株式会社URテラス【後編】木曽将士さん|挑戦できる、でも、困ったときには支えてくれる
前編では、株式会社アーバンリサーチの特例子会社である株式会社URテラスについての概要、設立当初の悩みを経て、現在の思いを代表の萩原さん、マネージャーの中西さんにお聞きしました。後編では、実際にKONKONへ発注や売上の連絡をして下さるURテラスの従業員、木曽将士さんを取材しました。
URテラスとの出会い
岩下:木曽さんはどこでURテラスと出会ったのですか?
木曽:当時通っていた支援学校の先生からの紹介です。高等部3年生の時に企業体験実習でアーバンリサーチにお世話になりました。なによりコミュニケーションのバリアフリーに魅了されました。
岩下:コミュニケーションのバリアフリー!具体的にはどんなところでしょうか?
木曽:特例子会社が本社の中心にあることです。コミュニケーションをとることが苦手な僕は、明るくて開放的な雰囲気というのは相談がしやすくてありがたいなと思いました。
岩下:相談しやすい雰囲気を感じる、いい実習だったのですね。
URテラスの魅力
萩原:明るい雰囲気づくりのほかにもURテラスならではの工夫があります。
その他にも、
・個々が落ち着いて業務に取り組める仕組みづくり
(ラジオを聴きながら業務可能、静かな場所の用意等)
・PCスキルアップ施策の実施
(PCスキルアップテストやタイピングチャレンジweekの開催)
など、さまざまな場所にメンバーの過ごしやすさやモチベーション向上のための取り組みや工夫が施されている。
木曽:実は他にも魅力があるんです。
岩下:お!それはどんなところですか?
木曽:挑戦できるところです。業務を進めていく中で不安に思うこともあるのですが、その都度、相談をしています。困ったときには支えてくれていることを感じられるのは心強いです。
岩下:それはとっても心強いですね! 木曽さんがこれまでにやりがいを感じたところがあれば教えてください。
木曽:今、DB業務(ディストリビューター)という在庫管理の業務をしています。とっても大変なのですが、読み通りに商品が動いたときは「よかったな」と思います。あと、僕たちは毎週、振り返りがあるんです。
岩下:振り返り!具体的には?
木曽:例えば、KONKONから商品を入荷するのは2か月に1度。そのため2か月分の商品の売れ行きを予測して発注書を作成します。入荷した月は在庫がたっぷりあるので売上がしっかりあったけど、その分、翌月は在庫が少なくなってしまい、「売上が減りました」と言われることもありました。
木曽:振り返りで「ちょうどいい納品数だったよ」とか「もう少し量がほしかった」とか、細かなフィードバックをしてもらえます。うまくいかなかったときは「次、頑張ってみよう」と思えます。
岩下:細かなフィードバックは励みになりますね。
木曽: GWとかはフィードバックをもらえても、次に生かせるのは1年後。この業務を担当して2年目の今年は昨年のフィードバックを活かしたいと思っています。
岩下:在庫管理の業務って、、、なんだか大変そう。
木曽:めちゃくちゃ大変。やっぱり、GWや年末など世間的に人の動きが大きい時期はよく売れる傾向にあります。その時に大量注文にならないように、サイクル考えて在庫の貯金をうまく作りつつ、商品を制作している社会福祉法人もみじ福祉会のみなさんの負担が少なくなったらいいなと思っています。
岩下:相手のことを考えた仕事をしていて本当にすごい! ちなみに木曽さんには請求業務も担当していただいていますが、そういったPCを使うことはもともと得意なんでしょうか?
木曽:もともと得意でした。PCの業務が得意だからこそできる表現もある。ここで力を発揮したいと思いました。前のチームではメンバーに合わせて作成したマニュアルは、3、4年経った今でも使われているそうです。
岩下:本当にわかりやすいマニュアルなんでしょうね。
木曽:シンプルにまとめるって障害があるなしに関係なく、どんな人も取り組みやすいなと思います。
2週間に1度のお楽しみ“テラスキッチン”
中西:木曽くんといえば、ほら!あれ言わんと!テラスキッチン!
岩下:テラスキッチン?!
木曽:そうだった!(笑)URテラスでは2週間に1度、お昼ご飯に白米とお味噌汁が提供されます。
岩下:ええ!いいな~!!
萩原:お昼ご飯がお菓子だけの子とかいて。やっぱり食事は大切だと思って農家の知り合いにお米を送ってもらったところから始まりました。
木曽:お昼ご飯がいつもカップ麺だけとか、そもそもごはんを食べない人もいます。けど、テラスキッチンの日はおかずだけもって来る人がいたり、ちゃんと食べようみたいな雰囲気があったり。
岩下:うん、うん!
木曽:お米を炊いてお味噌汁を作るのは当番制にしています。普段はチームで仕事しているので、交流の少ないチーム外のメンバーと組んでいます。そこから生まれる関わりも楽しいです。
中西:参加は任意ですけどね。
木曽:ちなみに、テラスキッチンのお知らせ作りや当番決め、スケジュールの日程調整は僕が決めています!
岩下:ええ!
萩原:木曽くんは一番よく食べるからそれくらいやってもらわんと(笑)
岩下:ふふ!URテラスってなんだか楽しそう!
木曽:テラスキッチンの取り組みも僕の好きな時間です。
まとめ
私が一番心に残った言葉は木曽さんの「コミュニケーションのバリアフリー」という言葉でした。公共施設やショッピングセンター等、バリアフリー化が目に見える形で進んできてはいるけれど、“コミュニケーション”のバリアフリーってどこまで進歩しているのだろう、と改めて考えるきっかけになりました。萩原さんの「信じて任せる」、中西さんの「思いやりと誠実さ」という言葉。きっとここが「コミュニケーションのバリアフリー」への第一歩だと感じた1日でした。だれもが安心して暮らせる世の中にするために、まずは身近な人との「コミュニケーションのバリアフリー」を意識してみたい岩下です。
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