☁2023出雲ひとり旅⛩ 旅行記
はじまりの話
そもそもの始まりは、「誕生日をひとりきりで過ごしてみたい」という思いつきからだった。
私は誕生日はわりと「おめでとう!」と言われたがりというか、たとえば(当時の)職場では皆じぶんの誕生日には有休を取ってお休みするのだが(「だって誕生日にまで働きたくないじゃん」とのこと)、私は「有休を取って一人で過ごすよりも職場に出てきたほうがおめでとうって言ってもらえる回数が増えるだろ、常考。」との判断から毎年誕生日は出勤の姿勢を貫いてきた。
でも、「あえて」独りで寂しく過ごす誕生日もオツなもんではないかしら?と思い立ち、じゃあいっそひとり旅にでも行ってみるかな~と決めた。
「常考」と「あえて」のダブルスタンダードで生きる、お茶目な私である。
実は私は一人旅というものをしたことがない。
というか、まともな旅行というのをしたことがない。
宿泊をともなう旅行というのは、小さな頃に母の実家がある岡山県に行ったりだとか、アウトドア好きの叔父に連れていってもらってキャンプに行ったり。
あとは、学校の林間学校や修学旅行、ガールスカウトのキャンプ、高校と大学の部活合宿くらいだろう。
大学からの友人とは社会人になってから、「どっか行きたいね~」と話していたのだがコロナ禍になってしまい、その話も有耶無耶になってしまった。
旅行がしたい!自分で思い立って行く旅行が!
しかも一人旅で!
と湖森は奮起した。
だが、パスポートは持ってないし外国は怖いので国内旅行にした。
そうと決まったらこれからやることたくさんありますゾ~!とわくわくしてくる。
計画好きのP過激派の私は、こういう瞬間がたまらなく楽しい。
計画をするのじゃ
そうと決まったら、いろんな計画を詰めていかねば。
一人旅初心者の私は、ネットで「一人旅 計画」などとググってみる。
一人旅にはテーマを決めるといいらしい。
美しい風景を見に行くとか、現地の食を楽しむとか、いろいろ。
旅行計画用のノートを用意して、思いつくままに旅の目的を書いてみた。
「一人で旅先でボンヤリしたい」は、もうすでにボンヤリしていたのか二回書いていた。
うーん、書き出してみたもののすごく普通だな。
日本中どこを目的地にしたって叶えられそうな普遍的な内容だ。
しかし、最後の「夜行列車に乗りたい」。
コレはすごく良いテーマなんじゃないか?
かねてから夜行列車に乗ってみたいと思っていた。
寝台列車で眠ってみたいな、と。
旅のテーマは決まった
テーマは決まったとして、現実的な日取りのことを考える必要があったので次にスケジュールの件について考えていく。
誕生日は9月18日(月)。
誕生日前後のスケジュールとしては、
16(土) 仕事
17(日) 定休日
18(月) 仕事&誕生日
19(火) 仕事
20(水) 仕事
21(木) 仕事
という感じだったので、18・19・20は有休を取らせてもらうことにした。
16(土) 仕事
17(日) 休
18(月) 休
19(火) 休
20(水) 休
21(木) 仕事
長旅から帰ってきた翌日に仕事ができる精神力がたぶん私にはなさそうなので、20日は丸々寝こみたい。
20日の朝に帰ってきたのではいけない。
「丸一日休める日がある」というのが精神衛生上たいせつなのだ。
となると、19日の夜頃には自宅に到着するようになる。
とりあえずお尻は決まった。
出発日は普通なら17日の休日の朝に発つことになるが、夜行列車に乗ることが目的の旅ならば16日の仕事終わりにそのまま夜行列車に飛び乗って旅にGO!みたいなカッコイイことができるのでは?
幸い、土曜日は平日よりも終業時間が早く、(何もトラブルが起きなければ)17:30には職場を出ることができる。
はたして日本にどれほどの寝台列車が現在も走ってて、はたして土曜日の夜から関東住みの私がちょうど乗れる寝台列車があるかはわからないが、とりあえず「土曜日の夜に乗れる寝台列車で行きつくどれかの場所がこの旅の目的地」ということに決まった。
着いてからではなく、着くまでの道中が旅のメインというのは面白いし、自分らしいなぁと思った。
刹那的な幸福が好きなのである。
寝台列車「サンライズ出雲」に乗ろう
ネットで調べたら、なんと上手いこといい寝台列車が見つかった。
それが「サンライズ瀬戸・出雲」という寝台列車。
というか日本で定期運行している寝台列車はこれだけだそう。
(たまに走ってるのに「カシオペア紀行」なる寝台列車があるらしい)
東京駅始発の「サンライズ瀬戸・出雲」は、途中岡山駅にて停車した際に車両が2つに切り離され、片方は香川県の高松駅を終点とし、片方は島根県の出雲市駅を終点とする。
「サンライズ瀬戸・出雲」は基本的に東京駅始発の21:50に発車することになっている。
17:30に仕事が終わったとして、東京まで出るのにそう時間はかからないのでこれは間に合う…!
