唯一無二の世界
小娘は、友の発想が好きである。
友は、他と異なった観点から物事をみている。
突然だが、この間小娘は、北欧旅行に行ってきた。
その時、色んなところに描かれている落書きを見た。三ヶ国回ったのだが、落書きは落書きであるのに、国によって全く違っていた。
小娘は落書きに、何故反応したのか。
友の影響である。
友の日常をフィルター越しで観る世界。
そんな感じで、好きそうだな。
と思い写真を撮りまくった。
だが、友には見せなかった。
此れは、友から影響を受けた小娘の世界である事に気づき、友の観点を聴きたくなくなったからである。
小娘自身の特別な世界として、小娘の自己満足に留めておきたかった。
いわば、世界観の独占欲とでも言っておこう。
でも、よく考えてみる。
全ての事柄に於いて、唯一無二であるのではないか。と。
例えば、模写。
これは、オリジナルを見たままをかくことである。これは、作者が違うのでどんなに細部まで同じでも、似ているだけ。
では、コピー機はどうなのか。
印刷機の種類、紙、インク、その時の温度。
全てに於いて、似ているだけ。
時は流れる。
どんなに頑張ろうとも、同じものは無い。
唯一無二。
金子みすゞ みんなちがって、みんないい。
この考えが好きである。
全てが唯一無二の存在する世界。
否、存在していないナニカも唯一無二なのかもしれない。
唯一無二。ゆいいつむに。むに。むに。むにむに。
此のよくわからない感性も唯一無二。
独占せずとも、全てが唯一無二であるのだから。
ふふふ。
小娘は、また快楽に浸る。
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