3番のりば 高伏さん、西崎さん、賀張さんインタビュー
3番のりばのグッズといえば!ひとつひとつ手描きで作られるプラバンアクセサリー。今回は、実際にプラバンに描く作業をされている高伏洋和(たかふし ひろかず)さん、西崎佑介(にしざき ゆうすけ)さん、賀張勝(がばり まさる)さんに3番のりばでお話を聞かせていただきました。
時折、登場するのはスタッフの二宮さん。みなさんとの会話をお楽しみください。
高伏洋和さん
季節の果物から、大仏、猫、”NO WAR!!”といった平和へのメッセージが込められたものまで、幅広いモチーフを描く高伏さん。前回お伺いしたときは、元気いっぱいに3番のりばを案内してくれましたが、今日はちょっと眠そう…?
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高伏さん、昨日寝たの遅かった?
高伏さん
うーん…テレビがざーってなりよったんよ。
二宮さん
えー?もしかしてすごい遅くまでテレビ見とったんじゃないん?
高伏さん
うん…。
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じゃあ、お話する時間決めませんか?今、10時30分じゃけえ40分までの10分間。どうですか?
高伏さん
大丈夫です。
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よろしくお願いします。この仕事は好きですか?
高伏さん
好きですね。
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どういうところが好きですか?
高伏さん
(プラバンに描いてあるザクロの色を塗りながら)絵を描いたり…
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うんうん。
高伏さん
どんな木なんかなぁ、どんな実なんかなぁっていうか。
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そっか。さっきザクロ食べたことないって言いよったもんね。
高伏さん
佐々木さんはどんなの食べたりするんですか?
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フルーツ?
高伏さん
うん。
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わたし、実家が山梨っていうところで、山梨は桃とぶどうが有名なんですよ。昨日もね、実家からぶどうが届きました。
高伏さん
僕、ピオーネ好きなんですよ。
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ピオーネ美味しいですよね。
高伏さん
山梨の…お母さん大事にしてくださいよ。
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え!ありがとうございます。でも、どうして急に?
高伏さん
テレビでよう見よるけ。
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テレビで?何を?
高伏さん
テレビで…お母さんがよう苦労したりしよるけ。
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そうなんじゃ、わたしもお母さん大事にせんといけんね。高伏さんは、お母さん大事にしよる?
高伏さん
お母さん大事にしよるよ。家帰ったら、食器洗ったり。
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えー!素晴らしい!
高伏さん
今までできんかっただけど、グループホームでできるようになってきたけ。食器を洗えるようになってきたけぇ、洗ったりしよる。
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高伏さん、グループホーム入っとるんですか?
高伏さん
はい。佐々木さんは、一人暮らしなんですか?
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わたしですか?
二宮さん
逆に聞きよるん?(笑)
高伏さん
へへへ。(笑)
高伏さん
何作ったりしよるんですか?カレーとか?
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カレーも作るし、昨日は豚キムチでした。
高伏さん
豚キムチ美味しいですよね!
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美味しいですよね!
高伏さん
僕も好きです。豚キムチと…僕はキムチ鍋とか好きですよ。お母さんにいつもキムチ鍋にしたりしてもらってます。好きなものを作ってくれる。
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やさしいお母さんじゃね。
高伏さん
やさしいお母さんです。
この後、筆者の結婚の馴れ初めを聞いてくれた高伏さん。わたしの夫が20代だということを知り、「ちゃんと働いてくれる?」と心配してくれました。恋愛相談はあまり経験がないけど、だいたいわかるのだそう。(笑)思いやりがあって、とてもチャーミングな高伏さんでした。
西崎佑介さん
色鉛筆で色を重ねて、独自の色合いを作る西崎さん。こちらの言いたいことは理解してくださるし、西崎さんの中にも言いたいことはたくさんあるけど、声に出してのコミュニケーションが少し苦手な様子。そんな西崎さんにとって、ご自身の思いを伝えやすいのが、いつも持ち歩いているタブレットです。
まずはわたしの名前が書いてあるノートをお見せしながら、自己紹介。すると、西崎さんのタブレットにわたしの名前を書いてくれました。
西崎さんも、わたしのノートにご自身のお名前を書いてくださり、お互いきちんと自己紹介。
動画を撮っておけばよかった…!と悔やまれるのですが、インタビュー中の西崎さんは、すごく照れながら、でもとてもうれしそうに対応してくださいました。
賀張勝さん
花をモチーフにしたとっても可憐な絵を描く賀張さん。自分のことを話すのは苦手、とのことだったので、お仕事のことを中心に少しだけお話を伺いました。
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賀張さんは、絵はずっとお好きなんですか?
賀張さん
そう…でもなかった。
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何がきっかけで描くようになったんですか?
賀張さん
ここ(3番のりば)が始まってから、やってみようかな、思うて。
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うんうん、やってみようかな思うて。賀張さんの絵、すっごい素敵ですよね。
賀張さん
ありがとう。
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質問しても大丈夫ですか?
賀張さん
大丈夫ですよ。
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お花の絵をたくさん描かれとりますが、お花がお好きなんですか?
賀張さん
まぁ、少し。
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そうなんですね、最初に描いた絵もお花だったんですか?
賀張さん
えーと…その風景とかを。
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何がきっかけでお花を描くようになったんですか?
賀張さん
そこ、ちょっとラベンダーの…
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あ、あそこで育てとる?(3番のりばの横には皆さんでお世話しているハーブ畑があります)
賀張さん
はい。
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へぇ、そうなんですね。絵を描く時間はどうですか?楽しい?ふつう?
賀張さん
まあ、ふつう。
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タバコ吸いよるんですよね?
賀張さん
はい。
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タバコ吸うのと、絵を描くのと、どっちが好きですか?
賀張さん
一緒くらい、ですかね。
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結構、絵を描くの好きですね。
賀張さん
そうですかね?(笑)
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賀張さんは自分で好きな花を選んで描くんです?
賀張さん
はい。
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この花は…どれですか?
賀張さん
これは…(ハーブの本を指さしながら)これですかね。
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へぇー、かわいい。すごくやさしい絵ですね。
賀張さん
そうですか。ありがとうございます。
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いっぱいお話聞かせてくれて、ありがとうございました。
賀張さんは、他にも、アグリサポートひとはの仕事の話、お住まいになられているグループホームのお話をしてくださいました。インタビューという形で自分のことを話すのは初めてだった賀張さん。戸惑いながらも、丁寧に言葉を返してくださる姿が印象的でした。
(おわり)