問題は「チケットが無事取れるか」ということである。
サンライズ寝台列車のチケットは、販売とともにほぼ全席即売り切れるほどの人気っぷりらしい。
私も今回の旅行で調べるまでぜんぜん知らなかった。
きゃー!
チケットは乗車日の一か月前から発売される。
たとえば、9/16のに乗りたければ8/16に。
webで購入することもできるが、初めてのことなので間違いがないように駅の「みどりの窓口」で購入するアナログ方式で行くことにした。
web購入で大切なのは、いかに発売と同時にボタンをクリックするかである。
これが「みどりの窓口」での購入の場合は、いかに早く列に並ぶかが勝負になるのである。
列の先頭になれれば、発売と同時に売り場スタッフさんがカウンターの専用機器で注文をかけてくれるのである。
とくに個室タイプ(鍵あり)は人気が高い。
雑魚寝タイプ(は言い過ぎか、でもそんな感じ。「ノビノビ座席」という)は急がなくてもわりと予約が取りやすい。
両者の料金はまったく違う。
列の先頭にいる人は当然個室の人気席を取らんとして朝早くから並んでいるわけだが、もちろんそんな人は全国の「みどりの窓口」に同様に何人もいるわけである。
つまり、先頭に立ってたからといって絶対希望の席が購入できるかというと、たぶんそんなことはないっぽい。
売り場スタッフさんがクリックをするのがほんの数秒遅れただけで、人気席はまたたく間に売れていく。
ということで、私も個室(A寝台・シングルデラックス狙い。超良い席)購入のために早めに並ぶことにした。
下の画像がシングルデラックスの個室である。
鍵付きの個室で、ベッドと椅子と洗面台がついている。
いろんなアメニティグッズもついてくる。
個室席にも階級というか種類があり、ベッドだけの個室もある。
あとは、上下二段ベッドの個室とか。
いずれも大人気チケットである。
最寄りの「みどりの窓口」にて、チケットは10時から販売である。
「みどりの窓口」自体は朝6時から開いているし、駅自体は朝4時過ぎから入れるのでガチ勢はたぶん10時よりずっと前に現地に到着しているだろう。
私は「まぁ9時過ぎくらいに到着すればいいっしょ。10番くらいに食い込めればな」と思っていたのだが、当日なんかダルくなって10時ちょい前くらいに着いた。
「なんか急にダルくなる」は私の十八番である。
結果的にもらった整理券は16番であったが。
これ、はたして個室が買えるのか…?
整理券を持って「みどりの窓口」内のサンライズエクスプレスのチケットを買う人用の列に並ぶ。
別の列にはもちろんサンライズエクスプレスは関係なく、別の乗り物の乗車券を買うために並んでいる人たちの列もあり、その対応カウンターも稼働しているのだが、なんと「サンライズ瀬戸・出雲」のチケット販売時刻の10時になったらすべてのカウンターはそれ専用の販売カウンターへと変わり、私たちの列だけが動いていくことになる。
※私の最寄りの「みどりの窓口」がそういうスタイルなだけかも。でもここでサンライズエクスプレスと関係ない乗車券を買うときは並ぶ時間帯に気をつけよう…と肝に銘じた。すごく待たされることになるだろう。
10時直前、若干窓口スタッフさんにも緊張感が走っているようにも見えるが、毎日のことであるわけだから私の先入観だろうか。
が、あるカウンターを担当していたとりわけ若い男性スタッフさんは明らかにソワソワとにやにやを抑えきれない表情をしていたので面白かった。
(うしろにサポート役っぽいスタッフさんもいたので、経験浅めの人だったのだと思う)
いざ戦いのとき!
10時になるとともに手際のよいスタッフさんたちによってどんどんサンライズエクスプレスのチケットがはけていく。
私は16番目だが、カウンターで購入したのが早ければ番号など関係ないのだから、どんどん前の人がはけてくれるのを祈る。
私の順番が来た。
「A寝台シングルデラックスはまだありますか?」と聞くと、「すべて売り切れてしまいました」とのこと。キャー!
「まだ残ってる個室はありますか?」と聞くと素早く調べてくださって(なぜなら1秒単位でチケットがどんどんはけていくから)、「もう喫煙可の個室しか残ってないです。大丈夫ですか?」とのことで、「そこでお願いします!」と急いでチケットを抑えてもらう。
ふ~、なんとか買えました。
ドキドキした~!
