商業bl感想『にいちゃん』
にいちゃん はらだ
(2024.2.1記)
えっと、本文のタイトルは『読んでみなきゃ分からないことってあるよね!〜NG試し読みOnly〜』です。
とりあえず謝っておきます、すみませんでした。
私が商業読者デビューしたのがほんとに丁度1年前くらいなんですけど、開拓し始めて2ヶ月くらいでたくさんのffさんたちから「はらだ先生のにいちゃんめちゃくちゃ好きそう!」ってオススメされてたんですよね…だけどタイトルから勝手に近親相姦ものだと思って食わず嫌い🥺
近親がだめっていうのも別に明確な理由があるわけではなくて、なんかそれやばくない…?という感情の反射に従って避け続けています…(倫理観云々はお前が説けるものではないぞ)
まぁその「にいちゃん」=近親!っていう誤解は解けて試し読みしてみたんですけど、結局「キャラの顔あんまタイプじゃないわハハッ」とか文句言いながら(最悪)遠ざけてしまったんですよ……哀れな私。
そんなこんなでオススメされてから10ヶ月ほど放置していたにいちゃんを何故今更買ったのかと言いますと、これまたくだらない理由なんですけど、ただ給料日が来てblたくさん買いたい気分になって、中古屋にあったから折角だし買ったっていう……でも今は本当に!良かった!
ああ前置きでこんなにスペース使ってしまった、本の感想を言います申し訳ありません。
試し読みでゴネてたキャラデザなんですけど、正直もうそんなのを忘れるくらい話に没入してしまいました、、
ひっっっさしぶりにこんなに引き込まれる漫画に出会いました、読んでる瞬間心臓バクバクしっぱなしです。
面白くて面白くて、自然に胸が高鳴って、口角が上がりました。深夜の一気読みでした。
最初は私はにいちゃんが嫌いでした。
私は児ポは好きだけど(最低)、キャラを左右両方とも愛したいなら両者間に愛がある合意のセックスしか無いと思ってるし、合意がないレイプなら私は右しか愛せないな…と思ってるので。だからにいちゃんは嫌いでした。シーン自体はすごく好きだけど(最低2)
じゃあ何がそんなに好きでこんなに引き込まれたかって言われると…うーん言葉にするのはすごく難しいな…
ただ、にいちゃんのことを狂おしいほどに好きで為されるがままのゆいにもすごく魅力を感じたし、自分が強い立場にいるはずなのに何かに怯えてるような態度を見せるにいちゃんにも愛しさのようなものを感じてしまいました。
まいに打ち明けてからの展開は予想外のものでこれもまたとても面白かったです。
「あ、こいつ 知ってるわ」には鳥肌が立ったし、何がどうなるのか想像がつかなくてワクワクしました。
過去を思い出して変わり果てたような姿になってしまったにいちゃんと、そんな姿になっても一途に愛し続けるどこかネジの外れたゆい。
物語が終わる頃にはどちらのキャラも大好きだなって思えてしまう、怖いなぁ。(良い意味で、ね!)
ひとつ思ったのは、本編最後にいちゃんがゆいの元に戻ってきたのは正解だったのかなって。
一応「にいちゃん」自体はカフェでゆいとにいちゃんが再会するところで終わりなんですけど、単行本収録の次の話「ゆい」で、幸せをつかんだはずのゆいの闇のようなものが見られますよね。
ここの話まで考えるとすごく深いというか。
にいちゃんのためなら「しがらみは切り捨てられる」「自分にとって邪魔なら無理に合わせる必要はない」って発言していたゆいだけど、「ゆい」最後のあの薬はゆいの発言が矛盾していることを意味するんだと思ってます。
にいちゃんのために切り捨てられると思っているはずなのに実際にそれをやることはできない。自分たちの幸せをつかんだはずなのに、自分たちは自分たちの答えを見つけたはずなのに、「正しい」と思い込まないとやっていられない。
ん〜〜囚われてるな……矛盾していてとても好きです。
人間だなって感じがして。
本編からはゆいは少し狂っているような印象を感じていたけれど、ここで人間味を感じたような気がしました。
この作品のテーマってすごく難しいなぁ。
児ポは犯罪だし、仮に幼少のゆいへのレイプが合意だったとしても13歳未満ならそれは関係ないし。
にいちゃんの行動を肯定するわけではないけれど、それでもやっぱりにいちゃんも被害者だし、境遇に同情はしてしまうというか。それでいて結局のところ私はにいちゃんが好きだなぁになってしまうんだから……
普通って何なのかがテーマの一つだとは思うけど、自分たちなりの形を見つけたはずの2人が幸せになりきれていない最後の軸を見たら色々考えさせられるなぁと!短くまとめるとそういう感想を抱きました!!
本当に超絶タイプの話でした面白かったです!!!!!
既に3回読み直しました!!!!!!!!
https://x.com/konanenohonne/status/1756195837603151906?s=46から引用