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限界社会人、JAL国内ファーストで退勤したというお話。

あゝ悲しいかな、気づけば社会人3年目。
増えない給料と減らない贅肉。晴れてアラサーの仲間入りになり、「ヲジサン」から「オジサン」へと変身しつつある今日此の頃。たまたまJALのタイムセールで国内ファーストクラスを安く購入出来たので、それの搭乗備忘録だ。


いざ、九州へ「退勤」

この日は三連休初日(土曜日)であったが、出勤せねばなかった(チキショーメー)…と言う訳で午前中にさっさと仕事を片付けて午後の東京駅から「退勤」スタート。
流石は三連休、駅構内はどこもかしこもキャリーケースを持った観光客で一杯だ。当然ながらというか、13時をまわっても、地下のレストラン街はどこも行列をなしてた。そんな中、偶々立ち食い寿司のお店が比較的空いていたのでそのまま中へ。
お会計、お寿司10巻+日本酒一合で¥3.5K也。
高杉!!

穴子:560円(流石は丸の内価格、タケェ)

懐と肝を十二分に冷やしたところで、東京モノレールで羽田空港へ。20分程ガタガタ揺られながら第一ターミナルに到着。

この何とも言えない乗り心地の悪さが逆にいい。

搭乗時間まで か な り 余裕があったので、のんびりお土産を買い、専用カウンターで荷物を預け、その後、保安検査場へ。ここでこむらさき選手、おっと何を土地狂ったか上級会員専用レーン(ファーストクラス搭乗者なら使用可能だ)でなく、一般レーンに!これにはセキュリティの職員も嘸かし呆れたことだろう、しらんけど。ちょっとした、エラーがありつつも無事に保安検査場を通過したら、足早にラウンジへ。皆様もご存知の通り、羽田空港第一ターミナルには2つのJALラウンジがあり、一般客でも事前に¥3.3k納めれば利用出来るサクララウンジとダイヤモンド、JGCプレミア会員のみ利用出来るダイヤモンドプレミアラウンジがある。因みにファーストクラス搭乗者なら両方利用可能であるが、ここは大人しくダイヤモンドプレミアラウンジに向かうとする。

ラウンジの中は木目を基調としたシックな内装となっており、ふかふかの1人掛けソファがあるカウチコーナーと、私の勤める会社の社長室にある机より広いデスクコーナー、各種アルコールやビバレッジ、軽食があるビュッフェコーナーの3つのエリアに分かれている。
余談にはなるが、デスクコーナー向えの壁には日本航空にまつわる各種資料が綺麗にディスプレイされており、マニアならこれだけで肴にビールが進むことだろう…



勤務明けのビールは何処で呑もうと変わらず旨い。

ラウンジでグダグダしていたら搭乗開始時刻20分前になっていたので、大人しく搭乗ゲートへ向かう。因みに福岡便は国内屈指の幹線(確か新千歳便に次いで国内2位の旅客数だった筈)なのでラウンジ出口近くのスポットに停められることが多い。

退勤開始

前置きが長くなってしまったがここからが本題:JAL 国内ファーストで「退勤」だ。諄いが大事なことなので改めて言う、あくまでも今日は「退勤」なのだ。
いそいそと退勤への道へと進むと何やら不穏なアナウンスが…

「福岡便、天候不順による到着機の遅れにより、ご搭乗時間が5分ほど遅れる見込みです。」

その時の私は「退勤中」であるにも関わらず「5分の遅れか…中央線では毎日のことだからな」と余裕ぶっこいていたが、この後まさかの出来事にあうとは思っていなかった。

予定通り?に出発の定刻5分後に搭乗が始まったので、搭乗ゲートに向かう。勿論、グループ1で華麗に通過だ。いつもは中のオジサン、クラスJ(且つしがないJMB会員の為、最後の案内)なので、余計にヴァイブスが上がる。

いい感じに酔いが冷めるほどのテンションになったところで、予約した座席へ着席。
前には大きいモニター(15.6インチ)と、足元にはふかふかのスリッパ、そして何よりシートベルトはクッションでも巻いているのであろうか?ゴツくぶっとい。(生憎写真を撮りそこねたがそこは是非ご自身で確認頂きたい?)


一般的なオフィスにあるデスクモニターよりも大きい…

搭乗客全員が機内に乗り込むと、暫くして、CAさんから各席へのご挨拶とおしぼりが配られる。ご挨拶の際に上級会員には「何時もご利用頂きありがとうございます」とお声を掛けられるのに対し、私の様なクソガキには「ファーストクラスご利用頂きありがとうございます」とお声掛け頂いた。まさか、「退勤中」に資本主義を肌身を以て感じるとは!一連のご案内を頂いたらウェルカムドリンクのオーダーを取って下さる。因みにドリンクは離陸後、ベルトサイン消灯後に提供されるので、暫し大人しく待とう。

グリーン車(ダンディハウス)のおしぼりよりも薄手だが何故か高級感ある手触りを感じるのは気の所為だろうか?