東京駅21:50発のサンライズ出雲「B寝台シングル」13号26番個室。
禁煙個室のほうがよかったのはもちろんだけど、事前に調べておいて意外と喫煙OKの個室も換気具合はよいらしく、もし直前に乗ってた(つまり出雲→東京のサンライズに乗ってきた人)がタバコを吸ってなければほとんど臭いがしないということもあるらしい。
まぁそこは運ということで、できるだけ消臭対策に気をつけようという結論に至った。
ちなみに、21:50に東京駅を出た「サンライズ瀬戸・出雲」は先ほど言ったように岡山駅にて停車中に切り離し作業がおこなわれる。
これが出発日の翌朝6:27のことである。
そこからさらに走って、終点の出雲市駅に着くのが同日9:58となる。
途中駅でちゃんと起きて降りるなんて芸当はおそらくできないと思ったので、順当に終点の出雲市駅まで乗ることにする。
(サンライズ瀬戸の終点で高松も候補になりうるが、なんとなく出雲に惹かれた)
旅の目的地は出雲に決定いたしました!!!
ちなみに「サンライズ出雲」の東京駅→出雲市駅の料金は、まず運賃12,210円に特急券3,500円、そして寝台料金の7,700円が加わって合計23,410円となる。
乗車時間は11時間58分である。
ちなみに、東京→出雲への旅行をお考えの方へ参考情報として書いておくと、もし「サンライズ瀬戸・出雲」のチケットが取れなかった場合、新幹線を使って行くとすると、
という感じになる。
※もちろんこれは2023年9月16日を調べた際の運行情報なので参考まで。
新幹線だと途中岡山に一泊しなくてはならんのである。
朝にまた岡山駅から出発することになるので、駅チカのビジネスホテルとかに泊まることになるだろうか。
岡山駅の西口を出て右手に東横インがあるらしく、たぶん一泊7,875~8,934円くらいです。(サンライズエクスプレスのチケットが買えなかった場合も考慮してここまでは事前に調べておいた)
ちなみに「のぞみ93号」と「やくも1号」も、「サンライズ瀬戸・出雲」と同様に乗車日のちょうど一か月前からチケット販売されるものである。
とにもかくにもチケットget!
やほほーい!
続いて、帰りの交通手段を押さえることにした。
行きに12時間近くもかけるのだから帰りはサッと帰ってきたいなと思って、飛行機にすることに。
出雲空港から乗るとして、東京・羽田空港へは約1時間半ほどのフライトとなる。
近っ!いや別に近くはないのだが、早すぎてビックリしてしまった。
ヒコウキスゲー!
JAL284便の出雲空港16:10発➡羽田空港17:40着を押さえた。
料金は2万円ちょっと。
羽田空港から住まいの埼玉のほうへは、リムジンバスを予約して最寄り駅まで帰ることにした。
これは1,700円ほど。
というわけで次は泊まるお宿を決めるためにも、旅行の行程表というかザックリと何日にどこら辺を観て回るのか決めることに。
本屋にて、るるぶ的なガイドブックを買ったり、ネットで情報を集めたり。
とにかく楽しいのだが、楽しいだけでいっこうに決まらない。
いや、とりあえず出雲大社に行くことは決めてある。
とりあえず着いた1日目は出雲大社をメインにしよう。
ゼロから考えるのは大変すぎたので、初日の宿泊場所についてはnoteにて出雲大社周辺の旅行記を書いている人のあげている宿泊場所の中から選ぶことにした。
初日の宿泊場所以外については、ガイドブックやネット検索で気になったお食事処やサービス施設、観光地や宿泊場所をgoogleマップでピン留めしてグループ化し、ピンの密集地帯に偏りがあればその地帯を目的地として採用することにした。
重なりすぎて見えづらいが、左上と右下にマークが集中している。
なお寝台列車にて深夜に移動する時間もあるので、旅行日数の表記が難しいのだが、「仕事終わりに寝台列車に乗って出雲に向かう日」を旅行0日目とし、「出雲に午前中に着いた日」を旅行1日目としようと思う。
で、ザックリ決めた予定がコレ。
観光地に使う時間と、移動に使う時間と、宿泊する時間と、いろんな種類の時間を同一線上に並べてスケジューリングしなくてはいけないので発狂しそうになった。
プランニングは好きだがスケジューリングは苦手なのである。
むしろ好きだからこそプランニングが暴走し、そのつじつま合わせに終われることになるスケジューリングが破綻しやすいということなのだから、もしかしたらどっちも苦手なのかもしれない。
2日目は島根の中でも山の奥まったところに行くことになるのだが、翌日の帰路で飛行機に乗る空港は一日目ゾーンのほうにあるのだからまるで非効率な行程となっている。
まぁそうまでしてでも行きたい所が二日目ゾーンにはあったというわけである。
さて、無事に行きと帰りの足を確保し、宿と観光プランも決まりました。
