの様に乗馬を理解して
どんな風に乗馬を楽しむようになったのか

の体験を記事にしてみたものだ。

小生じーさんには、
愛と涙と感動の物語…を
描ける筆力、表現力は(たぶん…、ほとんど、いやまるで)無い!

だから、せめて、抱腹絶倒な笑いと、情熱と涙のエッセイになってくれたらいいと思うのだけど…。

いや、高望みだ
潔くこれも諦めよーっと。


と言うことで
まあ、その辺に寝っ転がっていただき
お煎餅でも囓りながら
気楽に読んでいただけたら、それだけで嬉しい。

そして、|乗馬素人《ビギナー》🔰のじーさんが垣間見た乗馬の世界を覗き見していただき

「へえ、そうなんだ!」とか
「あは、何やってんだこの人」とか
「ほぉ!そんなこと考えてるんだ。ふふ…。」

わらいながら、乗馬と馬の世界に興味を持ってもらえたらサイコーだぜい!

さて、ここで
「つまらなそー」とか
「いや、俺、忙しいし」とか
「いやぁー、馬とかキョーミないし」
と思う方は、こちらでご退場いただいても
何ら問題ございません。
( ですが…できれば、お情けで結構ですので
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乗馬に辿り着くまでに65年間も費やした理由をくどくどと


還暦を過ぎた頃ある知人(とても美人👩!)から「乗馬やってみませんか?」と何度か勧められていたのだが、なかなか決心がつかなかった。

自分は性格的にはある意味、無責任ちゃらんぽらんではあると自覚しているが、社会的にはいわゆる「責任ある立場」にあった。

自分の職務の性質上、怪我をして手が使えないとか、長期に入院やリハビリが必要とかになる事故は避けなければならない身だったからからだ。

だから(普段は美人のお誘いにはとても弱い自分ではあるのだが)美人の知人に勧められたからといって、ホイホイと乗馬を始めることは出来なかった。

結果的には前期高齢者わかめのとしよりになるまで始めることはできなかったのだが
乗馬を経験してみたい!と言う気持ちは若い頃から持っていた。
いや、子供の頃から乗馬には憧れていたと言ってもいいだろう。

乗馬するヒーロー達に憧れた子供時代


子供の頃のヒーローは、馬に乗って活躍する剣士忍者だった。

昭和20年代から30年生まれまでの諸兄はお分かりだと思うが、「怪傑ハリマオ」や、「赤胴鈴之助」、西部劇の「ララミー牧場」のカウボーイやガンマンやアメリカインディアン達もカッコイイヒーロー達は
みんな馬で走っていた時代たった。

だから当時の子供ガキたちは
鼻水を垂らしながら竹箒や棒切れや自転車に跨ってそれらを馬にみたてて対決したり、草っ原を疾走したりしたものだった。



( ※たまたま運悪くこの記事を見つけてしまい、読み始めてしまった昭和中期以降、あるいは平成生まれの若者の皆様へ:大変不適切で申し訳ないのですが、説明は省かせていただいております。もしわからない言葉があれば、ググって調べていただくか、AIにご相談してみてくださいね♡)



だが、自分は都会生まれの都会育ちだったから、実物の馬を見たことはなかったし、乗馬している人に遭遇することは皆無だった。

でもテレビ画面の中の馬に乗るヒーロー達への憧れは強く、夢の中では何度も馬に乗って走っていたものだ。

乗馬クラブの横を通っていた青年期


少年だった自分は、暫く馬とは疎遠な思春期を過ごし、大学生になっていた。
この時期は、ある意味、人生の中で乗馬クラブに最も接近遭遇したと言うか、カスっていた時期でもあった。

当時、入学した某医学部の教養課程のキャンパスは都下の多摩地区のど田舎にあった。
風向きによっては通学の途中、近くの養豚場🐖から漏れてくる強烈な香りPerfumeを嗅ぐことも多かった。そんな田舎のキャンパスだったので、近くに東京には珍しい乗馬クラブ※があった。

通学のバスは乗馬クラブの横を通っていたし、乗馬クラブに併設されたカフェへ同級生のと「お茶」をしに行き、馬場での練習を眺めたこともあった。

しかし、幸か不幸か自分の母校には乗馬部などと言うセレブな部活は存在していなかった
それに当時は勉強も忙しく、乗馬に使える金も時間の余裕も無かったので、乗馬を体験することもなく終わった。

※のちに知ったのだが、この田舎の乗馬クラブである八王子乗馬クラブは相当名門で、セレブな乗馬クラブだった。


中年期、馬とも女子とも縁は無し

さて医者になって、中年の域にさしかかり、開業医になった頃、「実はね僕の趣味は乗馬なんですよ。ふふふ」という、おぼっちゃまと言うか、裕福な医者に出会うことになった。

自分が開業していたエリアが近かったことと、ほぼ同年代だったので、医師会の集まりの後の流れで一緒に呑んだときに乗馬の話しを聞いた。
楽しそうな乗馬の話しを聞き、いつか乗馬を自分もやってみたいと思うようになっていた。

しかし、運命の女神様は
またもや小生を乗馬から遠ざけてしまう。

そのドクターの奥さんが、「どうやら乗馬の際の事故が原因で相当大きな怪我をされ、後遺症が残った。そして、先生ご本人も乗馬をしなくなったらしい」と言う噂を耳にした。 
先生ご本人に直接確認する訳にもいかず、詳しいことはわからなかった。

