見出し画像

大人の味

味覚は年齢によって変わるのか?
どこかで読んだ記事だと、変化はないらしい。
しかしながら、昔嫌いだった物が美味しく感じたり、また逆だったりは良くある話。
どうやら、その味や食事と共にある記憶が影響するらしい。

匂いと味は記憶として残らないとも言う。
確かに、感触や言葉のようにいつでも同じ経験に近い記憶を思い出せない。
なんとなく、こんなのと言った説明は出来るが、明確な記憶ではない気がする。

先日、コロナに罹患して嗅覚がなくなった。
ほぼ今は元に戻った気がしている。
その時は、何を食べても味覚と食感だけで判断しているのだが、臭いがしなくても昔に食べた物から嗅覚の記憶を引き出していた。
それでもはっきりしないため、幾分補正をかけているのだろう。

まあ、いい加減とも言われる人間の脳だが無意識に色々してくれる。

さて、なんでこんな話題かと言うと、昨日何十年ぶりかでドクターペッパーを飲んだからだ。
小さい時に一度飲んだ記憶があるが、ただ薬臭いだけで一口で止めたと思う。
ドキドキで試したが、案外美味い。
チェリーの風味で、コーラより刺激の少ない甘い飲み物。

あれから色々と飲み物も飲んで、その中にはとても美味しい物もたくさんあって、記憶が補正されたのか。
経験から美味しい物を抽出して、バイアスをかけながら脳に美味しいとさせたのか。

そう言うことであれば、人間は初めて口に入れた時の味が最も正しいと言う事か。
以降は何かしらの記憶と比較、修正をかけた上で味覚としていると思われる。

では、大人の味と言われる物は特に子供にとっては余り美味しくない。
特にビール。
それがいつしか美味しく感じられるのは、きっとビールを飲んでる時に楽しい経験があったからだろう。
報酬系とでも言うのだろうか。
飲むと楽しくなれる。だから飲む。

多分、コーラで生涯同じ経験をしたらビールでなくてもコーラを飲めば楽しくなれるはず。

大人の味を楽しむのも悪くないが、人間として一番初めに比較対象を持たず食べた時の味と驚きを知りたいと感じるこの頃。

自己肯定が爆上がりします! いつの日か独立できたらいいな…