ジャッキープレゼン大会(10/8開催) 大会後記

スタローンプレゼン大会からその後

 2021年9月27日に世界的な関心事である、スタローン映画プレゼン大会が実施され、シルヴェスター・スタローンの魅力について大変盛り上がった。
 盛り上がりすぎたと言っても過言ではないだろう。
 なぜならば、次のプレゼン大会、誰をテーマに取り上げるべきか否か、なかなか決まらなかったのである。
 シルヴェスター・スタローンが苦汁を舐め、辛酸を経てハリウッドスターに上り詰めたのと双璧を成すように、既に一流ボディビルダーであり、スターとして銀幕に現れたアーノルド・シュワルツネッガーが良いのではなか。
 アクションからシリアスな演技までこなし、来た仕事は断らない俳優、ニコラス・ケイジが良いのではないか。
 よりシンプルに大味アクション。筋肉見せつけい系の男臭いアクション映画俳優としてジャン=クロード・ヴァン・ダムが良いのではないか。
 もっと広い視点から監督にフォーカスし、スピルバーグが良いのではないのか。
 さまざま俳優、監督の名があがり、映画好き達を盛り上げた。もはや、「プレゼン大会決定プレゼン」状態になろうとしていたその時、誰かが言った一言が流れを変えた。
 「ジャッキー・チェン」はどうですか?

ジャッキーに至る病

 デンマークの哲学者キルケゴールの著書『死に至る病』からもじったが特別な意味はない。
 ジャッキー・チェン。
 香港が生んで、アジアが育てたスーパースター。日本のスーパースター西城秀樹とも親交があったとか。
 キルケゴール大先生の言うところ「病」とは「絶望」だ。「人は絶望すると死んでしまう」と言ったことを説いていたと思う。
 では「ジャッキーに至る病」とはなんなのか?
 後付けとこじつけをするのであれば「アクション映画」だろう。多くの人を熱中させ虜にする「病=アクション映画」。
 つまり「人はアクション映画を好きになると、ジャッキー映画も大好きになる」と言って過言でないであろう。
 ジャッキー・チェンであれば、キャリアがあり、アクション映画からコメディタッチなものまで広く作品がある。
次回のプレゼン大会のテーマは満場一致で可決された。

大会ルール

 今回はスタローン大会の時の時の様な作品封じはなし。
 プレゼン中に割って入るのはご法度。笑いと拍手はOK。
 キリコさんからの提案でプレゼンタイムが3分から5分へ引き延ばされた。
 愛が溢れるプレゼンター達に対して最高のご褒美であるのは間違いない。

当日の参加者(敬称略)と紹介作品

 ジャッキー愛あふれる2名がまさかの遅延という波乱の幕開けをしたもののひとまず開始。

今回も一方的に愛を受け取る側として
らくだ

プレゼンターを実施の順番で作品とあわせてご紹介

パート・ガンマー
「酔拳2」(1994)

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 酔拳使いで調子に乗った若者役のジャッキー。
 広告にもあるように「酔えば酔うほど強くなる」という酔拳2。
「2」名乗っているのに、前作との関連性がほぼないという、酔っ払い感のある意外性を利用しつつ、作品そのものは他のジャッキー映画より、かなり硬派なカンフー映画としてクオリティが高いことを主張。
 愛ゆえに、5分を大幅に超えつつプレゼンし、らくださんへその愛を伝えるのに十分な熱量を出していたのは間違いない。

コンブ
「プロジェクトA」(1983)

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 20世紀初頭の香港を舞台に、暴れ回る海賊を退治する水上警察の隊員役のジャッキー。
 ジャッキーの大怪我エピソードの原点的な作品である事をお伝えしつつ、わかりやすいストーリー。ギャグセンスの高さ、ジャッキー印のアクションと三本柱で紹介。また、本作はジャッキーとサモハン、ユンピョウのトリプル主演作品であり、そんなスターが三人掛りで倒す敵役の魅力について語った。
 プリティフェイスのジャッキー、イケメンのユンピョウ、おもしろ担当サモハン(けど実は拳法が一番エグい)。らくださんはこの三人を見たくなったに違いない。

きりこ
 「香港国際警察/NEW POLICE STORY」(2004)

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 エリート敏腕警部の役をしているジャッキー。
 ジャッキー作品広しと言えど、へこんで呑んだくれるジャッキーを観れるのは本作だけであろう。とにかく明るいジャッキーがしょげているのも珍しい。
 本作、ジャッキーがけちょんけちょんにやられる所から始まり、その後新たな相棒とともに復活する姿を描いている。
 ゲーム的に犯罪を行う犯人グループ像も現代的で見応えのある作品であり、アクション映画である反面、犯人像を追う純粋な刑事物としての楽しみがある点を紹介。
 らくださんは間違いなく、やさぐれジャッキーを見たくなったに違いない。

