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EURO2024が閉幕したので,予測結果をふりかえる(Abemaさまありがとう!)
EURO2024が閉幕しました.普段海外サッカーをほとんど見ないので,みんな激烈にうまいのに驚きました.Abemaさまありがとう.
↑のように予測していましたので,予測ふりかえりです(これやってるサイトあんまりないですよね)
引き分けがかなり多い今大会でした
最終順位(縦軸)と最終成績予測確率(横軸)を示します.
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優勝予測確率最高のスペインが優勝してくれたので,ここだけ見ると「予測成功」でした.7戦全勝,15得点4失点でまー強かった.優勝予測確率が高い方から上位に進出していて,大まかにみると悪くない予測です.ポルトガルは決勝トーナメントの組み合わせがよくなかったですね.フランスがグループ2位でここに入るのは不運.
ベルギー,クロアチアの早期敗退は波乱でした.提案手法は過去の試合結果(得失点と場所)のみを利用するので,チーム全体の下降トレンドをつかむのが遅くなる傾向があり,その状況だと推測されます.これを解決するには選手の年齢,クラブでの出場時間,市場価格などの評価値を入れる必要があって格段にモデル構築が面倒難しくなるのでやっていません.方針は「簡潔で他競技にも流用可能な方法」です.
それとは逆に躍進したのがスイス,トルコ,スロベニアなどでした.
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横軸に予測勝率+引き分け確率/2 (これ,なんか良い言い方無いっすかね?)を,縦軸にその階級での結果を示した図です.決勝トーナメントの延長,PK線などはすべて勝敗いずれかとしています.上図は割合,下図は頻度を示しました.上図の白破線は予測=結果の線,白丸実線は結果です.予測と結果の割合が近くなっていますが,実力が拮抗したところでは引き分けが非常に多かったことがわかります.
予測上位チームから見た予測と実際の勝/分/負は29.7/9.6/11.7と28/14/9で,引き分けが非常に多かったです(延長以降を引き分けとするとさらに5試合多くなります).EUROは前回大会から24→16と,「グループ3位6チームのうち上位4チーム勝ち抜け」のルールを採用していて,このルールだと引き分けの価値が非常に高くなります.
前回大会ははそこまで引き分けが多くなかったんですが,
全51試合に対し,予測上位チームの勝/分/負の確率の合計は32.2/9.1/9.7であり,実際の33/8/10と非常に近い値でした.したがってこの大会は過去4年間の結果から予測される実力が適切に再現された大会であったことが分かります.(3/n)
— konakalab (小中研究室/名城大) (@konakalab) July 12, 2021
今大会は下位チームの準備がうまくいったのかもしれません.
この直後にはコパアメリカの予測まとめ,そしてこの夏はオリンピックが待っていますね.そちらもぜひご覧いただければ!