その結果
「死ぬまでに体験したいこと50」
ウィッシュリストのかなり上位にあっ
「☑︎乗馬をはじめるー!」
の項目は、ようやく
金銭的なゆとりができたのにもかかわらず
「☑︎スカイダイビングをする!」以下の最低ランクに落ちてしまった。

実を言うと、もう一人、「乗馬が趣味」どころか、「乗馬が生き甲斐」あるいは、「乗馬いのち」的なライダーが居たのである。

岳父は大の馬キチきだった件

その御仁は小生の家内つれあいの父上つまり義理の父改まって言えば岳父である。こちらは、筋金入りの馬好き、乗馬好き、いや「ウマキチ」「馬マニア」であった。
彼は20代の頃から80を超えるまで乗馬を続けた達人にして「何処ぞの田舎に小屋を建てて、馬と一緒に余生を送れたらなんと幸せなことだろう」的な台詞を普通に吐いてしまうような人物だった。そんな馬大好き♡な岳父が居るのだから、指南を仰げばいいものだが、嫁の実家のウマ事情は複雑であり、話しはウマくいかないものなのである。

乗馬一徹の父を持つ私の家内は、大の馬嫌いに育ってしまった。彼女はよちよち歩きの小さい時に、父の乗馬クラブに連れて行かれたそうだ。その時に、馬房の通路を歩いていた幼い子供だった家内は馬に服の襟を咥えられ持ち上げられ、ひょいと放り投げられたそうで、それが虎馬(もとい、トラウマ)になったのだと聞いている。

年金を⁈

更に、年金生活が始まった時期に、義父はやらかしてしまった。

彼は通っていた乗馬クラブで、馬の購入を勧められて、(家族に一言も相談無く)馬を一頭、買ってきてしまった(家に連れてきたのではないが)。。。

安い馬だったらしいが、馬という生き物は
自分の家で飼うのでなければ(マンション住まいでは無理でしょ!)預託料という管理費を払わなければならない。
当然のことながら、家族に相談なしに馬を買ってしまった義父は、その奥さんも娘も敵に回すこととあいなった。

その一件以降、彼は家族から完全に孤立して
「変人フラッグ」🚩を立てられてしまった。

そんな経緯があって
自分は何度か乗馬の神様に見放され続け
この年まで乗馬を体験しそこなってきた。

そんな自分にも遂に乗馬を体験するチャンスがいよいよ巡ってきた。

じーさん乗馬を体験する


じーさんこと筆者は
前期高齢者わかめのとしよりの仲間入りを果たし、同時期にセミリタイアを果たした。
そして老後の生活を充実させたいと思うようになった。

ゴルフの回数も付き合い程度以上にラウンドできるくらい暇にはなった。しかし、どうも4人めんばーを集めるのが苦手である。

そこでゴルフ以外にも、何かひとりで楽しめるスポーツを始めてみたいと思っていた。

そこで、知人※の誘いに乗って、馬に乗ってみることにした。

⭐︎⭐︎⭐︎
※知人とは、福岡に出張するときに飲みに行く中洲のクラブの
チーママさん
昔からの知り合いで、舞台芸術が大好きな彼女に合わせ、
歌舞伎やミュージカルやシルクドソレイユなどのサーカスなど
舞台芸術の話を酒の肴にすることが多い。
ある時、彼女がハマっているという乗馬の話しになった。

彼女は、
「お馬ちゃんって、こんなにカワイイ❤️んですよぉ!」と、
携帯電話スマホに保存してある幾つかの乗馬の画像を見せてくれた。

その中に彼女が馬場の外で乗馬している時のもがあり、その中のある画像に目が釘付けになった。
それはどこかのビーチの波打ち際で彼女が馬に乗っている画像だった。

「へー!こんな所で乗馬ができるんだ?どこなの?」
「あ、これムナカタですよ」
「え?ムナカタ?」
「そうです。宗像大社ってご存知ですか?」
福岡県宗像市の世界遺産に指定されているあのムナカタだと理解するのに暫くかかった。

「ふーん。こんな海岸で乗馬ができるのか…。いいねー。俺でもできるかなぁ…。」と、呟いたのを彼女は聞き逃さなかった。
「あ、大丈夫ですよ!うん、センセーなら大丈夫」
「え?大丈夫って???」
「体験乗馬。何時がいいですか?」
「え。えーと再来月なら調整できるかもしれないけど…。」
「11月ですね?私の方で体験乗馬コースを予約しておきまーす。予約とれたらLINEに連絡しますね。わー!センセーと一緒に乗馬できるなんて楽しみー♡」

彼女は、北九州出身の姉サンで、性格は男まさり。
惚れ惚れするような美人なのだが、決断の遅い愚図愚図した野郎は大嫌いなのだ。 

「いや、あの、えーと」と
ぐずぐずしたら嫌われる。
迷う間も無く、この日
決定!」のハンコが押されて
乗馬体験することが決まった。

前期高齢者になりたての、小生の記念すべき乗馬初体験のスケジュールはその夜に決まったのだ。

しかも、乗馬クラブ🐎ではなく、中洲のクラブ🍶の酒の席で…。笑

つづく


⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

最後までお読みいただきありがとうございます。

前期高齢者から乗馬を始めた「じじい」が、より多くの人に乗馬の楽しみを知っていただきたい、また、より多くの高齢者に乗馬を体験していただければと思いたち、筆をとったnoteです。

「面白そう❗️」と思って下さった貴方!
是非、スキ❤️(=にんじん🥕)をお願いいたします!

また、筆者は「乗馬しろうと」ですので内容の誤りなどをコメントでご指摘いただければ幸いに存じます。



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