兆しが見えるとやる気が出る
今の作業
毎日この汚家の片づけ修繕を行っているが、とにかくこの家は片付ける箇所が多すぎる。壁に埋め込まれたタンスの中には衣類が詰まり、押し入れの中には使っていない布団が押し込まれている。壁と一体型になっている食器棚も食器に溢れている。収納出来るスペースがあれば、取り合えずそこに入れておく。長年に渡り積み重なった物は、持ち主からも忘れ去られ、ひっそりと眠っている。
私はそれらを片づけし、呼び起こしている。
それに加え、傷んだ天井や床などの清掃と修繕も行っている。身体が一つでは足りないというのが現状だ。
以前、天井を直していると記事に書いたが、縁側の天井はとても長い。半分くらいまで終わっているのだが、私はやはり飽きっぽい。ということで、現在は2階部分のゴミ部屋を片付け、修繕をしていた。
忌々しい土壁
昔ながらの家だと必ずと言っていいほど存在している土壁。古き良き日本家屋的なノスタルジックな雰囲気を漂わせているように見せかけている。
私は劣化した土壁が嫌いだ。理由は一つ、パラパラと崩れてくるからだ。手で触れただけで土壁が床に落ちる。床を掃除したところで、この土壁をどうにかしなければ、再び床に土壁が落ちて汚れてしまうことだろう。
土壁を塗り壁にする
土壁リフォームの動画なども見てみたが、一旦剥がして板を張り壁紙を貼っていた。うーむ、そこまでの手間はかけたくない。だけど土壁はなんとかしたい。色々と調べた結果、土壁の上から何かを塗るのが楽そうだと判断した。
となると、次は何を塗るかが問題だ。漆喰と珪藻土、という二つのワードがヒットした。どちらがいいのかサッパリ分からない。なので、なんとなくの気分で漆喰にしてみた。時には気分で進めることも良いだろう。たぶん。
ネットでは土壁には下地は必要ないと書いてあったため、軽く汚れを取って直接漆喰を塗ってみる。左官屋さんになった気分だ。お城や古い蔵などに漆喰は使われおり、それらは塗り跡が全く見えないが、いざ自分で塗ってみると難しい。まぁ左官屋さんになった気分だが、本職ではないので綺麗に塗るのは早々に諦めた。
染み出るメモリー
一通り一つの壁に塗り終わる。これが乾いたらどうなるのだろう。期待に胸を膨らませつつ翌日を迎えて塗った壁を見てみた。
なんと綺麗な白色が、薄汚れた茶色じみているではないか。
なぜこんなことに!と思ったが、たぶん長年の煤?ほこり?が漆喰の湿り気で浮き出て、塗った漆喰を茶色に染めたのだろう。土壁なので拭き掃除も出来ず、汚れが蓄積していたのだろう。長年この部屋で過ごしてきた人を見守っていた土壁、そこから染み出るメモリーが何とも言えない気持ちになってくる。
しかし薄汚れた茶色のままにしておけないので、漆喰は二度塗り。メモリーは容赦なく消去。二度塗りだと汚れも浮き出さず、綺麗な白色になった。
壁を全部塗った。
薄汚れて心気臭い土壁が白く生まれ変わった。こんなにも部屋の印象が変わるものなのかと少しだけ感激。
壁を塗っている合間を縫って、片付けやゴミ出し等にも行っていたので一気に進むことはなかったが、継続して良かったと心から思う。
終わりの兆し
あとこの部屋は畳を剥がしフローリングにする予定。フローリングにしてカーテンを変えて、押し入れの襖を張り替えて部屋全体を拭き掃除すれば、この部屋は部屋として使えるものとなるだろう。
少しずつだが、この部屋の片づけ修繕に終わりが見えてきた。綺麗な部屋で過ごせることを考えると俄然やる気が出てくる。修繕しながら、このスペースをどう活かすか、どう過ごしやすくするかを考えるのがとにかく楽しい。
この楽しさを胸に秘め、明日も私の汚家との格闘は続く。
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