大阪府中之島図書館を見学してきました
ある土曜日,大阪のミナミで午後から予定があり,それじゃあ会場近くで昼ご飯食べるために早起きしてひのとり(名古屋駅と大阪難波駅を2時間で走る近鉄の特急)に乗っていきますかー,と予定.
デイリーポータルZのファンなので,この記事で紹介されていたかやくごはんの大黒さんに行こうと計画.
開店の11時30分までに難波に着けばいいや,と8時30分ごろに近鉄名古屋駅の券売機を操作.
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9時発のひのとり,完売していました.
いやぁ,たまにしか使わないから混み具合とか全く想像つかず,これまで満席だった経験が無いことからすっかり油断していました.名古屋人そんなに大阪に行っているのか…
ということで,新幹線に変更.1時間早くなっちゃったし新大阪着だし,どうするかなーと車内であれこれ検討し,中之島の古い建築を眺めるプランを思いついてそれに変更しました.さらばかやくごはん.確か築100年以上で現役の図書館があって,中に北欧料理のカフェがあったはず.
大阪府中之島図書館
中之島は美術館(国立国際美術館)やコンサートホール(グランキューブ大阪),仕事だと大阪大学中之島センターなど数回目的地にしたことがあり,歴史的・現代的な建造物が混在するいいところだなー,という印象でした.東側にある中之島図書館や公会堂も写真で見たことはあったのですがこれまで訪問の機会が無かったので,降って湧いた1時間を使って見学に行くことに.
日銀大阪支店や公会堂を眺めつつ徒歩数分,目的地に到着.ギリシャ風の柱が重厚な建物ですね.いやーこれは良い.
段数のある階段を上るので,正面入り口は2階.豪華な階段がしつらえられているホールに入ります.ここだけ見ると現役の図書館として稼働しているのが信じられないんですが,撮影禁止の建物両翼はちゃんと図書館で利用者もけっこうういました.
漢文が書かれた大きな金属板と,左右に彫刻がしつらえられています.天井ドームのステンドグラスも素敵です.網がかけられているのは天井が剥落してるからでしょうか.
1階から上がってくる階段から上を向くと,螺旋がリズミカルな写真が撮れます.
一通り見学してさあどうすっかなーお目当ての北欧カフェ(デンマークの「スモーブロー」が食べられるようです)に入ろうかなー,と思っていたら,「土曜限定ガイドツアー」の看板が.開始の11時30分まで待ってツアーに参加してしまうと,メインの予定まで時間の余裕がなくなってしまうのでちょっと悩みましたが,そうなったら昼食を抜けばいいや,と参加することに.
ガイドツアーは有料(500円)でしたが,実質最後にもらえるグッズ代金ですね.このツアーでしか入れない場所は無いようなので,目で見るだけなら参加不要だと思います.
ガイドは設立の経緯から始まり,
建築に辰野金吾氏(さっき通りかかった日銀大阪支店の設計者)が関わっていたことを示す木板が見つかったのは,阪神淡路大震災後に耐震点検をしたとき.
住友家が現在の金銭価値で40億円くらいをかけて建築して寄贈した公共図書館.
当初は入館有料で,現在で言うと400円くらいかかった.
靴もかばんも預ける場所があり,持ち込みできなかった.
日本初の「会議室」がある.
2体の彫刻の作者は,長崎平和公園「平和祈念像」でも有名な北村西望氏.(つい先月長崎で見てきたので縁を感じてしまう)
など,面白い話がたくさん聞けました.
その中でも特に気になったのが次のエピソード.
屋上のドームは表面の素材が銅.緑色は銅がさびた緑青の色なのですが,改修時には建築直後の銅色に戻そう,という復元改修としてはごく普通の発想で作業が進められました.しかし,改修後の銅色の屋根を見た府民から「見慣れた色に戻してほしい」との要望がたくさん寄せられて,結局緑青を進めやすくする薬品を使って今の色になったそうです.あぁ,なんかそんな話他の建物でも聞いたことあるような.
ということで約40分のツアーが終了.終了後はクリアファイルと缶バッジをお土産でもらえました.
ツアーが終わるころには北欧カフェには結構な行列ができていたため,泣く泣く断念.次はこのカフェ目当てに来たいですね.一番最初に食べたかったかやくごはんも次の機会に!
そして本来の目的も終えて,帰りは座席を確保できたひのとりで帰宅.いい一日でした.
判明する事実
そういえば北欧カフェがあるってどうやって知ったんだろう?といろいろ検索していたら,この記事を思い出しました.こちらもデイリーポータルZ.
すると,さっき「あぁ,なんかそんな話他の建物でも聞いたことあるような.」と思っていたエピソードがそのままズバリこの記事に書いてあったことが判明!私が北欧カフェを知ったのも絶対この記事ですね.ここにはガイドツアーで話してくれる内容のほぼすべてと北欧カフェのメニューが書かれているんですが,北欧カフェと屋根の緑青だけ記憶に残っていたようです.