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音楽トーク : 私にとってのOasis〜第2章〜
Oasis再結成にあたり、私の中の(What's the Story)を呼び起こしてみた。
今回はOasis解散後の記憶について語ってみよう。
前章のnote⬇️
【Oasisのいない日常】
2009年8月末にノエルが脱退し、10月にOasisは事実上の解散をした。
ノエルの脱退発表後から私はヤケになってた。
「もう何も信じられない」
「ノエルは私の心も裏切った」
「音楽なんて、人間なんて、みんな大嫌い」
まるで長年付き合ってた恋人に捨てられた10代の少女のような思考に陥ってた。
ちなみに色恋や異性の目でノエルやリアムを見たことはない(笑)
そうして音楽から心が離れていこうとしていた矢先、衝撃的なニュースが飛び込んできた。
私が20代前半の頃からずっと追いかけていた「猫騙」と言うバンドのベーシストが9月4日に亡くなった。
喪失感の中、思ったことは
「生きてるなら何でも出来る」
ということ。脱退や解散がなんだ。いつか再結成するかもしれないし、しなくても彼ら(ギャラガー兄弟)はちゃんと生きてるじゃないか!この世に存在してるじゃないか!そう思うと、いじけてくよくよしてる時間が勿体無いと思った。音楽も聴き始め、様々なアーティストの探求もするようになった。
今も音楽を好きでいられるのはその人のおかげです。ありがとうmiya38さん。
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【ファン仲間と過ごす時間】
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友達とどのロゴか好きかで盛り上がった。
Oasisをここまで好きになったキッカケの一つは、ファンの熱意にある。
当時Twitter(現・X)がまだ盛んではなかった頃、私はアメブロとmixiで音楽(主にUKロック)好きな人と毎日交流していた。学生時代の友達や会社の同僚で音楽の話が合う人がいなかったため、それらは大変有り難いツールだった。
ノエルが脱退・Oasisが解散したときも共に悲しみを分かち合い励まし合った。それから、ライブやフェスで会ったり、一緒にご飯を食べたり飲みに行ったりして親交を深めた。オアシスナイトというクラブイベントにも連れて行ってもらった。
音楽は、一人で聴いて楽しめば良いと思っている。その考えは今でも変わらないしライブに行く時は基本一人で行く。群れるのは嫌いだ。
でもOasisに関しては別。みんなで共有し、乾杯し、肩を組んで大合唱したい(あくまでも私の意見です)。
いつか、Oasisが再結成したらファンのみんなで歓喜を分かち合いたいと思いながら続けていたSNS(アメブロ・mixi ⇒ Twitter(X)・Instagramへコンテンツは変わった)。
今年、その願いが叶った。まさに万巻の思いである。そして改めて思う、
「お前らファッキン最高だぜ!!!!!」
【Beady Eyeという新人バンド】
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2009年の11月頃、リアムがOasisの元メンバーを率いて「Beady Eye」というバンドを結成した。
Oasisの解散からわずか1ヶ月後だ。
なんという行動力!(笑)
Oasis解散後、リアムはこんなコメントをしている。(ソースとなる記事を見失ったため、正しくは『こんなニュアンスのコメント』である)
「人生はたまにクソッタレなことが起こる。
でも、進め、だ」
これがリアム・ギャラガーの強さだ。
Oasisの未練を引き摺るどころか、「Oasisよりビッグなバンドを作ってやるよ!」というのである(半分ノエルへの挑発もあるのかもしれないが 笑)
しかし私は最初、Beady Eyeに対して否定的だった。
「リアム、頼むからそんなことしないでおくれ!」
と思った。新しいバンドが活動することで、Oasisが復活する可能性が本当に無くなってしまうと思ったからだ。私は未練たらたらのネガティブ人間だった。
しかし、Beady Eyeは順調に進んでいく。
2010年11月に先行シングル「Bring the Light」が発表され(無料ダウンロード)、2011年1月にはバラード曲「The Roller」がMVとともに公開された。
そして2011年2月に1stアルバム「Different Gear, Still Speeding」が発売された。
この1stアルバムを聴いて、ようやくリアムのやろうとしてることを理解した。そして受け入れた。
Oasisの最終メンバー、リアム・ギャラガー(Vo)に、ゲム(Gt)、アンディ(Ba)、クリス(Dr)、ベテラン勢ではあるが、新人バンドの「Beady Eye」が歩き出した。
【初めて観た生リアム】
Beady Eyeのライブは2011年に2回観た。
東京サマソニとZEPP TOKYOの単独。
初見はサマソニだ。
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Beady Eyeの出番はヘッドライナーの一つ前。
