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出産したら勝手に体がカスタマイズされると思ってた話

 第一子が生後5ヶ月を迎える今、出産直後から今までに悩んだことを記録しておくことにした。
 私自身の出産直後は、わからないことが多発する一方、何を調べてもいろいろパターンがあって結局解決せず、不安が増すばかりの毎日であった。
 今思えば、自分の娘と同じ子供はこの世にいないのだから、十人十色であるのは当然。でも、出産直後はそんな余裕はなく「とにかく何かにすがりたい」「みんな同じだよね?と安心したい。」そんな気持ちばかりだった。
 そんな思いから、一人で泣きそうになりながら、毎日毎日ネット検索をしていた私のような心配性な初ママさんが1人でも救われるといいな、と思い記録することにした。
 「わかるわかる」「こういうパターンもあるのね!」と誰か一人にでも安心を提供できれば幸いである。




 世の母たちは、出産を機に母になり数日の入院期間のみで、未経験で予測不可能な育児がスタートする。急に野に解き放たれる気持ち。
 もれなく私もそうであった。
 産後早々に訪れて、かつ、人によってはかなりの難所となるのが「授乳」である。私もとても苦労したので今回は「授乳」について記すことにする。


母乳?ミルク?混合?いずれも一長一短


 あややの「ね〜え?」にのせて「迷うわぁ、母乳なの?ミルクなの?どっちを選ぶの?」私はしばらくの間、このフレーズをエンドレスで脳内リピートしていた。

 生後5ヶ月を迎えてそれぞれのメリットを私なりに振り返ってみる。夜中に起きてしまった時などに、ミルクを作る手間を考えると母乳は便利だった。 
 しかし一方で、軌道に乗るまでは精神的にかなり辛かったなと思う。混合やミルクの場合は、誰でもどこでもあげられるし飲む量が定量的に把握できる一方で、生後直後のミルク量の調整が非常に難しかった。そして夜中など飲ませた後に洗い物をするのが地味に面倒であった。
 このように、母乳、ミルク、混合、ぞれぞれの生活スタイルや母親の性格などによっても一長一短なのである。

 私のささやかな経験から(特に心配性の初ママさんに)おすすめしたいことが3つある。

  1. 母乳?ミルク?混合?それぞれの特徴を踏まえて、出産前にある程度方向性を決めておく。というか、心の準備をしておく。

  2. 授乳で悩んだ時、相談相手を増やしすぎない。

  3. 産後の状況に備えて必要な物(搾乳機、母乳測定のできる体重計、乳頭保護器と乳頭ケアクリーム、保冷剤など)をリサーチしておく。買うのは産後で十分間に合う。

※3点目は産後あわてて調べたものを最後に載せるのでご参考までに。


授乳は、1日にして成らず


 私の場合、完母、完ミ、混合のどれを選ぶか明確な意思を持たずに出産を迎えてしまったために「いいとこどりの混合でいいか!」という安易な気持ちで育児を始めた。

 混合の場合は、母乳に加えてミルクを飲ませるのだが母乳をどれだけ飲んでいるかわからないことが多く、必然的にミルクをどれだけ飲ませればいいかわからないのだ。赤ちゃんによって飲む量も違うし、生後直後は満腹中枢も未発達なので本当にわからなかった。
 この時期は1回に数十mlしか飲めない赤ちゃんにとって、50ml足すのか60ml足すのか、、、世紀の大問題に感じていたのだ。

 しかも混合ということは、母乳もあげなくてはならない。母乳は母乳で大変なことがたくさんあり、最初の関門は、産後2.3日目ころに始まる。胸がとんでもなく張るのだ。カンカンに熱い、ガッチガチに固い、そして痛い。
 イメージ的には両胸に石をパンパンに詰められて皮膚がはち切れそうな感じ。寝る時は仰向けだと、心臓が圧迫される気がして苦しいし、横向きだと脇から背中にかけて鬱血しそうなくらい重い。個人差はあるだろうが私の場合は、産後10日くらいまでこれが続き夜も横になれずに全く眠れなかった。
(実際は、心臓も止まらなかったし鬱血もしなかったのだけど。)

