週に1度のホテル生活を続けてみて
ホテルづくりを軌道に乗せるべく、毎週1回どこかのホテルに泊まる暮らしを続けているけど、これアスリート筋トレのようなもので、まずはベースとなるホテル運営の筋肉をつけるためにとりあえずホテルに泊まっては部屋とホスピタリティを研究する。これが思っていた以上に良くて最終的にはホテルにきちんと還元されるように言語化もしているけど、まあ、そんな簡単なことでもないだろうなとは。
2020年9月~2021年1月現在で泊まったのは、北海道が2件。青森2件、神奈川2件、山梨1件、東京11件の合計18件。ホテルの数に比べるとまだまだ泊まり足りていない状況でしょう。カヤックの代表にしつこく5年は続けろ。と言われたので、素直にそうする。
ちなみに宿泊費は概ね8000〜2万の範囲が大半で、3,000~6,000のホテルを織り交ぜつつ、工面すれば月の出費も抑えられます。で、3ヶ月に1回ほど高めのホテルです。(こればっかりは貯金を切り崩す。)
ONSEN RYOKAN 由縁 新宿
HAMACHO HOTEL|浜町ホテル
CLASKA
DDD HOTEL
The Millennials Shibuya(ザ ミレニアルズ渋谷)
三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア
ホテル&レジデンス六本木 ホテルS
MANGA ART HOTEL, TOKYO
THE KNOT TOKYO Shinjuku (ザ ノット 東京新宿)
K5
帝国ホテル 東京
ホテルリズベリオ赤坂
箱根本箱
旅庭 群来
酸ヶ湯温泉旅館
青荷温泉 ランプの宿
HakoBA THE SHARE HOTELS
星のや富士
google map のマイマップという機能で泊まったホテルと行きたいホテルを可視化しています。これが実に便利で、泊まりたいなと思ったホテルが日本のどの辺りにあるのか?がざっくり分かるのでホテル名と土地関係を把握しやすいです。
※みなさんも、是非ホテル選びの際に参考にどうぞ。
泊まった&泊まりたいホテル
週に一回一度新しいホテルに泊まるという生活を続けていての学びみたいなものをここで少しまとめてみます。これかなり乱雑にまとめているので、学びにならないパターンも多いです。
良かったところのまとめ (2021年1月27日)
■靴は入り口で脱いだほうが気持ちが良い(CLASKA)
■鏡が大きいと奥行きが見えて部屋が広く感じる(CLASKA)
■本を読むという体験は1泊2日では消化不良(箱根本箱)
■風呂上がりに無料でアイスを食べることができる(由縁新宿)
■電波がつながらないと、1つのことに集中できる(青荷温泉)
■ランプの明るさで幻想的な雰囲気をつくっているため、つくりが普通でも体験価値は良い。(青荷温泉)
■テレビ無し、余計な机無し、小さなラック。統一された世界観が気持ち良い(DDD HOTEL)
■エントランスの高級感がホテルへの安心感を与える(THE KNOT HOTEL SHINJUKU)
■カプセルホテルでも、新しい体験はつくれる(ミレニアム渋谷)
■美しい朝食(DDD HOTEL)
■門をくぐってからホテル到着までの物理距離に期待感を醸成する(由縁 新宿)
■テラス席があれば楽しみ方が一つ増える(HAMCHO HOTEL)
■ウェブサイトのUI・UXが悪く希望の部屋に泊まれないだけでもう一度泊まろうとは思わない
■帝国ホテルに泊まると、ボーイが荷物を持ってくれ部屋迄案内してくれる。名前も覚えている。高いお金を払って帝国ホテルに泊まったかいがあったと思わせてくれる(帝国ホテル)
■部屋の中にある小窓が気持ち良い(由縁 新宿)
■オールインクルーシブはストレスフリーな体験。連泊するならなおさら。(旅庭 群来)
■床暖房があると気持ちが良い(旅庭 群来)
■エントランスで説明するのではなく、部屋の中で説明する。落ち着いて話を聞くことができる。(旅庭 群来&星のや富士)
■周囲から部屋を隠すようにすれば周囲の風景が良くなくてもごまかせる(旅庭 群来)
■ゴミが出ない料理提供(旅庭 群来)
■部屋の中でのチープなサンダルではなく、厚手のサンダル気持ち良い(三井ガーデンホテル)
■レコードで曲を選ぶ、聞くことができる(K5)
■ベッドを壁につけるのではなく、センターに配置する空間づくり(K5)
■ホテルにおけるランドスケープの大切さ(星のや)
■エントランス入った瞬間のインパクトの大きさは記憶に残る体験に鳴る(箱根本箱)
■無人チェックインは面倒くさいとホテルを楽しむ気持ちも失せる
■照明は必ず調光できるようにする、好きな雰囲気を自分の気分でつくることができる(K5)
■冬に外ではいるこたつがめちゃくちゃ気持ちが良い(星のや富士)
あげれば..まだまだあるんですがこんな感じでメモをしています。
限りなく個人の感性に委ねていたホテルの良し悪しが徐々に分かってくる
すみません。「良し悪しが分かってくる」と書いておきながらそんな分かっていないんですが、ホテルは概ね二つの価値基準があると思っています。
・宿泊価値
・ホテルを中心としたライフスタイル価値
宿泊価値は「寝る気持ちよさ」みたいなところでしょうか。寝間着が気持ち良い、照明を調光できる、アメニティのセンスが良い等。これがまた難しくて・・・ここを突き抜けているホテルは純粋に凄いなと思っています。なんかセンスみたいな部分があるんです。だって、全てのホテルが同じく追い求めている熾烈な争いなところで、良かったと思わせている。K5とか本当にすごすぎますよ。
と、言いつつライフスタイル価値も難しくて。ベースの宿泊価値+αで様々な要素が付加価値をみなさんつけているわけなのですが、ここの要素が何なのか?は体験してみて初めて分かったことが多いです。
例えばレコードがある。こたつに入ることができる。オールインクルーシブである。本を読むためのほこらがある。等様々な信念に沿って体験価値をつくっているので、そこは自分たちのコンセプトを信じてつくっていくしかないです。が、そんな簡単でもない。
星のやはこの宿泊を中心とした"ライフスタイル体験"の設計がものすごく良かったです。泊まっていても飽きないし、記憶に残るし、もう一度泊まりたいというのも納得です。
良いホテルの基準は難しい
良いというのはそもそも何か相対する悪いがあって生まれているようなものですから。言うならば、全部良いホテルです。後個人の感覚に委ねられる部分も大きいですから。大浴場があるのが好きな人もいれば、夜にタダでラーメンが食べられるのが好き、部屋は広いのよりも小さい部屋が好き。
でも、ここは良くないな。と思う部分はたくさん泊まると見えてくるので、反面教師にしてNG要素を入れないようにして、ホテルをつくっていきます。ハンガーが無いホテルがありましたが、それは良くなかったです。
なので、「良いホテルの基準は人それぞれだが、良くなかったところはそのままホテルづくりに反映。そして、コンセプトに従い独自の体験価値を設計すること。」みたいなことだと理解しています。
・・・とまあ、ここまで振り返ってみても週に一回だけという無理しない範囲でのホテル生活設計は良かったなと。普段の生活にメリハリもつくので、みなさんどうぞ、週イチホテル生活をどうぞ。という感じで締めくくります。