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【遊戯王】手札誘発の種類や使い方など

どうもコンダイです。
今日はオンゲキではなく、遊戯王の話です。
マスターデュエルを始めた古のデュエリストの皆さんに向けて、現代遊戯王の象徴とも言える「手札誘発」について、いろいろ紹介したいと思います。

手札誘発とは?

テキストや展開が複雑化しデュエルが高速化した現在の遊戯王をよく「現代遊戯王」と表現するわけですが、それに伴って増えてきたのが「手札誘発」と呼ばれるカード群です。
手札誘発によって、相手の先行1ターン目からの展開を妨害することが可能になり、一方的なソリティアを防げるようになりました。今の大会では必ず手札誘発がデッキに入っていると言っていいでしょう。
もちろん身内でのデュエルなら手札誘発は入れずに行うことも多いです。


手札誘発はいつ打てばいいの?

マスターデュエルで復帰された方や初心者にとって、手札誘発はいつ打てばいいか、というのは難しいかもしれません。相手が展開していく中で「まだ打たなくてもいいかな…?」などと考えているうちに手遅れになることも多いです。私も初めて当たるデッキ相手にはよくやります。

ではいつ打てばいいのか、という話ですが、とりあえず最初は
「初動を止める」
ということを意識してみましょう。ここで「初動」とは、展開の起点となる効果を指します。もちろん全てのデッキに対してこれが有効か、と言われるとその限りでは無いですが、最初はこれが1番わかりやすい打ち方だと思います。

すると「どのカードが初動なのか?」という問題が出てきます。もちろん知識があればそれが一番なのですが、全てのデッキを把握している人なんて殆どいないでしょう。そこで、相手のカードのテキストを確認してみます。

例:トリックスターの初動

便所ワンキル?知りませんね

トリックスターの初動として用いられる2枚を挙げてみました。2枚のテキストを読んで、どの効果が初動になるのか考えてみましょう。


答えは、2枚の①の効果です。これによってトリックスターをデッキから手札に加えて展開していく、という流れになります。(ちなみに、このデッキの一番の初動はキャンディナになります。キャンディナを持っていない場合、ライトステージでデッキから手札に加えます。)
さらに言えば、ライトステージはフィールド魔法なので、フィールド魔法をデッキから手札に加える効果を持つ「テラ・フォーミング」も初動として扱えるのですが、テラフォに対して手札誘発を打つのはあまり良くない場合が多いです。その理由は後ほど紹介します。

話を戻します。
上の2枚のように「デッキから〇〇を手札に加える」というカードは、ほとんどの場合初動になっています。その他にも、
「デッキから〇〇を特殊召喚する」
「デッキから〇〇を墓地に送る」
などの効果が初動としてよく見られます。もちろん正解はデッキによって異なるのですが、相手のカードのテキストを読んでみると、知らないデッキ相手でもある程度手札誘発を打つタイミングを考えることができます。最初はそんな感じで打ってみて、失敗しても気にせず次に活かしましょう。
ちなみに、今紹介した3種類の効果は、すべて「灰流うらら」で無効にできます。

Q、相手がキャンディナとライトステージを両方持っていたらどうするの?

A、手札誘発を1枚しか持っていなかったら、どうしようもないです。

また、増殖するGや儚無みずきなどは、
「効果の発動にチェーンして打つ」
ようにすると良いです。その理由などもう少し詳しい話は増殖するGの項で紹介します。


代表的な手札誘発

では実際に、手札誘発にはどんなものがあるのか見ていきましょう。

誘発娘

「幽鬼うさぎ」の登場以降、様々な女の子たちが手札誘発として登場しました。これらのカードはまとめて「誘発娘」と呼ばれることがあります。まずはそのカード群を紹介します。