とサラっと言えるほどスマートには決められなかったのだが、もうわけわからなさすぎて「旅行初心者」みたいなキーワードとともにネット検索しまくったのだが、自分が何がわからなくて何を知りたいかすらわからなかったので芳しい検索結果は得られず、とりあえず自分で考え抜いて決めた。
旅の準備
次に旅の持ち物の準備とお洋服決めである。
バッグに関しては、①首から下げる軽いミニサコッシュ、②ロエベのショルダーバッグ、③大きめの旅行鞄、で行くことにする。
サコッシュは百均で買ったもの。
チャック式でフロント部分に網目のポケットがある。
この網目ポケットには扇子を入れていった。
サコッシュにはチャックありのポケットもあったので、この中には乗車券や旅行のしおりの紙を入れてすぐ取り出せるようにした。
Sunnyさんことロエベの革のショルダーバッグで行くことにした。
Sunnyさんに出雲の空気に触れてほしかったので。
洋服はできるだけ軽くてかさばらないものがいいということでシンプルなワンピースに。
靴はNAOTのオーロラシューズである。
つまりはこの恰好。
荷物は本当に必要最低限という感じにしたのだが、重くて重くて仕方がない。
もう一度中身をすべてバッグから出して検分する。
うむ、やはり削りすぎなくらいに最低限のものだ。
(2個上の写真にあるお絵かきセットやお菓子もこの段階で持ってくのをやめた)
なのに重い。不思議。。。
最初に泊まる宿に事前に荷物を郵送すればよかったのだが、初めての旅ということでいつでも必要なものを取り出せるようにしたかったのと、旅行前にバタついてしまってパッキングがギリギリになってしまったため今更送るのも間に合わないといういうことになってしまったのだ。
まぁしゃあない。
あと準備したことはというと、フィルムカメラの準備。
スマホカメラのフィルターや「写ルンです」でもいいんだけど、これを機にフィルムカメラを欲しいなーと思っていたの可愛いグリーンのオリンパスカメラを購入した。
めっちゃ可愛いー!
が、めっちゃ重い。
カメラの実機に慣れていないのでそう感じるだけで、カメラの中でもとりわけ重いというわけではないだろうが重い。
荷物が重かったのはこの子に原因の一端があるかもしれぬ。。。
フィルムはカラー36枚撮りのやつを2個持って行った。
1個2,000円弱。
もう一つ事前にやったのは、ムーンプランナーさんの『ムーンプランナーブック アルテミス』に載っていた「最高のシナリオ」というものを書くワーク。
悲観的に考えたり最悪な事態を想像してしまいがちだからこそ、「最高のシナリオ」というのも作ってみる。
目からウロコが落ちる考え方でした。
私はまさに最悪な想像ばかりしてどんどんバッドに入ってしまうたちなので、このワークがすごく効いて気分が明るくなります。
詳しくは「アルテミス」を読んでいただくとよいかと思います。
それ以外にもたくさん読みごたえのあることが書いてあります。
というわけで、「最高のシナリオ」を事前に書いてみる。
すべてはここには載せませんが一部だけ…。
仕事終わりから書いてみました。
こういう感じで、旅行を終えて家に帰ってくるまでの行程を「最高になること」を意識して書いていきます。
これはそのままTODOリスト的でもあるし、旅行のイメトレにもなるのですごく良かったです。
というわけで、やっとここからが本当の出雲旅行記がはじまります。
長かったですね。
ご安心ください、ここからも長いです(^_-)-☆爆
ここからの記録は、道中こまめにリアルタイムでLINEのKeepメモに旅行記を書いていたのでそれを元に書き進めていきます。
出てくる写真は主にフィルムカメラで撮ったものをデータ化して載せてありますが、まだ初心者ゆえ、大変にブレまくっているものも多いため部分的にスマホカメラの35mm風フィルターで撮っておいたものを載せていることもあります。
フィルムカメラで撮ったらすぐにスマホでも撮っておく、ということを心がけていたので良かったー。
上手く取れたのは全体の6割って感じです。
練習あるのみ。。。
旅行0日目 ~仕事終わりにサンライズ出雲に飛び乗る~
トラブルも特になくスムーズに仕事が終わり、退社。
旅行バックはなかなか重たいが、足取りは軽い。
今から数時間後には寝台列車に乗っている。まだ信じられない。
電車に乗って東京駅に向かう前にとりあえず最寄り駅のドトールで沖縄黒糖ラテと、お腹が空いてしまったのでミラノサンドAを食べる。
当初の想定よりも早く仕事場を出られたので、予定より数本早い電車に乗れそうなのだが、こういうところで予定がズレるとどっかでとんでもないミスをやらかすのが自分なので、とりあえず予定時刻になるまではドトールでのんびりする。
良い旅になるかなぁ。良い旅って何なのだろう?
