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うつを語れる相手がいること。


 休職してから時間ができて、noteに書くことを再開した。
2週間ほど前に「療養期間の記録①」を書いた頃の自分は今よりずっとしんどくて、それでもどうにか書くことはゆっくりだけどできたから書いていたら、読み返して自分の心境の経過がわかっておもしろい。 
 
 本当にありがたいことに、有料の記事を500円で買ってくれる方がいて、やってみて良かったなと思えました。おかげで続けられています。ほんとに感謝です。

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 昨日、stand.fmの番組「wish you were hereの対話」を久しぶりに収録した。身近な人を自死でなくしたことを、僕たちがどんな風に話しているのか聞いてもらえたらいいなと思って2年半くらい前に始めたチャンネルで、実は2月ごろにも、ある本について語る回を収録しようとしたけど途中で僕の頭が回らなくなって頓挫してしまって、しばらくの間、相方のよだかさんに任せっきりになってしまっていた。

 休職して1か月弱療養をして、どうにか収録できるくらいに持ち直していた昨日、持病による身体的な辛さもあってメンタルがしんどくなりやすい方が、しんどいときの対処法を語ってくれるゲスト回と、僕自身がうつ状態で休職中の近況を語る回(番外編)の2本を録った。ゲスト回の内容が今の自分にとってすごく役に立つ内容でありがたかった。(ゲスト回は後日公開予定)

苦手なことから逃げる練習

 この番組を一緒にやってるよだかさんも鬱と休職を経験していて、番外編では、当時よだかさんがどんな風に過ごしていたのか、休職したあとの次の仕事の選び方なんかも聞けて参考になった。

よだかさん(よ):私は、うつになって1~2か月ですぐ転職するパターンが多かったかな。休職の回数はもりもより多いけど。焦りの気持ちはわかる。お金のこともあるし。
もりもと(も):1~2か月で転職してきたってことは、あまり回復しない間に次の仕事にいってた?
:焦りの気持ちがあったから、療養って感じではなかった。とりあえず何もしたくないから家で引きこもって、何かやろうと思ったらぱっと次(の仕事)に行くみたいな。

も:転職を何回か繰り返して、今は自分に合ったスタイルで働けていると思うけど、ちょっとずついい方向に向かって行けた?
よ:しんどいことをやらんようにやらんようにしてた。次の会社選びのときも、職域的に自分に仕事が合ってるかどうかっていうのはどうしてもあるから、職域を変えたり、それでもしんどかったら働き方があってないんかなとか、社風的に合ってないかなとか、そういうことを考えて仕事を変えていって、今は自分に合った働き方に落ち着いたかな。


 僕は身体をほどよく動かしていると心が良い状態になるんだけど、昨日久しぶりに一人でボルダリングをしているときに、なんとなく、魚が川を泳いでいくようなイメージが浮かんだ。

 自分が苦手な環境、生きていけない環境に流れ着いたら方向転換をして、快適な環境を目指してみる。苦手な環境に長い間いてしまったら、苦しくなって行動が鈍くなってしまって、離れるのに時間がかかるかもしれないけど、ゆっくりでも方向を変えていく。そのうちまた、誤って苦手な方向に行ってしまうけど、また方向を変える。そうやっていくうちに、自分のことがわかっていって、苦手な環境に気づきやすくなっていく。人生もそんなもんじゃないか。

 魚がどうやっても陸で生きていけないように、個人個人、どうやっても克服できない苦手なことっていうのがあって、そこにいることに気づいたら自然に離れて行けばいいんだろうな。

 これまで苦手を克服することばかり練習してきたような気もするけれど、これからは逃げる練習をしたらいい。そんな風に思うと楽になった。


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うつを語れる人が身近にいること

 ぼくは家族も精神病を経験しているし、友人にも、うつや統合失調症を経験した人や今も治療中の人、精神科に入院した人が結構いる。

 そういう人に、電話でうつ病でしんどいときにどんな風に過ごしてた?って尋ねてみたり、自分の今の心境を聞いてもらったりしている。経験のある人は(経験なくても言ってくれる人もいる)「(電話の約束をしても)直前にしんどくなったらキャンセルしても良いよ」って言ってくれたり、「返信もしんどかったら無理なくね」、なんて言ってくれて、当事者や経験者に配慮してもらうときに感じる安心感はすごい。

 たぶん、僕自身が昔からどこか気持ちにしんどさを抱えながら生きてきたからか、学校にうまく適応できない不登校の人とか、病気を経験している人と仲良くなりやすかった。クラスを盛り上げる明るい人たちのノリにうまくついて行けない寂しさはあったけど、そういう繋がりがあるおかげで、今回うつ状態になっても、「自分だけなんでこんなにしんどくなってしまうんだ」とか、「自分だけがダメな人間だ」と思わずに済んで結構助かっている。

 あと、周りがみんな忙しかったら話を聞いてもらうのも遠慮してしまうけど、今も闘病中だったりで、フルタイムで忙しく働いていない人には声をかけやすかった。

 それは、結構ありがたいことなのかもしれない。以前、wish you were hereの対話を聞いて、「身近な人の自殺をこんな風に語って良いんだと思えて楽になった」とか、「手記や体験談を読んでも頭に入ってこなかったけど、声を聞いて少し楽になれた」と言ってくれた自死遺族の方がいて、もしかしたら、うつについての語りも、聞いて楽になる人がいるかもしれないなと思って、紹介します。

 自分たちのためにやってることが、誰かの助けにもなったら最高なんですよね。良かったら聞いてみてください。




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もりもと
たまには遠くを眺めてぼーっとしようね。