私が尊敬する人 #05
尊敬しているからといえ、それがすべてではない。
しかし、尊敬しているからこそその方の成功も失敗も参考になるのだ。
家族を書いてきて、他にも叔父や叔母など尊敬できる人はいるのですが、
社会に出てからに舵を切ってみようと思う。
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私は子どもが大好きだ。
自分自身が小さなころから、父の会社の家族は年下ばかりで
みんなのお姉さん的な存在だったので将来の夢がいつ日か保母さんになっていた。
でも今私は保母さんではない。
映像制作を仕事としている。
細かい話はまた今度にするとして…
専門学校に通いながらの2年の夏
もはや何をきっかけに始めたのかわからないのだが
とある番組制作会社にアルバイトとして入った。
社長も同じフロア内、見回せば全スタッフの顔が見えるくらいの
こじんまりとした制作会社。
そこで出会った…デスクのKさん。
全スタッフのスケジュールを把握し、
社長のフォローもこなし、
新人の育成まで一手にこなしていた。
今思いかえしても、Kさんはすごかった。
その中でも、一番記憶に残っている教えがある。
電話に1ヵ月出るな。
普通の会社なら新人に電話は誰よりも早く取れ。
そういう教えなのではないかと思う。
しかし、その会社では違った。
社長あての電話も同じ番号。
人がいなくてかかってくる電話に限って「(社長名)さんいる?」と
名前も告げずにかかってくる。
バブル世代の業界人ならではな感じしますよね(笑)
Kさんは声や話し方で誰からの電話か聞き分けていたんです。
数年たってから社長あての電話をかけてきた人が
うわ…あの人だったのか…と思うこともありました。
もう一つは
たった一本の電話で数百万~数千万のお金が動くこともある。
ということでした。
電話を取っている人の対応を1ヵ月は聞いて学べ。
まだ見て、聞いて学べ。が通用していた時代です。
物を尋ねるときはどんな言葉を選んだらいいか。
交渉するときはどんな言葉を選んだらいいか。
謝らねばならない時はどんな言葉を選んだらいいか。
一日何度も係ってくる電話を聞いて学びました。
だから最初の電話を取るときは本当に緊張しました。
電話もそうでしたが書類の書き方も見て聞いて学びました。
先輩方が作成した書類を可能な範囲でコピーして持っていたり
自分で作ったものを確認してもらったりを何の疑問を持たずに
日々やっていました。
それをデスクのKさんは難なくこなし
我々新人にきちんと教えてくれました。
事細かにではなく、間違ったことをした時に
会議スペースでお説教です(笑)
明確なお説教は、反省こそすれど、反抗はしませんでした。
今では時代錯誤だと言われるかもしれません。
でもね、私はそうやって育ってそこそこ使える人間になりました。
きっと私にはあっていたんです。
私に業界を生きる基礎を叩き込んでくれたKさん。
その後、互いに別の会社に移ったのですが、
とある仕事の関係で電話をかけて話した時に、
懐かしいね!と話しつつも、その一本の電話で
また勉強になりました!
私、まだなんとか業界で働いてます。
ありがとうございます!!
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