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🏇近未来型ロボット乗馬クラブ
カナディアンキャンプ九州の山口社長と送迎の車の中で、昨今の人手不足の話になった。
乗馬業界だけではなく、どの業界でも人材不足は深刻な問題なのだ。
人手不足解消の対策として、海外人材を採用すること、AIや機械ができる業務を機械に代行させる、などを検討しはじめたそうだ。
海外人材は、給与が低めに抑えられる可能性もあるが、魅力はそこではないと言う。
人材の定着性と真面目な勤務態度にあるという。短くても3年くらいの在職を期待できるし、乗馬業界での仕事の評判が良ければ、同じ出身国から引き続き人材を確保しやすいはず、と言うことらしい。
AIを使う受付や会計、予約業務も現在利用できる、機器やサービスを導入すれば、省力化は難しくなさそうだ。
更にロボットの導入も検討すると聞いて、耳を疑った。
厩舎の整備やウマのケアをロボットが行う、という絵を想像したが、なんと、導入を考えているのはロボットのウマ、ウマ型ロボットの導入。
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馬場や外乗にロボホースに跨り、颯爽と翔ける、、、のではなく、乗馬シュミレーターの事らしい。
日本でも、シュミレーターだけの乗馬クラブが存在するが、これは、ウマに乗る体験を目的にするのではなく、ウマの上での姿勢や、重心の移動、脚扶助やレイニングの動作の計測をしてくれるらしい。
これを生の馬がいる乗馬クラブに導入し、個人のデータを取得、この客観的データを指導に反映するというものだ。急な天候不良で屋外馬場が使用できない場合でも活用できるし、インストラクターが不足していて練習に立ち会えないような状況でも会員に練習してもらうことができる。また、取得したデータをAIに分析させれば、個人の癖や欠点を指摘し、指導に役立てられるかも知れない。
現在、馬場での指導は、インストラクターの目視によるチェックから導き出された欠点を指摘し、その対策を口頭で伝えている。
もちろん、実際のウマを使って、体験しながら技術的な調整をすることも大事だが、毎回ヒトによる指導が必要かと言えばそうではないかもしれない。
暴走したり、落馬させる可能性のないウマロボットを相手に練習するのであれば、馬も人手(インストラクター)も不要で、好きなだけ練習できる。しかも、個々の目標設定や、進達度の評価は、AIに処理させることも可能だろう。この分析とレポート作成をヒトのインストラクターに行わせるとすれば、膨大な時間を要するはずだ。
シュミレーターで数回練習して、ステップアップできたら、実際の馬での実習1回。これもビデオ録画し、AIで分析レポートを作成させる。このデータをウマロボットにフィードバックして、次のシュミレーターでの課題を作成させる。こんなハイブリッドな乗馬クラブの未来が描けそうだ。
このウマ型シュミレーターロボットは、銀座乗馬クラブに導入されているので、どのような機能を持っているものなのか、一度、体験してみたいと思っている。
ウマロボットは落馬させないからヘルメットは必要ないのか?と思っていたが、必需品のリストにヘルメットが入っていた。レンタルもあるようだが、万一を考えたら、着用義務は当然だろう。
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