時間になったので、予定通りの電車に乗って東京駅へ向かう。
東京駅は本当にすごい。
東京には何度も行ったことがあるが、東京駅には大人になるまで行ったことがない。
いや、乗換でへ降り立ったことは何度もあるかもしれない、東京駅の外に出たことがないのである。
もしかしたたあの「東京駅です!」という外観を見たことが30歳になるまで一度もなかったかもしれない。
私は東京駅の外観がああいう感じだということをわりと最近知った。
新婚の人たちがウエディングの服装をして撮ってたのをTwitterで何度か見たことがあったがここだったのか、と。
お隣の埼玉県に生まれてこのかた住まう私だが、近いがゆえに東京駅にそんなに用がないので今まで行ったことがなかった。
そして興味もなかった。
埼玉県民らしく、池袋にはよく行っていたが。
東京に東京駅という名前の駅があるのは面白い。
埼玉には埼玉駅はないのに。
「日本駅」という駅があったらウケません?そういうことです。
(※県名を冠した駅名が存在することは普通のことかもしれないのですが、湖森はあまりにも埼玉県から外に出ないのでこういう感性です)
無事、東京駅へ上陸する。
広すぎワロタ。
外観だけがすごいのかと思ったら、中もすごいのですね!
浮かれて写真を撮りまくる。
(さすがにフィルムが勿体ないのでスマホカメラで)
さて、現在の時間は18:49。
サンライズ出雲が入線する21:25(発車は21:50)まではまだ2時間半ちょっとある。
乗車までのミッションは3つ。
シャワーを求めて夜の東京を彷徨う…
①シャワーを浴びる、については当初行く予定だった施設(自転車乗りの人向けのシャワーなどの設備が有料で使える施設。一回のシャワー利用で1,500円くらい)に行くプランだったのだが、いざ行ってみると営業終了!
まさかの土曜日は普段よりもだいぶ早く営業時間が終わってしまうらしく、私は平日の営業時間のところしか見ていなかった…。
まさかと思い、ドトールに寄らず退勤後すぐに東京駅に向かった場合の時間を調べたのだがそれでもぜんぜん間に合ってなかった。
それはなんかホッとした。なーんだ!←
が、急きょ東京駅チカのシャワーが使える施設を探して向かうも90分待ち…。
そこはメイク道具とかも無料で使える施設で人気のところらしいのでしゃあないか…。
しかし困った。
もうすでに汗だくで、荷物は重いし、ボーっとしてたらサンライズ出雲の出る時刻が近づいてきてしまう。
東京は眠らない街だと思ってたよあたしゃ。。。
最終的に道行く人たちに対し「誰か、お金払うんでこの状況をどうにかしてくれません?」と懇願したくなる境地になったものの、最後の候補のお店に電話してみる。
するとなんと、「今現在は空きがあります」とのことで急いで向かうことに!
グーグルマップを使って、多少迷子になりつつ到着するとまだ空きはあるとのことで30分間のシャワーのみ利用を申し込み!
料金は770円。タオルは何円だったか忘れちゃったけどその場で購入できます。
いやもー本当に神でした!宣伝しちゃう!
「カスタマカフェ 八重洲店」さん、その節はお世話になりました…!
簡易的な脱衣場とシャワー室ですが、ボディソープやシャンプーは備え付けであってとても清潔でした。
ひゃー。
汗と一緒に日中の疲れも流しきる。
生き返った。。。
東京駅に戻る道中、また汗はかいてしまったんだけど、それは普段のお風呂上りでもそういうもんなのであんまり気にしないことに。
時間を確認すると、シャワー施設探しと移動に時間を食ってしまって、東京駅内で晩御飯を食べる時間はなさそうだということに。
衝動的に食べたドトールのミラノサンドA、ほんと食べておいてよかった。
おかげで動けます。
ということで、②は飛ばして③の駅弁・飲み物・お菓子探しに行くことに。
とはいうものの、東京駅の中でえらい迷子になった。
駅弁の売っているエリアは地図上でわかっているのに、向かう方向はわかっても階がわからない。今いる階と目指す階がわかってもどこから上の階にあがればいいのかわからない。
結局、目指していた駅弁エリアは改札内にありました。
そりゃ見つからんわ。
駅弁エリアはけっこう混んでいて、売り切れのお弁当も続出しだしている。
なんとか二個ゲット!
今日の晩御飯分(さすがにミラノサンドだけじゃ足らなかった)と明日の朝に食べる分である。
飲み物とお菓子も買って、いざ9番線ホームへ!
(ちなみに9番線ホームにもニューデイズがあります。何か買うなら最後のチャンス!)
いよいよサンライズ出雲入線!
きたきた!