  • 灰流うらら

ダートで速そう

増殖するGと並んで最も使われているであろう手札誘発。
「デッキからカードを手札に加える効果」
「デッキからモンスターを特殊召喚する効果」
「デッキからカードを墓地に送る効果」
のいずれかを含む効果を無効にできます。
この3種類の効果をどれも使わないデッキなどまず存在しないので、全く腐りません。とりあえず3積み、くらいの感覚で入れておいていいでしょう。
無効にできる範囲の広さが魅力で、上に挙げた3種類の効果を「含む」効果であれば、その効果全体を無効にできます。例えば、プランキッズ・ランプの
・このカードが「プランキッズ」モンスターの、融合素材またはリンク素材として墓地へ送られた場合に発動できる。相手に500ダメージを与える。その後、手札・デッキから「プランキッズ・ランプ」以外の「プランキッズ」モンスター1体を守備表示で特殊召喚できる。

という効果ですが、デッキからモンスターを特殊召喚する効果を含むので、相手に500ダメージを与える効果ごと無効にできます。
それが任意効果で、相手が使うつもりが無かったとしても、効果が「含まれる」時点で灰流うららでまるごと無効になります。
よく「デッキを触る効果なら無効にできる!」と表現されることがありますが、一部発動できないものもありますので過信はしないようにしましょう。(デッキからエクストラデッキにカードを加える、デッキからカードをセットする、デッキからカードを除外するなど)


  • 屋敷わらし

かわいい

サイドデッキへの採用がよくみられる手札誘発。
「墓地からカードを手札•デッキ•EXデッキに加える効果」
「墓地からモンスターを特殊召喚する効果」
「墓地からカードを除外する効果」
のいずれかを含む効果を無効にできます。
灰流うららがデッキ関連の効果を無効にするのに対して、墓地に関連する効果を無効にできます。もちろんうららと同じように発動できない効果(墓地からカードをセットするなど)もありますが、EXデッキに加える効果や除外する効果も対象であり、うららよりも対応できる範囲は広いです。
「含む」と書いてあることの強みは、灰流うららと同じです。


  • 幽鬼うさぎ

フィールドのカードの効果が発動したとき、そのカードを破壊することができます。魔法・罠カードは既に表側で存在しているものである必要があります。
前述の2枚との違いとして、
・前の2枚は無効にするのみで破壊はしなかったが、このカードは無効にせず破壊する
・このカードはフィールドから墓地に送って発動することもできる
という点があります。サイキック族であることを活かした緊急テレポートや、ハリファイバーで特殊召喚して簡単に妨害として構えることもできます。無効にはできないのでやはり妨害力では劣りますが、しっかり差別化されており使い方によっては強いカードだと思います。


  • 浮幽さくら

ここから一気に使い方が変わります。
「自分のエクストラデッキのカードを選んで確認し、その同名カードが相手のエクストラデッキに含まれればそれらを全て除外する」
という効果です。簡単にいうと環境メタであり、その時の環境で強いデッキのキーカードを自分のエクストラデッキにも1枚入れておいて、そのデッキと当たった時に浮幽さくらで全て除外する、という使い方がされます。性質上マッチ戦でサイドデッキから採用される場合が多いですが、刺されば非常に強いです。


  • 儚無みずき

マジでかわいい

手札から捨てて発動したターン、相手がモンスターの特殊召喚に成功するたびにその攻撃力分だけLPを回復できます。
とりわけ呪眼や堕天使、契約書など、LPの消費が激しいデッキで重宝します。逆にこれを打たれた時にゴリ押して展開しても、ライフを削りきれずに巻き返される、なんてこともあります。
増殖するGの項でも説明しますが、相手の特殊召喚が確定するような状況で打ちましょう。(特に、こちらは増殖するGと違ってライフが半分になるデメリットがあります)


  • 朔夜しぐれ

泣かないで…

相手がモンスターを表側で特殊召喚した場合、その1体の効果を無効にして、フィールドから離れた場合にその攻撃力分のダメージを与える、という効果です。一見、先のうららなどに比べて見劣りするように思えますが、「破壊輪」と組み合わせてバーンダメージを稼ぐ使い方が見られます。

