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日本にもあった夏時間

 現在、アメリカでは夏時間なので、ニューヨークと日本との時差は13時間です。そのため、ニューヨーク市場の開始時刻である午前9時30分は、日本時間だと午後10時30分です。今年のアメリカの夏時間は11月7日までで、同日午前2時をもって夏時間が終了して時間を1時間戻すので、11月7日午前2時が同日午前1時となります。これに伴ってニューヨークの場合、日本との時差は14時間になります。そのため11月8日からはニューヨーク市場の開始時刻も日本時間の午後11時30分になります。

 日本には、現在、夏時間はありませんが、戦後間もない時期に夏時間が実施されていたことをご存じでしょうか? 

夏時刻法

 衆議院のサイトから引用したものです。かつて日本では夏時刻法という法律が施行されていました。夏時刻が始まる4月第1土曜日午後12時(日曜日午前0時)を日曜日午前1時とし、夏時刻が終わる9月第2土曜日の午前2時を午前1時とするものでした。

 夏時刻法は、昭和23年4月28日から施行されましたが、同法の附則にあるように昭和23年だけは法律施行の3日後である5月1日から夏時刻が実施されました。昭和24年以降は、法律の規定通りに夏時刻が実施されました。ちなみに昭和25年には夏時刻法が一部改正され、5月第1土曜日午後12時から夏時刻が実施されるようになりました。

 こんな夏時刻でしたが、日本では労働時間が長時間化するなどの理由で昭和27年4月11日に「夏時刻法を廃止する法律」で夏時刻法が廃止されたことに伴い、夏時刻も廃止されました。昭和27年はサンフランシスコ平和条約が締結され、日本が連合軍の占領から解放され、独立を回復した年でした。日本が独立を回復したので、欧米の影響が強い夏時刻法が廃止されたのかもしれませんね。

 夏時刻法が廃止された後、日本では夏時刻は実施されていません。夏時刻開始日は1日が23時間になるので1時間だけ損した気持ちになるし、夏時刻終了日は1日が25時間になるので1時間だけ得した気分になれそうですね。

 最後までお読みいただきありがとうございました。


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