サンライズ出雲の入線、もしかしたら間に合わないかも…とシャワー施設を探していた段階では思っていたので、無事立ち会えて嬉しい。
クリーム色とあずき色のレトロな、丸っこい車体である。
またいつか乗りたいと思っているので、末永く運行してほしい。
(が、なかなかそうはいかないのかもしれない…)
ドアが開いて、さっそく予約した部屋に一番近い車両から乗り込む。
ちなみに「サンライズ瀬戸・出雲」内の設備は、有料シャワー室と自動販売機と共用トイレと共用洗面台(カーテンで仕切れる)である。
車内の移動販売とかはないので、食料は事前に買っておいたほうがよい。
この有料シャワーというのが、車両内で購入できるシャワーカードなるものを入手する必要があるのだが、もちろん車両内に入るまでは買えないのでここも早い者勝ちであるらしい。
買いたい人は販売機のある3号車か10号車に最初に乗り込めるよう、ホームでその車両の立ち位置に待っておく必要がある。
ちなみに即売り切れる。
さて、それでは緊張しながら自分の部屋に入っていく。
ところが、私が予約してあった個室は貼り紙がされて立ち入り禁止になっていた。
超ビックリしたが、設備不良か何かで調整中らしく、すぐさま車両スタッフの方に数個隣の別室(同じタイプの個室)を案内してもらった。
ちなみに「サンライズ瀬戸・出雲」の内部は車両にもよるが、基本的に細い通路を挟んで左右両方に個室が並んでいて、それが上の段と下の段にそれぞれある。
上下の行き来は階段を使ってするようになっている。
私がもともとチケットを取っていた個室は、列車の進行方向を向いたときに右列に来る席で、かつ二階フロアだった。
東京駅→出雲市の便に乗る場合、進行方向の右側の個室を選んでおくと、朝方頃に右手に宍道湖(しんじこ)を望むことができるのだ。
島根県松江市と出雲市にまたがる大きな湖である。
そして、フロアは二階にするか一階にするかも実は奥が深い。
一階は列車の音が(個室の場所により差異はあるが)伝わりやすく、ホームに入線するときもホーム上の人と目が合いやすい(まあカーテン閉めればいいんだけど)のだが、窓がまっすぐなので外の風景がゆがむことなく見ることができる。
一方、二階は揺れやすいので酔いやすいが、人の視線が気にならない。
窓は天井のほうにまでカーブしているので、風景がゆがんだり反射して見えたりもする。
私は二階の右側が良いと思っていたので部屋が変わっちゃったらどうなるかな?と不安になったが、移動先も同じ列の数個隣だったのでほんと良かった。
いざ入ると、タバコの匂いは微妙なところ。
するっちゃする。
たぶん紙タバコのほう。
まだアイコスのほうがふかしたお芋の匂いっぽくてウケるので良かったのだが(?)、まぁ酔うかどうかは動き出してみないとわからない。
部屋の中はコンパクトで、空間に無駄がない感じ。
使い捨てコップ(包装あり)、スリッパと浴衣(持ち帰りNG)、ハンガー、枕と布団、ゴミ袋が備え付けられている。
とりあえず買っておいた無臭の消臭スプレーをブシューと空間にかけておく。
発車のタイミングは落ち着いて迎えたいので、この25分間のあいだにあれやこれやを済ませておきたいところ。
とりあえず④酔い止め薬を飲む、のミッションをこなす。
着ていたワンピースを脱ぎ、一度汗拭きシートで体を拭いて、備え付けの浴衣に着替える。
な、なんと!ほぼ完全一致!?
…なんちゃって。
コレがしたくて、初日の服はストライプワンピースにしたのでした。
備え付け浴衣は薄手で、ガウンのように前を合わせてウエスト部分に縫い付けてある太めの帯でお腹の前で結ぶ感じになっています。
ボタンはついていません。病院の検査着みたいな感じ。
大きめサイズなので、女性ならまず前面がはだけてきちゃうようなことはないと思いますが、普通に人前に出るのにははばかられる感じのやつなので気になる方はパジャマを持参するか、下にTシャツやショートパンツとかを履きつつ浴衣も着て楽しんでみるのがオススメです。
私は気にせず下着にこれ一丁でしたが。
これで出て行っても気にならない程度には同フロアにはあんまり人がいない気がしました。
考えてみれば、チケットを取った人全員が東京駅の始発から乗るわけじゃないんですよね。
途中駅からどんどん人も乗ってくるのでしょう。
人はまばらで、狭い通路もあまり人と行き会うことがなく自由に行動できました。
同フロア内で2部屋家族ぐるみで取った方たちがいたらしく、両親と小さいお子さんたちで双方ドアを開けっぱなしのまま通路越しに喋っていてそれはちょっとうるさかった…。これもまた運。
この部屋はトイレもすぐ後ろなので嬉しい。
出発までもう少し時間があったので、トイレと洗面台をチェックしに後ろの車両に行ってみる。
清潔で、どこかレトロな雰囲気があって良い感じ。
ついでに前側の車両に行って、自販機を探しに行く。
シャワー室に並ぶ人たちを横目に水を買って戻る。
そろそろ出発のとき。
スーツさんという交通や旅行のことを発信されているyoutuberさんがいるのだが、この方がサンライズ出雲に乗った動画を出されたときに「出発の瞬間は部屋の電気を消すのがオススメ」とのことだったので真っ暗闇でいってみることにした。
☝この動画では超良い席のシングルデラックスの内部を見ることができます。スーツさんは何個かサンライズ出雲の動画を出されていて、大変参考にさせていただいた。
話はズレるが、スーツさんはディズニー動画も面白いのでオススメ。
ディズニー自体にはそこまで詳しくないスーツさんが、交通好きの視点から語るディズニーのアトラクションの話が面白い。
話は戻っていざ出発。
が、乗車経験のある人の話を事前に調べたときにいくつか見つけた感想なのだが、「サンライズ出雲は実にさりげなく出発するので、気づいたら動いている」。
まさにそうだった。
汽笛とか鳴ったのだろうか?
