好き、が終わるとき
コップの水が気づいたら蒸発していた、という感じに
彼を好きだという感情も蒸発してしまったらしい。
自分の心なのに、甘酸っぱい気持ちで彼を見れなくなったのに、
好きという感情が出ていくのを引き留めることができなかった悔しさがあるのは
なぜだろうか。
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手伝おうか。帰国の4カ月前、3月の良く晴れた日。
重い荷物をひきずって寮の階段を上がる私に、そう声をかけてくれた。
そこからちらちらと顔を合わせるようになり、気づいたら彼へのおはよう、おやすみが私の日常の一部になっていた。
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台湾で恋愛をするのは本当に刺激的だった。
寮の周りの公園を散歩したり、夜市で食べ歩きをしたり、暑い日はかき氷をつつきあったり、
朝ご飯をテイクアウトして、朝が弱い彼に届けたりなんかしていた。
バイクに載せられて、風邪を切るのも気持ちよかった。ヘルメットのせいで髪がぐしゃぐしゃになるのは嫌だったけれど、夜中、人も車も少ないネオンが光る大通りを通り抜けながら台北101を眺めるのは、夜の台北を掌握したかのような何とも言えない気持ちよさがあった。
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今、その時を楽しみ過ぎていた。夢みたいなとはまさにそれだった。
でもちゃんと現実に戻らないといけなかった。
涙もろいなあ、続きは明日かな。
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