発達障害日記1003(人生の夏休みを終えて、の話)
・去年、一年ほど仕事をしていなかったんだけど、あれはわたしの夏休みだったなぁと振り返るのだ
もう10月だというのにまだエアコンを入れなければならない秋にうんざりしている。小学生のこどもは10月からプール授業(※屋内プール)だそうで、まあまあ夏の概念もよく分からない。
そんな崩壊した四季に直面しても、夏休み、夏休みってことばは割と神聖なもので、わたしなんかは去年を思い出す。一年ほど仕事をしてなかったこと。
・人によるけど、わたしの場合は本を読んだ。浅学な人生で最も本を読んだ一年だった
仕事してないったって育児も家事もしていたわけで、こども関係の役所や学校巡りでメリメリ自転車で走り回ってたわけで、全くの空白ではない(というかその辺がどうにもならなかったから仕事をしてなかったわけだけども)んだけど、
お金はなかったけど、もう、はちゃめちゃ、とんでもなく本を読んだ。
一年という月日で通信の美大に通い、その課題図書と推奨本を読んだ。わたしは元から本を読む方じゃなかったから、きっとそれまでの一生分と同じくらい読んだと思う。
どこにも行けない日々は退屈で陰鬱で、こども関係の社会的な手続きは深刻だった。こどもたちは笑って過ごしていたからそれで良かったけれど、夫婦仲もギクシャクしていて辛い日々だった。
そのイケてない日々で本を読んだことは、他の大学生より圧倒的に短い期間とはいえ、確実に身になるものだったと思う。
・こんな日々がたくさんあるのはきっと豊かなので、こどもたちにこんな日々を過ごしてもらえるように頑張るのだ
今、わたしは仕事を始めていて、それなりにハリのある暮らしをしている。大学も継続して行っているからとても忙しくて、教科書以外の本を読むのが90%ダウンした(つまり教科書と、月1.2冊くらいでていっぱいということ)
それは仕方がないのだ。というより、あの日々がちょっとおかしかったのだ。
あの愛おしいおかしな期間、貧乏で不安で退屈だけれど、本だけは読めたあの期間、あれはとても尊いものだと思う。この気持ちをこどもたちにも味わってもらいたい気がして、ふたりの学費をせっせと貯めるのだ。