1917を観ました 第一次世界大戦って

第二次世界大戦のドキュメンタリーとか映画とかたまに観たくなる時があります。

日本が舞台になっているものだと、どうしてもいろんな感情が湧いてしまう。でもちゃんと観ようと思って、節目節目で観ます。
神風特効隊、沖縄戦、東京大空襲や原爆投下、それから終戦の映像とか。どれもとても悲しく、やりきれない思いになります。

その点、ヨーロッパの戦いだと、客観的に見れるので、見ないとという義務感より、純粋な好奇心で見ます。戦争がいかに無意味かということも思うけど、それだけではない。過酷な状況の中で、人がいかに残酷になれるかと、逆にいかに恣意的な優しさを持ち合わせているかとか、そういうことがよく分かるのが、良くも悪くも戦争の一面だと思うのです。そこから、自分に当てはめて、この状況なら自分も。。と思うとゾッとすることもあります。
個人的には、ナチスに解放されたパリ市民が歓喜して街を繰り出す映像が好きです。街が一気に華やぐ感じ。女性達の笑顔。
逆に、敗戦後にドイツ人がすっかり悪者にされて虐げられるのは、観ていて胸糞が悪いです。正義を振り飾せば何をやってもいいのか。。でもこれが人間っていうものなんだろうなと思う。

最近、そういえば第一次世界大戦ってどんな戦争なんだろうとふと気になりました。
今からちょうど100年くらい前で、ちょうど祖父母が生まれた頃のこと。日本は大正時代になって、お洒落なモボ・モガがカフェーで呑気にタバコをくゆらせているイメージです。でも日本で束の間の平和な時代を満喫しているさなか、ヨーロッパで繰り広げられた大きな戦争。
日本の影響といえば、連合国側で参戦したものの、中国の利権獲得メインとか、軍需産業で成金が増えたとかいうお気楽な話ばかりで、第二次世界大戦に比べるとあまり存在感がない気が。。

でもこの戦争が影響して第二次世界大戦が起きたのなら、いろいろ知りたい気もする。そんなことを考えながら、ここ最近暇があれば動画やネットで調べてました。(今は何でも検索すれば何ちゃって専門家になれますね)それでも飽き足らず、図書館で図解された本を借りるなどして興味のままお勉強。新しいことを知るのは楽しい。

世界史に弱いので、最初はちんぷんかんだけど、サラエボ事件っていうグダグダな暗殺事件がきっかけらしい。オーストリア=ハンガリー帝国に抵抗するセルビア人。ドイツが便乗した的な感じで。

「塹壕戦」っていう耳慣れない言葉も知り、調べて見て感心。兵士を前線に送ってはまた後ろに待機させるシステム。塹壕は迷路みたいになっていて、後ろにはちゃんと補給路もあって、なんか不謹慎だけど、ちょっと楽しそうでもある。

そんなことに感心しているうちに、たまたま観たニュースで、1917という映画が取り上げられていました。アカデミー賞ノミネートとかいう話題でした。
最新の映画の情報に疎いので、あまり観ないで通り過ぎることが多い中、たまたま知ったこの映画は運命じゃないかと。しかも伝令の話っていうのも面白そう!というわけで、公開2日目。観にいきました。めちゃめちゃ早くて、我ながらびっくりなのですが。

ネタバレになってしまうので、詳しくは書きませんが、とても引き込まれる映画でした。ストーリー自体は、単純だし、お涙頂戴映画ではないです。でも、それが逆に現実感があるというか。主人公と一緒に行動しているような気持ちになり、ずっとハラハラして退屈な感じがしなかったです。実際の戦場もきっとこんな感じだったのだろうな。
塹壕の様子や、兵士の装備が、図書館で借りた本の通りで、映像で見て再確認出来たという感じです。
第一次世界大戦の空気感を味わうのにとてもいい映画でした。
それに、戦場になったフランス国境の平原の美しさ。あんなぬ美しい場所が戦場になって、死体と砲弾の後で埋め尽くされてしまうなんて、悲しいです。

映画に出てくるとある地名は、フランスに実在する場所で、今は復興して栄えているようですが、Googleマップだと、近くに英国軍の墓地が点在してます。
戦争の跡が遺っていることが感慨深いです。

あとは戦争のきっかけになったサラエボ事件のことも気になります。セルビア人って何なんだろう。ユーゴスラビアとか、ボスニアの紛争とか、聞いたことがあっても全く知らないので。
民族問題というか、そもそも民族って何なんだろうとかいうことが、最近ジワジワ気になり出しています。

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