ドアクローズ後、上司の顔並にみた安全のビデオが流れ、同時にスポットからタキシーウェイへのプッシュバックが開始する。誘導路上まで移動が終わり、窓から機外の様子を伺うとグラウンドハンドリング(略してグラハン)の皆様がお手振りしてくれるので、日々の安全運航に感謝しながら振り返す。
(グラハンの皆様、今日もお疲れ様です)
そんな感じに物思いにふけてながら外の景色をみる。
(おや?ずっと誘導路に停止してない?)
ビンゴである。どうやら別の到着機が遅れているらしく、その機がスポットに入らないと滑走路まで移動出来ないらしい…まあ、ファーストクラスなんで気にしないが?なんやかんやで20分ほど待機していたらしく、その間CAさんも談笑しいたのも、なんだか微笑ましく感じた(決して盗み聞きしていた訳ではない)。

お食事の時間

その後は特段問題なく、無事に羽田空港を離陸。ベルトサイン消灯後、早速、離陸前にオーダーした飲み物がサーブされる。

勿論、食前はCHAMPAGNE一択だ。大嘘

この日は前線の影響もあり、なかなかエキサイティングなフライトではあった。そんな中であっても、テキパキと機内サービスの準備をされるCAさんのプロ意識はまさに脱帽である。

ここでお待ちかねの、本日のお食事はこちら。スズキのムニエルをメインに、夏野菜のスチームサラダと、柚子のジェル、味噌汁、ご飯にデザートのシフォンケーキである。中でも夏野菜のスチールサラダはトマトやオクラ特有の食感と絶妙な味加減のソースが相まって美味しいかった。

見切れているが日本酒 (天賦:鹿児島)と供に

今までの自己ベスト機内食は修学旅行時に食べたシンガポール航空の機内食(勿論、エコノミーだ)であったが、今回それを大きく超えてきた。JALの本気(マジ)恐るべし。食事を済ませた後、CAさんから「軽食もいかがですか?」とおすすめされたので、「是非」と、唆された様に注文。地上で食べる牧のうどんにこそ敵わないが、謎の優越感に浸れる味わいだ。

上空20Kftで頂くインスタント麺はいとおかし。

お腹と心も満たされところで、気づけば山口県(周南市辺りか?)上空に。ここまで来ると飛行機が降下を開始し、着陸準備に向け機内サービスも終了する。ベルトサインは再度点灯し、飛行機は関門海峡を超え宗像市上空まで来たが機長よりアナウンスが、

「福岡空港、混雑により暫く旋回待機します」 

現時刻は21時半を回ったところ。
(アカン、カーヒュー過ぎて北九州(島流し)されてまう)
そう、ご存知の通り、福岡空港は国内屈指にアクセスがいい空港ではあるがその立地故、22時の門限を過ぎると緊急時を除き、原則離発着出来なくなるのだ。因みにこの男、当日中に熊本に行かないといけないらしい(は?)

時刻は21:45、無事に福岡空港に着陸。最終、熊本行き高速バスの発車時刻が迫る中、バゲッジクレームへ。フツーなら焦るところであるが、今日はファーストクラスで「退勤」しているのだ。なので、預けた荷物も優先してレーンに流れて来る。見事、レーンが動き出した途端、中の人の荷物が流れ出てきたのでそそくさとピックアップし、そのまま地下鉄へ。博多までは5分で付くので、やはり熊本市長が言う通り、福岡空港は便利だ

比較的余裕を以て博多BTに到着。
最終便ともあり、ほぼ満席であった。

「退勤」を終えた感想

ここまで、徒然なるままに「退勤」した記録を綴ってきた。「退勤」を終えた感想だが、Omotenashiとは何ぞやと思ったら、是非とも国内ファーストクラスにチャレンジ頂きたい。そこで求めた答えを見つけることが出来る筈だ。それほど素晴らしいサービスを受けらる。
他方で国内ファーストクラスをまた利用したいと聞かれたら正直微妙だ。そう思った理由は以下の通り、

  • JGC 修行僧的に旨味はあまりない。

  • 「退勤」にはいいかもしれないが、反対に「出勤」には向かない。(特に福岡だと)

先ず、JGC 修行に関してはご存知の通り、入会資格がFRY ON ポイント からLife Status ポイントに移行した。なので、国内であればファーストで福岡に「退勤」したであろうが、名古屋へ普通席で「出勤」しようが貰えるポイントは変わらないので、わざわざファーストにする理由がない訳ではないがJGC 修行の観点からは必須ではない為だ。最後の点に関しては、これは中の人の私見にはなるが、せっかくであれば渡航先のグルメを鱈腹食べたい。というのは建前で、勿論、機内食をスキップすること自体可能だが、勿体ないと思ってしまう貧乏性の為だ。

最後にJALは不定期ながら、タイムセールをしている。そのタイミングでファーストクラスを選択してはいかがだろう。(因みに中の人もクラスJ+5Kほどで今回「退勤」用の予約をすることが出来た。)次回の大阪や広島、福岡、札幌、那覇へご旅行や帰省もとい、「退勤」が10ランク上になること間違いなしだ。

次回、最終のぞみで「退勤」してみた



追伸:
日々安全運航に携われている日本航空並びに航空関係者各位に心より感謝御礼申し上げる。


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