コンブ
「レッド・ブロンクス」(1995)

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 休暇でニューヨークに来た香港警察の警官役のジャッキー。
 遅延しているプレゼンター2名を待つまでの余興として2度目のプレゼン。    
 ニューヨークの暴走族に因縁をつけられ大喧嘩し、ダイア密売に巻き込まれてさらに大暴れする。
 この記事をまとめる為にポスターを改めて見たが、煽り文句が意味不明すぎて笑ってしまった。
 本作前半の格闘技アクション、後半のカーアクションと二つの持ち味を楽しめる点と、全米興行収入初登場1位になったストーリーの醍醐味などを語り、途中から参加したシドめろさんを嫉妬させ、らくださんの関心を引いたのは間違いなだろう。

シドめろ
「ゴージャス」(1999)

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 大富豪役のジャッキーというかなりの異色作。しかもラブロマンス作品という、異色中の異色。知らない人が聞けば、かなりの際物作品。珍品と言われてもしかたない。しかし、それは「知らない人」だ。
 本作を見たことのある人々なら分かる。そう、この作品は往年の拳シリーズの流れを踏襲している、まごうことなきジャッキー映画であると。
 いきすぎない格闘アクションと恋愛要素というキャッチーなネタがふんだんな本作はらくださんの心を掴んだんに違いない。

tama
「プロジェクトA」

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 コンブに続きプロジェクトAをプレゼン。
 映画史的にも非常に重要な作品であり、ハロルド・ロイドなどから多大な影響を受け、ジャッキーの映画リテラシーの高さにも注目しプレゼン。
ジャッキーが往年の仲間達と作り上げていることから生じる和気あいあい感など、含みコンブとは違う視点から紹介。
 ハロルド・ロイドが大好きならくださんの心を射止めたのは間違いないだろう。

番外編

プレゼン大会の後、別のスペースにて会話した、スタローンプレゼン大会の参加者2名にもふらりと聞いてみた。

ミューバッカ
「ドランクモンキー酔拳」(1978)

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 前回のスタローン大会に引き続き、食事シーンに注目。
 コブラのプレゼン時でも冷え冷えのピザを食べるシーンを激推ししていたので、ある種のブレ無さに感服の至り。
 ドラゴンボールの悟空喰いの元ネタとなった様なシーンをらくださんも観たくなったに違いない。

ハンター
「ゴージャス」(1999)

画像8

 シドめろさんと同じく「ゴージャス」を推薦。
 ジャッキー映画における編集、カットの割りの丁寧さに注目。複雑な戦闘シーンでもごちゃごちゃすることなく、非常に見やすい点を挙げ紹介。
 特に画像のブラッドリー・ジェームス・アランさんとジャッキーのファイティングシーンは必見。
 ダンスのような格闘をらくださんも見たくなったに違いない。

追記10/14 ブラッドリー・ジェームス・アランについて

 どうしても書きたくなってしまったので、直接ジャッキープレゼンに関係ないのですが、記載させて頂きます。
 ジャッキー映画のスタントチーム「成家班」に元々所属されていた方です。
 ジャッキーがカッコいいアクションをやっても、それを受ける側がダメだったら折角のアクションシーンがただの残念シーンになってしまいます。
 スタントはジャッキーだけがやっていた訳ではないと言う事が改めてわかることかと思います。
 また、ブラッドリーさん現在絶賛公開中の「チャン・シー」のアクション・コーディネーターをされていたとの事(知らなかった)。
 そしてさらに驚くことに、「チャン・シー」公開直前8/7にこの世を去ったとのこと。ただただアクション映画好きとしては残念でならない。
 彼の功績などについてはシネマトゥデイの記事にて丁寧にまとめられているので、是非参照頂きたい。

いやー本当にみんなジャッキーが大好きね

 当然の様にプレゼン後もジャッキー話で盛り上がり、各々好きな作品について語りあい大変満足なプレゼン大会だった。
 らくださんはきっとTSUTAYAかGEOに行ってレンタルコーナを眺めているに違いない。

次回予告!?

 次回のプレゼンでは「お前の魂の1本を持ってこい」になりそうですね。
 俺の魂の1本。ターミネーター2とか持っていこうかな。

おまけ

以前宇多丸さんのラジオにて、特集されていたのでこちらも是非どうぞ。

本記事について

プレゼン大会時に私の方で記事をまとめ公開することについて、了解を頂いている認識ですが、修正変更のご依頼があれば、面倒ではございますがご連絡頂きたく存じます。
 都度修正などさせていただきますので宜しくお願い致します。

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