個別教育と一斉教育のちがい【モンテッソーリ教育】
本日はモンテッソーリ教育の
5つ目の特徴をお話ししたいと思います。
だいぶ増えてきましたね。
前回までの4つの特徴を簡単にお伝えすると、、、
< 1つめの特徴 >
モンテッソーリ教育の最終目標は
「自立」と「自律」
自立 → 自分のことが自分でできる
自律 → 自分をコントロールする
・ 子どもはこの目標に向かって発達している。
・ 大人の役割は、この発達を助けていくこと。
< 2つめの特徴 >
モンテッソーリ教育は
子どもの主体性を大切にした教育
・ 子どもが自分のやりたいを叶えられる
・ やりたいものを自ら選んでいく
・ 自己選択の自由が保障されている
・ 時間にしばられない
これらを子どもに提供していくことが大切
< 3つ目の特徴 >
環境を通して行うこと。
・ 子ども
・ 大人
・ 環境
この3つはどれも欠かすことのできない
三角形になる。
1 自分でできる環境を用意する
2 やり方を見せる
3 やり方を見て、やってみる
4 思考錯誤して、トライアンドエラーを繰り返す
・ 子どもの権利
「失敗に気づく」「失敗を訂正する」
を奪わない
・ 子どもが自分でできるように
物的環境を整える
・ 手出し口出しをしないという
人的環境を整える
< 4つ目の特徴 >
観察を通して子どもを知る。
・ ありのままの姿の子どもを
そのまま観察する。
・ 偏見、バイアス、色眼鏡を捨てて
客観的に見る。
・ 偏見があると、子どもの姿を
大人の偏見に寄せて捉えてしまい、
子どもの本来の姿が見えにくくなる。
それではお待たせしました!
5つ目の特徴を見てみましょう!
< 5つ目の特徴 >は、
「 個別に活動をする 」
ということです。
以前の特徴の中で、
子どものが主体ですよというお話をしましたが、
それにつながる部分があります。
モンテッソーリ教育では大人が用意したものを
「はい、みなさんこれをやりますよ」
と、一斉にみんなで
同じことをやることは基本的にはありません。
なかには、クラスで活動の時間、
小グループの活動時間、教具もあります。
必ず1人で全部やるわけではないんですが、
基本的な考えは個別、
ひとりでやるのが基本です。
? どうして個別なの ?
0〜6歳の時期は、
自分の「個」を作っている時期です。
子どもの「やりたい!」という
内発的動機で物事に取り組むことが
とても大切だからです。
0〜6歳までに体はできあがってくるけど、
心の部分は、まだまだ育てている真っ最中。
その時期にみんなで同じ活動を
集団で一斉にやっていると、
「個」が育ちません。
それぞれの子どもの心が育ちにくい、、、
どうしたらいいのでしょう?
それは、
その子のやりたいことを、
その子のタイミングで、
その子のペースでできるように
保証してあげる。
これを叶えようと思ったら、
個別になってしまうんですね。
「これをやりましょう」
と、大人が提示したものに、
子ども気持ちはあるのでしょうか。
子どものペースは?タイミングは?
保証されているか、といったら、
保証されていない部分が多いですよね。
この時期は
子どもの心を作っている時期だからこそ、
「個」が育つようにしていきたい。
それには、
それぞれのやりたいこと、ペース、
タイミングを保証してあげるべきなんですね。
そのためにはひとりひとりで活動することが、
発達段階に適っているんです。
そのために、
モンテッソーリ教育では
ひとりひとりが、自分のやりたいことを、
自己選択して自分と向き合って
活動できるようになっています。
活動の内容によっては、
小グループやクラスで行うこともあるようです。
でも基本的には、
それぞれのタイミング、ペースで、
自分が活動を選ぶ自由が保証されています。
個別でも、活動の内容を強制されたり、
活動を選ぶのを急かしたりはしません。
一息ついているときに、
「はい、次はなにするの?」と言われると、
その子のペース、タイミング、
やりたいという気持ちが
保証されていないことにつながり、
モンテッソーリ教育の本質から外れてしまいます。
内発的動機が大切とお話ししましたが、
その反対は外発的動機です。
外発的動機はどんなものかというと、、、
・ 大人に言われたからやる
・ これをやったら買ってもらえる(ご褒美)
・ これをやらないと○○されてしまう(罰)
・ NOという選択肢がない
大人によって子どもが動かされている時、
やらされている時は、
モンテッソーリ教育で大切にしている
内発的動機とは正反対です。
子どもの内側からの
「やりたい!」の気持ちが湧くことを大切にしつつ、
それを叶えて活動に結びつけるには、
やはり個別。
一斉で「はい、これをやりましょう!」と
決められたことをやるのは、
内発的ではないんですね。
なかには、大人の声かけをきっかけに
「やりたい!」と思う子もいるかもしれません。
でも決して、
そのタイミングで、時間内で、
全員がやりたいと思うかは、、、
難しそうですよね。
やるものだと思っているから
「やりたくない」と言わないだけなんです。
果たしてその活動をやりたいと思っている子が
何人いるんでしょうか。
0〜6歳の子どもは今まさに
「個」を作っています。
心を作っている時期だからこそ、
自分のやりたいことを、
自分で選んで、満足いくまでできる。
そしてその中で集中することで、
心が満たされたり達成感を感じたり、
自信につながったり、
自分はできたという有能感を感じたり、
それが心の栄養となって、
セルフエスティーム(自尊心、自尊感情)
となる。
満足いくまでできる、
集中できるサイクルが習慣化されてくると、
粘り強くできたり、
根気よく取り組むことができたり、
集中することの楽しさ心地よさを
感じることができることにつながります。
人格形成という大きなものに
良い影響を与えてくれそうですね。
そのためには「 個別で活動する 」を
保証してあげたい。
【 その子のやりたいことを、
その子のタイミングで、その子のペースでやれる 】
ということが保証されていることが
すごく大きなポイントです。
そんなわけで、
モンテッソーリ教育の0〜6歳の時期には
個別で活動する個別教育が大切にされています。
まとめ
モンテッソーリ教育
< 5つ目の特徴 >は
個別教育だということ。
0〜6歳は「個」という
心を育てている真っ最中。
それを育てるには個別教育が必要。
一斉教育は、、、
・ 外発的動機で子どもが動く
・ やりたくないと言えない
・ 子どものやりたいこと、タイミング、
ペース、が保証されていない。
個別教育は、、、
・ 内発的動機で子どもが動く
・ 子どものやりたいこと、タイミング、
ペース、が保証されている。
個別教育が保証されていると
どんな良いことが起こるか
・ 自分で選んだことが満足いくまでできる
・ 集中力が続く
・ 心が満たされる
・ 達成感を感じる
・ 自信につながる
・ 自分はできたという有能感
・ セルフエスティーム(自尊心、自尊感情)が育つ
・ 満足いくまでできる
・ 心の栄養素がいっぱい
集中できるサイクルが習慣化されてくると、、、
・ 粘り強くなる
・ 根気よく取り組むことができる
・ 集中することの楽しさ心地よさを感じる
・ 人格形成に大きな影響を与えてくれる。
この記事は
【モンテッソーリ教師あきえ】さんの
Voicyを参考にしています。
これからもわかりやすく、ためになる学びを共有し続けます!