中にいると聞こえないが、外では鳴ってたのかもしれない。
実に静かに、さりげなく出発した。
景色が動いてるから、あ動いたんだなって気づいた感じ。
寝っ転がって待っていたので「移動する寝室」って感じがして、スーツさんの言う通り暗くしておいてよかったなと思う。
そろそろちょうど酔い止め薬も効いてくると思うが、念のため乗り物酔いに効くという炭酸飲料と酸っぱいものを摂取しようと思い、炭酸ジュースと、かむかむレモンを食す。
(薬との飲み合わせは全く気にしてなかったので、推奨はしません)
肝心の揺れ具合はというと、まぁ普通に揺れるかなって感じ。横揺れですね。
普通の電車と同じくらい。
まずはこの揺れのリズムに体を適応させるため、進行方向に向けて足を向けて仰向けになり目をつむって、1時間ほど何もせずに過ごす。
そろそろ慣れてきたかな?と思いふと目を開けると、天井まで伸びた窓から寝転んだまま夜空を眺めることができた。二階部屋にしてよかった…(´;ω;`)
窓のゆがみによる見えづらさも私的にはぜんぜん気にならなかった。
反射が気になるのは部屋の電気を切ってれば関係ないしね。
きらっと光る星があって、よく目をこらしたら夜空には星だらけだった。
少し体を起こしても気持ち悪い感じがなさそうだ。
電気をつけて、買っておいた夜ご飯用の駅弁を食べることにする。
旅はやはり駅弁がなきゃ
洗面所に歯磨きをしに行き、トイレを済ませる。
明日の行動予定表に軽く目を通す。
とりあえずこの列車の終点は9:58なわけだが、ギリギリに起きたのでは間に合わないし、朝食の駅弁もゆっくり食べたい。
「サンライズ出雲」と言う名前の列車なのだ、せっかくだしこの列車に乗りながら日の出が見たい。
調べると、翌朝の日の出時刻は5:30とのことだったのでその10分ほど前に起きることにした。
再度、ベッドに横になる。
ベッドはけっこう硬めで、別に痛いとか寝心地悪いということはまったくない。
が、私は硬めのベッドだと長時間寝ているうちに腰にきやすいので、掛布団を半分に折って敷布団がわりにすることにした。
暑かったのでかけ布団はいらなさそうだったし。
部屋のエアコンは、オンオフと風向き調整はできるのだが、温度を変えることはできない。
今現在の室温は寒くもなく、暑くもなくちょうどいい感じだ。
シャッターカーテンは基本開けておこうかな?とも思ったが、開放感はあるもののホームの階段を上り下りする人たちからは普通に見えてしまうので、寝ている間は閉めることにした。
サンライズ出雲に乗った人の感想で「眠れなかった」という話も見たけども、私は普通に寝つけた。
いろんなことがあって歩き回って興奮して、疲れていたのもあると思う。
停車駅に近づくたびにスピーカーから流れていたアナウンスも夜間はなくなる。
とはいえ、やはりいつもと違う環境にいて神経が過敏になってるからか、深夜にちょこちょこと目覚めたりはした。
でも、酔って気持ち悪くなるということは結局なかった。
(ちょっとでも危なさそうな気配を感じたら横になる、できるだけスマホは見ない、酔い止め薬の間隔期間が経ったらまた飲み直すということをしておいたからかも?)
旅行1日目 ~灼熱の出雲大社~
朝になってアラームが鳴った。朝の5:20
惜しくも天気は曇り、太陽はよく見えない。
というか、山あいの霧が立ち込めているからなのか?