 そのため子に母乳を飲んでもらう、もしくは搾乳して外に放出しないと、溜まる一方で日に日に痛みが増す。人によっては乳腺炎になる人もいるらしい。しかしここでさらに困るのが、子に飲んでもらうのは初めはなかなかむずかしいのだ。
 お互い初心者なのだから今思えば当たり前なのだが、うまくいかない焦りもあり、寝かしつけよりも抱っこより何よりも授乳の時間が辛かった。特に、私がやるしか他に手立てがないという状況が孤独でつらかった。

 開通しない。うまく飲ませられない。
 だから、私の胸は張る一方。なんとなく雑誌やSNSで理解したつもりになっていたものの出産したら、勝手に体がカスタマイズされて、赤ちゃんも上手に飲んでくれるもんだと思ってた。

 私が辛くなったのには、なぜか突然母乳育児へのこだわりが出始めて母乳あげなきゃ!!!と躍起になってしまったことも一因である。
今なら思う。「大丈夫。ミルクだけでも絶対に育つ。飲んでる量が確実にわかるからむしろ安心感すらある。」私自身も生後2日から完全ミルクだったらしい。

 ミルクは飲んだ量が明確にわかるし、飲ませる姿勢も辛くないし、誰でも飲ませてあげられるし、腹持ちがいいから母乳よりも回数が少なくて済む。  
 出産直後のズタボロな体には優しかったはずなのに。だから、完母ではなく混合育児を選んだはずなのに。出産前にそれぞれのメリットやデメリットを踏まえてイメージを持って選択すればよかったと非常に後悔した。

いろんな意見に右往左往


 こんな状況で、完母への謎のこだわりを持ちつつ中途半端な混合育児を頑張ってたものの生後3週間頃から終日ワンオペなこともあり、体力的にも精神的にも母乳を早く軌道に乗せたかった。そこで、近所の母乳相談に行ってみることにした。
 ここで言われたのが、「混合と言えど母乳を飲んでほしいなら、毎回ミルク足してちゃだめよ!赤ちゃんは哺乳瓶の方が飲むの楽なんだから、哺乳瓶に慣れたらおっぱい吸わなくなるわよ!」(※諸説あり)

「えぇぇぇ!いまさら?!産院での指導と全然違う」とかなり困惑したが、とりあえず言われた通り、この日から午前中は母乳だけにして、ミルクを足さずに頻回授乳をすることに。これにより分泌も良くなり赤ちゃんも吸うことに慣れてくる、らしい。

 だが、またしても辛いのが頻回になると体力的にしんどいのに加えて、
娘を調教してるような気持ちになってしまったのだ、、
「昨日までミルクくれてたのに、今はおっぱいしかないのか、、はぁうまく飲めない。ぴえん。」って思ってないかな?などと突然思い始める。
 産院、母乳相談、先輩ママなどいろんな人に相談してしまったが故に、混乱してしまったのだ。夫がミルクをあげてくれるのも、母乳をサボっている気持ちになってしまったり、母乳で頻回にした場合、ミルクはいつ・どれだけ足せばいいのかわからなくなってしまったり。母乳をあげることにそれほどこだわりを持っていなかったはずなのに、いろんな人の意見を取り入れすぎて自分の求める授乳方法を見失い、授乳の時間がさらに憂鬱な時間と化してしまった。