破壊輪
・通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。 (1):相手ターンに、相手LPの数値以下の攻撃力を持つ 相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 その表側表示モンスターを破壊し、 自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。 その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

元々の攻撃力が4000以上のモンスターを対象に朔夜しぐれを発動し、この破壊輪で破壊すれば8000を削り切ることができます。


その他の手札誘発

上に挙げた誘発娘以外にも様々な手札誘発があります。その一部を紹介します。

  • エフェクト・ヴェーラー

古くから存在する、非常に有名なカード。
「女性に見えるし誘発娘に含んでいいんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、実は性別が明確になっていないんです。一応ゲーム作品で女性のみを収録したパックに入っていたことがありますが、例外もあるそうではっきりしませんね…

効果自体は単純で、相手モンスター1体の効果をターン終了時まで無効にする、という効果。手軽に使えて強いので昔から使われていましたが、最近は更に強い誘発娘などの台頭によりあまり見かけなくなっていました。

アクセスコード・トーカーが登場するまでは…


  • 無限泡影

限られた状況下であれば、手札から発動できる罠カードです。自分フィールドにカードが存在しないという制限は相手の先行1ターン目であれば気になりませんね。
普通に伏せて使っても強く、単純な無効効果に加えてその縦列での魔法・罠を無効にする、というペンデュラムに刺さりそうな効果がついてきます。最近はヴェーラーに取って代わられることも増えてきましたが、それでも汎用性は高くどのデッキにも入ります。


  • 増殖するG

発動したターン、相手がモンスターを特殊召喚するたびに1ドローしなければならないというトンデモ効果を持ったG。実は「飛翔するG」や「対峙するG」など、いろんなGがあります。
特殊召喚を1回行うたびにドローする効果で、1体特殊召喚するたびにドローする、ということではないです。例えば、3体のモンスターをペンデュラム召喚する場合、3体のモンスターが特殊召喚されますが特殊召喚の回数は1回なのでできるドローは1枚です。
さて、何度か触れてきた発動の仕方について紹介します。
効果の通り、このカードを発動できたとしても相手が特殊召喚をせずにターンを終了してしまっては旨味がありません。そこで、「特殊召喚が確実になる状況」で打つことで無駄を無くそう、という話です。
具体的に何をすればいいかというと、
・モンスターを特殊召喚する効果にチェーンして発動する
・相手フィールドに各種特殊召喚(リンクやシンクロ、エクシーズなど)の素材となるモンスターが揃ったときに発動する
といったことが挙げられます。
前者であれば、チェーンした効果もしくは増殖するG自体の効果が無効にならない限り必ず増殖するGの効果適用→モンスターの特殊召喚という流れになるので確実に1ドローできます。
後者は、チェーンブロックを組まない特殊召喚を行うことを察知して先に打つ、という方法ですが、相手のデッキを知らないとなかなか難しいかもしれません。(モンスター1体からリンク1を出すことも増えています)
以上のことは、増殖するGや儚無みずきで少し意識してみましょう。

番外編:手札誘発の対策

ここまで、強力な手札誘発をいろいろ紹介してみましたが、逆に相手に使われたらたまったものではありません。そこで、手札誘発の対策方法をいつくか紹介します。

①:手札誘発を無効にする

「墓穴の使命者」、「抹殺の使命者」などによって発動した手札誘発の効果を無効にします。

  • 墓穴の使命者

相手の墓地のモンスターを除外して、その同名モンスターの効果を次のターン終了時まで無効にするという効果です。手札誘発のモンスターの多くは「墓地に送って発動する」という性質上、チェーンしてこのカードを発動し墓地に存在する手札誘発を除外することで無効にできます。次のターンまで無効になるので、返しのターンでじぶんも使うことができなくなりますが手札誘発を防げるメリットの方が大きいでしょう。
手札誘発に対してのみならず、墓地のモンスターの効果なら除外してさらに無効にできるので、使わなかったら伏せておくだけでなかなか強力な妨害になります。
なお、無限泡影などといったモンスター以外の効果は無効にできません。(そもそも無限泡影はフィールドで発動しますが…)


