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朝焼け

朝焼けがすき
小さな頃に入院をしていた。
ビルなんて一つもない田舎で1番大きな建物の病院。
その病室から見える朝焼けが忘れられない。
朝焼けは点滴のチューブが繋がってベットから動けない私のテレビ以外、数少ないたのしみだった。
夜と朝が入れ替わる一瞬にしか見えないのが、すぐに終わってしまうピタゴラスイッチのようで心を奪われた。
母と見るあの時間が大好きだった。

退院して友達に朝焼け知ってる?と聞いたが夕焼けでしょとばかにされた。
でもそれが幼い頃の私には朝焼けが自分しか知らない特別なもののように思えて誇らしかった。

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