と言うわけで、指導された母乳の与え方も1日でやめてしまう。

 どうして混合育児を選んだんだっけ?ということに立ち返り、結局夜中以外はミルクを足して夜中は母乳だけで対応することにした。
 ミルクの量や回数は、産後ケアサービスや地域の子供支援センターに訪れて、母乳測定と体重測定を定期的に行なって助産師さんと相談しながら調整した。
 心配性な私にとって、母乳の量や体重などを数字で定量的に確認できたことが安心につながったのか、この頃からだいぶ授乳の時間が気楽になった。 
 この経験から、自分の性格や生活スタイルに合わせて授乳方法をあらかじめイメージしておけばよかった・・・相談するときは理想の授乳方法を決めて、相談相手も絞っておけばよかった・・・安心のためにもレンタルでもいいから自宅に体重計を用意しておけばよかった・・・と感じた。(もしくは体重を測れる施設の目星を産前につけておくのも良いかもしれない。)

結局、正解は我が子なのでは


 そうこうするうちに、生後3ヶ月頃には娘の哺乳力も上がったのか、体重増加が大きいため追加するミルクの量を減らすことになり完母に移行した。
 そして、生後5ヶ月を迎えたいまとなっては、哺乳瓶の吸い方を忘れたのかミルクを一切飲まない。あんなに混合育児に苦労したのに、もう忘れた??と唖然としている。さらに最近では、他のことに興味が湧くのか遊び飲みも多く、タイミングも時間もかなり適当である。
 あんなに悩んでいた私はどこへ?という感じだが、毎日娘と接しているとお腹いっぱいそうだな、とか今は飲みたくないのかな、と段々わかってきていつの間にか不安な気持ちもなくなり授乳もそれほど苦痛ではなくなった。
 

 初めての育児ということで、神経質になりすぎていたなと思うが、それはいまだから言えること。お腹が空いたら泣くし、お腹いっぱいだったりそういう気分じゃない時は、飲まないのは人間として当然なのだけど、最初はそんな余裕もなくとにかく焦った。
 今や、成長曲線の上限ギリギリを這いつくばるほどの成長を遂げている娘をみると、授乳に関して万人に向けた正解はなく子供が育っていればオールオッケーなのだと、今にしてようやく思えるようになってきた。

 なんて、たった5ヶ月の新米ママが偉そうに言っているけどおそらくこれからも子供の発達や発育、育児全般に関して悩みは尽きないのだろう。
 そんな時は、またネット検索の鬼と化してしまうのだろうけど、同じように毎日悩み心配し子育てしている世の母たちを思い出して、私も頑張ろう。当然悩みは尽きないが、何より、昨日も今日も、おそらく明日も娘はかわいい!!!!
 
この記事が、同じくネット検索しているママの誰か一人にでも安心できる気持ちをお届けてきていればと思う。乱文雑文でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

 


おまけ


ネガティブなことばかりで心配に思わせてしまう人もいたかもしれませんが、備えあれば憂なしということで・・・参考までに。

  • 搾乳機

 ピジョンの電動搾乳機を友達からレンタル。パンパンに張った胸の救世主であった。夜間授乳がなくなった頃も胸が張っていたので使用させてもらった。

  • 体重計

 母乳測定も可能なタニタの体重計を2週間ほどレンタル。ここまでやる必要あったか?と今なら思うが安心材料には抜群。

  • 乳頭保護器

メデラの乳頭保護器。産院で使用させてもらったのをそのまま買取。最初は痛かったので使用していたが、徐々に洗うのが面倒になり1ヶ月ほどで使用をやめた。

  • 乳頭ケアクリーム

ランシノーのクリーム。塗ったまま赤ちゃんが咥えてもOKらしい。夜中はついつい塗り忘れてしまったけど、塗ってるだけで痛いのが薄れる(ような気もして)のでベタベタ使用していた。西松屋でセールしていたのでまとめ買いしたが、割と量があるので1ヶ月2本使い切るかどうかという感じであった。


  • 保冷剤(←地味に私の中でベストヒットな産後ケアアイテム。)

本来の使い方なのかわからないが、胸が張り裂けそうだと相談したら友達ママが速攻で購入し送ってくれた。寒いと冷やしすぎは良くないが、背に腹は変えられず産後10日程度は毎日使用していた。


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