  • 抹殺の使命者

宣言したカードを自分のデッキから除外することによって、そのカードと同名カードの効果をターン終了時まで無効にします。
平たくいうと、自分のデッキに入ってるカードの効果を無効にすることができるので、自分のデッキに相手と同じ手札誘発があれば無効にできます。こちらはモンスターに限らず、そのターンのみ無効なので返しのターンで問題なく手札誘発を使えますが、その代わりに自分のデッキのカード依存なので、相手のデッキ特有のカードは無効にできないなどのデメリットがあります。


②:そもそも発動できない状態にする

コストとして墓地に送る必要がある手札誘発は、そもそもモンスターを墓地に送れない状況を作ることで発動させないことができます。

単純な例が、「マクロコスモス」です。

ヘリオス出したことある人いる?絶対いないと思う

このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外されます。これによってコストとして墓地に送ることができなくなるので、そもそも発動ができなくなるわけです。(遊戯王において、コストの払えない効果は発動できません。)
他にも、「M・HERO ダーク・ロウ」や、レベル7以上となった「F.A.ハングオンマッハ」でも同じ状況が作れます(しかもこの2枚は相手のみ除外なので自分は影響を受けません)。

もちろん、無限泡影など墓地に送らずとも発動できる効果は発動されてしまいます。(一応、無限泡影には「レッド・リブート」という対策札がありますが)

③:ブラフを用いる

重要に見せかけて発動した効果に手札誘発を打たせることで、本来通したかった効果を安全に発動する、という方法です。
例として、自分の先行1ターン目として下の手札の場合を考えてみましょう。

  • トリックスター・ライトステージ

  • テラ・フォーミング

  • トリックスター・キャンディナ

  • 灰流うらら

  • 神の宣告

この状況で、キャンディナの効果が通るように動いていくにはどうすればいいか考えます。
自分の初動となりえる手札としてライトステージ、テラフォ、キャンディナの3枚があります。例えば相手が灰流うららを持っていることを警戒するのであれば、テラフォ→ライトステージ→キャンディナと、「無効になってもよい順に」発動していきます。
テラフォに対して手札誘発を打たれても特に痛くありませんし(逆にライトステージとキャンディナが安全に使えるので好都合)、ライトステージに打たれた場合でもキャンディナの効果に対して手札誘発を打たれる確率が減ります。
トリックスターを知っている相手であれば十中八九ライトステージの発動時に灰流うららを打ってくるので、そうなればキャンディナの効果にうららは打たれなくなるわけですね。テラフォにはあまり手札誘発を打たない方がいい、と言ったのはこのためです。

このようにカードの発動の仕方を考えることで本体の効果を通しやすくできますが、相手が2種類以上の手札誘発を持っていたらもうしょうがないです。こちらに対策札がないのであれば諦めてその場での最善を尽くしましょう。

おわりに

本当は他の手札誘発やうららケアの話などもしたかったのですが、長くなったので省略しました。ちなみに誘発娘には別イラストがありめちゃめちゃ可愛いのでぜひ見てみてください。
というわけで今回は現代遊戯王の象徴ともいえる「手札誘発」について紹介させていただきました。ここまで言ってなんですが、この記事には筆者の経験や主観が含まれている場合があるのでこれだけが正解、というわけではありません。ぜひ様々な人の考え方、戦い方を参考にしてください。
感想や意見、「○○について解説してほしい」などあればぜひお寄せください。書けることなら書くかもしれません。
この記事で現代遊戯王の雰囲気を感じていただき、少しでも手札誘発に親しみを持つきっかけになれば幸いです。
ここまで読んでくれた方お疲れ様です。本当にありがとうございました。


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