夕方の17:00〜
初めて観たリアム・ギャラガーはオーラが凄かった。
「本物だ!目の前にロックンロールスターがいる!!」
手を後ろに組んで、応援団長のような歌い方!もうコレが観れただけで感無量だった。
そしてライブ中ずっと思ってたことが2つある。
「モッズコート暑そう〜💦」
「Oasisの曲やって欲しい✨」
リアムは最後までコートを脱がなかったし、Oasisの曲をやらなかった。
Beady Eyeは最初の1年間、ライブではOasisの曲を全くやらなかった。コレまた「Beady Eye一本でやっていくんだよ」という気概を感じた。
が、翌年からはバンバンOasisの曲をやり始めた(笑) ロンドン五輪で「Wonderwall」も歌った。
求められたら答えるスタイルは、流石リアム・ギャラガーだ(ちなみに五輪の出演、最初はノエルに依頼していたみたいだが、断られたのでBeady Eyeに話が行ったらしい)
2回目のライブはZEPP TOKYO(ちなみにこのライブハウスは2022年に閉館している)
Beady Eyeの単独日本ツアーは当初5月に行われる予定だった。しかし、3月に東日本大震災があり11月に延期になったのだ。中止ではなく延期にしてくれたことが本当に有り難かった。
そして登場して一発目にやったのが、ビートルズのカバー曲「Across the Universe」
日の丸を背に歌い出した。
これは・・・反則だ。
間違いなく、震災直後の日本へのエールソング。
会場にいた全観客の心を一瞬にして奪い去った。会場中の歌声が凄かった。泣きながら歌ってる人もいた。
この瞬間の映像だけは、おそらく一生鮮明に覚えているだろう。
※下記レポート記事より写真も見れます
なお、同年4月にはリアムの呼びかけで、東日本大震災の復興ライブ「JAPAN DISASTER BENEFIT」がロンドンのブリクストン・アカデミーで行われた。出演メンバーは、ポール・ウェラーやプライマル・スクリームやザ・コーラルなど錚々たる顔ぶれだ。
同イベントの収益金・約2200万円(約16万ポンド)が、英・赤十字社を通じて、日本赤十字社に寄付されている(以下記事より抜粋)
【ノエルのソロ活動】
リアムがBeady EyeやPRETTY GREEN(リアムが手掛けるアパレルブランド)で精力的に活動をしていた頃、兄・ノエルの音楽的な活動情報はいっさい無かった。たまにニュースで名前をみかけることがあっても、ほとんどマンチェスター・シティ関連などサッカーの話ばかりだった。
ノエルが脱退時に残した言葉を思い出した。
「俺には愛する家族やフットボールチームがあるから、また別の機会に会おう
その言葉どおり、"音楽なんかやってる場合じゃないぜ" と言わんばかりに情報が無かった。
沈黙を破ったのは2011年7月。
2011年下旬にソロ名義でアルバムを出すと発表した。そして「The Death of You and Me」、「AKA... What a Life!」、「If I Had a Gun...」と、先行シングルがリリースされた。
私は、リアムがBeady Eyeを結成したときのような否定的な気持ちは全くなかった。それどころか、嬉しさのあまり涙が出た。Oasisを脱退しておよそ2年間、再び音楽シーンに戻ってきてくれたことが、ただ嬉しくて、心から感謝した。
2011年10月、ノエルのソロプロジェクト「Noel Gallagher's High Flying Birds」が誕生した。
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聴いた瞬間「Oasisの音だ」と思った(制作者が同じなので当前ですねww) ちなみにBeady Eyeは「ビートルズっぽい」と感じた。
1stアルバムのライナーノーツにはこんな事が書かれている。
「俺が一緒にバンドをやりたい奴はみんなBeady Eyeにいる」
もちろんリアム以外という意味だろうけど、これはもの凄く嬉しかったのを覚えてる。何故ならBeady EyeのメンバーがOasisの最終メンバーだから。そしてノエルは本当にずっとその思いを抱えていて、Beady Eyeが解散したあと?(←この辺の時系列は不確かです)、ゲム(Gt)とクリス(Dr)を自分のバンドに引き入れているのだ。
0.001%でもいいから、ノエルがOasisに未練があればいいなと思っていた。それがこのアルバムで少しでも垣間見えたことで「いつかまたOasisが観れるのかもしれない」と希望が湧いたのであった。
【職人ノエル・ギャラガーを観る】
1stアルバムの発売と同時に来日情報も発表された。場所はTOKYO DOME CITY HALL(最初、東京ドームだと勘違いし、さすがノエル!規模が違う!と思ってた 笑)
TOKYO DOME CITY HALLは東京ドームの隣にあるイベントホールで、キャパは3000人。
ノエルの公式モバイル会員限定で先行チケットが販売された(はい、もちろん即入会しました)。
チケット当選✨🎫✨
(私ごとだが、先週Oasis再結成ツアーの日本公演チケットが見事に落選したので、こうしてチケットを無事に入手できるのは本当に有難いことなんだなと実感した)
初ノエル!キャパ3000人!
どんなにこの日を待ち焦がれたことか!!
