「本所おけら長屋」と作者、畠山健二氏
私が尊敬している小説家、コラムニストのひとりに畠山健二氏を挙げたい。
氏の代表作は、「本所おけら長屋」
一言で言えば、「江戸時代の貧乏裏長屋に住む住人たちの悲喜交々を描く、喜劇」だろうか。
銭はないけど、人情に熱い住人。
そそっかしくて、思い込みが激しい者が多いので、トラブルがトラブルを呼び、大事になったりする。
住人たちが、無い銭と知恵を集めた策は成功したり、失敗したり。
そして笑いの中に涙があり、涙の中に笑いがある人情噺でもある。
「任侠バーテンダー」では、そんな話を書きたいと思っている。
ある方の縁で畠山氏にお会いしたことがあるのだが、軽妙洒脱を絵に描いたような雰囲気の方で、この人、長屋の住人にいなかったっけ?と思ってしまう。
短編集なので、「ちょっと笑いが足りないな」とか、「ちょっといい涙を流したいな」と思った時にお勧めです。
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