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『回遊』第二号内容紹介
甲南読書会ZINE『回遊』、第二号を3月25日に発売しました。
早速たくさんの方々にお手に取っていただきありがとうございます。
少々遅くなりましたが、創刊号に引き続きデザイン担当者目線で第二号の内容紹介をしていきます!
『回遊』とは、甲南大学のブックカフェで集まった学生たちが中心となり制作しているZINEです。文学・社会学・哲学等に関する特集と個々人のコラム(エッセイ、小論、小説、詩、絵、写真など)が集まっており、「多様なものが多様なままに」載っています。
内容紹介
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表紙は前回と同じフォーマット。
写真はオーストラリアにワーホリに行っている友人が、ゴールドコーストという場所で撮ったものです。
表紙の色合いに関しては、『ブルーフィルムの哲学』特集が決まっていたので、ブルーを使おう、というのは決まっていました。
なんとなく思い出したのが、2018年のKenzoの春コレクションの1枚。
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https://www.vogue.com/fashion-shows/spring-2018-menswear/kenzo/slideshow/details?epik=dj0yJnU9bHhVa0lIZHJFZ0ZmVDA2RFNiNTVRWE1GdzFOSGZ6dXUmcD0wJm49YmpDVlk5eDNwNUh1OEluUjFtSmlaZyZ0PUFBQUFBR1lmeXEw#143
鮮烈な赤に光沢感のある青のビスチェがよく映えた、このルックの色味を参考に青と赤で作ってみようと思いました。
でも青と赤ってグラフィックデザインの観点からすると本当は良くないそうです。立体視、というやつで変に浮いて見えてしまうからだとか。
実際作業は苦痛で、目が持っていかれるので表紙制作をした後は数分世界が独特の色になっていました。
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目次のページは先ほどのルックのビスチェの青ではなく、首元の軽やかな水色を採用。でもこのページも、本当に目が痛くてなかなか作業を進められませんでした。
創刊号も目次のデザインを褒めていただけることが多かったので、第二号の目次も、見たことのないレイアウトをしてみました。
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『回遊』第二号の目玉は、村田沙耶香さんのロングインタビューです。
こちらは12月に甲南大学で行われたイベントで、『コンビニ人間』で芥川賞を受賞された小説家の村田さんが様々な質問に答える形で公開インタビューがなされました。
本稿はこのイベントの全文文字起こしとなっており、村田さんファンは必見のレアなアーカイブです。
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そのイベントの際、インタビュアーとして登壇した学生3名もエッセイを書きました。村田さんとお話しした学生たちの率直な気持ちが現れています。
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村田沙耶香さん特集ということで、『回遊』編集部のみんなで村田さんの著作紹介ポップを作成しました。
こちらのポップは甲南大学図書館と甲南大学iCommonsのブックカフェに飾っています。
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創刊号でも絵を寄せてくれた学生が、第二号でも素敵な絵を!
紙にペンで書いたものにデジタルで色をつけているそうです。私は実物も拝見したのですが、すごくよかったです。ブックカフェで展覧会とかしてほしい。
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特集2本目は、『ブルーフィルムの哲学』。
ポルノ映画を現象学の観点から見つめた本書の著者、吉川孝先生に学生がインタビューを行いました。
吉川ゼミ生が編集部員にいることをきっかけに、数名で刊行記念イベントに押しかけ、その後エレベーターで偶然出会った際にインタビューのお願いをしてみたところ快くご了承いただけました。
「ブルーフィルムの哲学」というロゴは、その時代性のイメージで昔の音楽イベントのポスターみたいな感じに書いてみました。
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特集のあとは個々人のコラムが続きます。前回よりさらに人数が増え、内容もボリュームアップ。
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ここからは小説。
実ははじめの3本はつながりがあるので、それにも注目して読んでいただければと思います。
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販売について
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『回遊』第二号
価格:1100円(税込)
発売日:2024年3月25日
販売場所:甲南大学生協北館、甲南大学ブックカフェ
重要なお知らせ
甲南読書会及びZINE『回遊』にご興味を持ってくださりありがとうございます。皆さまのおかげで甲南読書会は1周年を迎え、主宰者の卒業後も甲南大学の学生に引き継がれ今後も続くことができそうです。
有難いことに、『回遊』第三号をご期待いただく声もたくさん頂戴しております。私たち編集部としても、第三号、第四号と続けていきたいと考えております。
ただ、残念ながら資金不足のため第三号の印刷費が賄えず、発売はまだまだ先になってしまいそうです。
創刊号・第二号ともにA4フルカラー&光沢紙とこだわりのあるZINEのため、当然ながらいくら販売しても赤字価格となっています。
たくさん刷れば1冊辺りの値段は下げられるのですが、学生のバイト代にも限界があり、多くの冊数を刷るためのそもそもの元手がない、という状態です。
もしよければ本noteにご支援をお願いいたします。全て第三号の印刷費用にさせていただきます。
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