「遂にノエル・ギャラガーに逢えるんだ!」
そして、2012年1月16日にTOKYO DOME CITY HALLで初めてノエルを観た。
出てきた瞬間の感想
「あ、ノエルだ。」
とてもシンプルな感想だ。お〜キタキタ!みたいな感じ 笑
3年間くらいずっと会いたくて焦がれた人だけど、キャー!!うぉぉぉぉ!!なんて熱狂的に叫ぶ感じではない 笑
(この辺はリアムの時の方が「うぉー!!」って感動があったかもしれない…やはりヴィジュアルが強いのでww)
トム・ヨークの時もそうだったが、自分にとって神様くらい尊敬して凄い人なんだ!と思いつつ、ふと見た時には「うちらと同じ人間だよな」・・・と冷静になる。
みんな普通の人間で普通のオジサンなんだ。
しかし、、ギターを鳴らして歌い始めた瞬間、世界が変わる。
「うわぁぁぁ、、、本物だ…。今、目の前に本物のノエル・ギャラガーがいるんだ」
引き込まれた。大号泣だ。
ずっとこの声を聴いて、この音に救われてきたんだ、と思ったら止まらなかった、、、最初から最後まで興奮しっぱなしだった。
もちろんOasisの曲もたくさんやってくれた。
飽きるほどライブ動画を見てきた「Don't Look Back In Anger」は、割れんばかりの周りの歌声に合わせて自分も熱唱した。本当に感動的だった。
キャパ3000人の規模で(←何度も言う)、超至近距離で観たノエルは、一度もニコリともせず、たまに観客とジョークのやり取りをし(英語が聞き取れず)、匠なギターで耳馴染みの深い名曲の数々を紡ぎ出した。その姿は「職人」そのものだった。去り際も、手をあげて「またな」という感じでシンプルに去って行った。
喝采の拍手がいつまでも会場中に鳴り響いていた。初ノエル体験は最高の気持ちで幕が降りた。
ちなみに、私は2012年〜2015年までの間に5回ノエル・ギャラガーを観ている(フェス含む)
最後らへんには、そろそろソロはいいかな、と思ってきてたのはここだけの話🤫笑
⬇️最後に観たのはフジロック'15
アンコールは観ずに帰った記憶がある😅
【リアムソロ活動〜MTV Unplugged〜】
Oasis解散後、個々ではあるが、ノエルとリアムを生で観て、私の中のOasis熱は少しずつ鎮火していった。その間に、結婚・出産を経て音楽を聴く機会がめっきり減ってしまった(子供が小さいうちは子供の声を聞かなきゃ!と思い、家の中でも外でも音楽を聴いたり、イヤホンをすることが出来なくなってしまった) 唯一聴く音楽と言えば、おかあさんといっしょの歌かアンパンマンの曲くらいだ。
その頃は洋楽どころか、日本の流行曲さえ何なのか全く把握してなかった。
2020年、「新型コロナウィルス」が世の中で大流行するなか、なんとなくTwitter(X)を見てたらリアム・ギャラガーが新アルバムをリリースしたという情報が飛び込んできた。
※ちなみにこの時の私のTwitter(X)は、フォロー・フォロワーともに40人くらいしかいなかった(Twitterも全然真面目にやっていなかった)
その年に初めて存在を知った「Spotify」という音楽サブスクを利用し、リアムの新譜を聴いてみた。
「え?ちょっと待って、、、メチャクチャ良いじゃん!」
そのアルバムが、「MTV Unplugged (Live at Hull City Hall)」
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私はリアムのソロ活動は全く追ってこなかった。
Beady Eyeが解散したことも、いつの間にかリアムがソロでアルバムを何枚も出してたことも知ってた。しかし、買って聴こうと思わなかった。
前述したとおり、音楽 <<<<< 子育てになっていたからだ(この頃に売ってしまったCDも大量にある 泣)
「リアム頑張ってるんだね」くらいにしか思わなかった。本当に申し訳ない!!!
新生リアムがこんなに良い音楽をやってると思わず、なんだかもの凄く感動した。
それまでのリアムは、【ビートルズ(というかジョン・レノン)のオマージュみたいな曲を作る人】という印象だった。
それが、このアルバム1曲目の「Wall of Glass」から泣けるメロディで、Oasisっぽさもあり、兄貴みたいなことしてる・・!!って思った。もしかすると兄貴以上かもしれない。
そして2曲目の「Some Might Say」で完全にノックアウトされた。
「これって今のリアムだよね?メチャクチャ声出てるじゃん」って、感動しまくりだった。
私が毎週聴いてるフォロワーさんの「フランスパンラジオ」というラジオ(YouTube)でも、この「Some Might Say」について同じ様なことを語っていた。この回は「Oasis再結成」についてお話されてる。大変面白い内容なので是非聴いてみてほしい。
⬆️8:07あたり〜「Some Might Say」秘話が聴ける
音楽とかロックとか、そういうものとはもうだいぶかけ離れた生活をしていた私だが、
「Twitter(X)」
「Spotify」
「リアムのMTV Unplugged」
という三種の神器を得て、音楽が楽しかった時代へまた戻ろうとするのであった。
ちなみに一番の功労者(?)は、同年にリリースされたThe Strokesの「The New Abnormal」である。
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リアムのアルバムじゃなくてスミマセン(笑)
【第3章へ続く】
こんなに長くなるとは思わず・・・チャプター3つになってしまった😅
ほとんど私の内情ばかり綴られており、
「っっっどーーーでもいいわ!!」と思われそうな音楽トークだが、次回が最終章になると思うので、最後まで読んでいただけると有り難いです。
と言うわけで、第3章へ続く。