測量に変革が起きている
木下斉さんのボイシーで脅威、ファイブフォースについて解説が昨日の放送でありました。
私が携わる業種に近い測量業で、大きな変革を感じるサービスがありましたので、ファイブフォースの観点で見て書き綴ります。
iPhoneでできる3次元測量
測量は地球上の位置の把握や現況を地図にするなどの技術の総称です。
測量の中で今ある建物や道路などを地図に表すのが現況測量と呼ばれるものです。
株式会社オプティムのサービス、OPTiM Geo Scanがすごいものとなっています!
OPTiM Geo Scanは、iPhone 12 pro以降に搭載されているLiDARセンサーとGNSS(全球測位衛星システム)の受信機を組み合わせて、現況を3次元測量するものです。
測量方法は、iPhone等でアプリを開き、GNSS受信機を読み込んだら、iPhoneを対象物に向けながら歩くだけです。簡単です。
従来はトータルステーションという金額が高い機械を使い、専門資格を持った人が、対象物一つ一つを測っていました。
このGeoScanは、iPhone等のデバイスで、測定も簡単で、初期費用も安く、手軽に現況測量ができてしまいます。作業スピードも大幅に短くなりそうです。
自治体職員でもできる
このサービスは、建設現場のほか、自治体職員にも使われているようで、千葉県では増水した河川によって壊れた護岸を直すためにGeoScanが使われた事例がありました。
従来の3次元測量では、得られたデータは3次元のデータが扱えるCADソフトが必要でしたが、GeoScanの場合、従来の2次元データにも変換できるため、これまで使っていたCADソフトで編集ができます。
この機能を生かせば、比較的規模が小さいような現場では、測量、設計を自前で行い、工事実施までの期間を短くすることも可能となります。
脅威について
このように現況測量が、GNSS受信機の高度化やLiDARセンサーが身近なものに搭載され、イノベーションを起こして、新たなサービスが誕生しています。
従来の測量は、専門的な資格と経験が必要な業界でしたが、誰でもできる作業になるような、大きな変革が起きています。
今後の自分の立ち位置、仕事を選ぶ上でも、考えさせられるサービスでした。
読んでいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?