白いもやがかかっている。
でも、ぼんやりとした雲を通しておぼろげに降りそそぐ光が山々におちていて、荘厳というか、これはこれですごくよかった。
とりあえず満足したのでもう一度寝る。
次に起きたのは8時。
朝食を食べる。
顔を洗ったり歯を磨いたりトイレを済ませたりと諸々のことを終わらせて、まだ終点まではしばらくあるので、ぼんやりと窓の外を眺める。
このときに聴こうと思ってあらかじめダウンロードしておいた山口百恵の『いい日旅立ち』をiPodで聴きながら、旅情に浸る。
しばらくして宍道湖が見えてきた。
そろそろ終点の出雲市駅だ。
忘れ物はないか、身の回り品を確認する。
出雲に上陸
列車は終点に着いた。
一夜かぎりの住まいに別れを告げ、ホームに降りたった。
まだそんなには暑くないけど、念のため靴下は脱いでおくことにした。
まずは徒歩で電鉄出雲市駅を目指す。
ここから一畑電車に乗って、目指すは出雲大社である。
周りはみな、出雲大社を目指す観光客のようでほぼ団体客のような感じで移動していくのでなんだか安心感。
出雲大社前駅についたのは10:43のこと。
ここから徒歩で出雲大社にいたるわけだが、私は今回事前予習をする時間が取れなかったので、出雲大社に行く前にその手前にある「島根県立 古代出雲歴史博物館」に行くことにした。
古代出雲歴史博物館でお勉強
常設展の一般当日券は620円だった。
常設展は、
などを見て回ることができる。
ちなみにミュージアムショップはもちろん、ミュージアムカフェも併設されている。
博物館を目指すまでの道中がめちゃくちゃ暑い。
死を感じる。
やっとついた博物館(すごい遠いわけではない。10分ちょい)は、当たり前なのだがめちゃ涼しくて天国だった。
予習は済ませたので、いざ出雲大社へ参らん!
出雲大社
太いしめ縄!
混んではいるけども、出雲大社自体もどデカいので特には気にならなかった。
そして、歩いていると周りから聞こえてくる会話がほぼ関西弁!
これはめっちゃ新鮮だった。
観光客っぽい人たちもほぼ関西弁だったような感じがした。
ぶっといしめ縄を見て、職場でお世話になっている方や家族へのお守りを買う。
自分には縁結びのお守りを買った。
恋愛というわけではなくて、わくわくすることや新しいことへの縁を願って。
じっくり見て回ろうかとも思ったが、「せっかく来たのだし」という言葉も引っ込むほど爆裂に暑くてマジもうムリって感じだったので、カフェに避難した。
実はガイドブックで見て絶対行くぞー!と決めてたそのお店。
目的はこのパフェ!✨
「くつろぎ和かふぇ 甘右衛門」さんの名物・神話ぱふぇ。
くつろぎ和かふぇさんは出雲大社の参道の並びにあるので、時間帯によっては少し混むかもしれません。
もう可愛すぎて美味しすぎた。。。
店内もね、すごくほっこりしてて可愛いのです。
こんなおうちに住んでみたい。
たまたま私がうかがったタイミングは空いていたので、1時間ほど滞在させていただいて体力を回復させました。
無事歩くエネルギーが戻ったので、駅に戻る。
ここからは本日のお宿に向かいます。
本日のお宿
それが温泉ゲストハウス「翠鳩の巣(あおばとのす)」です。
こちらは出雲旅行をされた方のnoteで知った宿泊施設で、すごくよさそうな感じがしたのでここに決定しました。
温泉街にある宿泊施設なので、建物周辺も旅情たっぷり。
出雲大社前駅からゲストハウスの最寄り駅となる玉造温泉駅に向かいます。
駅についたのが16:18。
事前にゲストハウスにはweb予約時点で送迎バンを依頼してあったので、それに乗ってゲストハウスに向かいます。
(※送迎可能な時間帯は限られています)
20分弱で到着。
チェックイン。
旅館ではなくゲストハウスなので、カジュアルお洒落な感じ。
年齢は問わない感じだけど、ロビーの感じからして大学生とかも気楽に泊まれる感じのカジュアルさ。
でもちゃんとしっとりとした落ち着きと静けさのある、綺麗なところでした。
ここでは温泉に入ることができ、食事に関しては翌朝の朝食だけお願いしてあるので晩御飯はこの辺りで外食してくる計画です。
料金は11,700円でした。
お部屋はベッドのあるところ。
温泉に入れるのは一度に三人まで。
これは温泉のサイズ的にだったかコロナ対策だったかは忘れてもうた。
ドア前の通路でスリッパを脱ぐので、その数を見て各自入る感じ。
私の部屋はまさかの温泉の目の前の部屋だった。
どれくらい目の前かというと、部屋を出て大股一歩で温泉の脱衣場にいたるドアを開けられるくらい真ん前。
なので、スリッパチェックの手間がぜんぜんなくて楽だった。
というか、宿泊人数的に(←気配で感じ取っただけだが)いつ行っても3人以下だったんじゃなかろうか。
一人を狙ったのもあったけど、私は結局誰とも居合わせなかった。
まずは部屋について荷物を解き、部屋の中をいろいろ見て歩く。
謎空間からは良い感じの庭が見れて嬉しい。
まだ外は明るいのでゲストハウス周辺を散策し、晩御飯に出ることにした。
浴衣を着て出歩いてもOKらしくそういう観光客もチラホラみかけたのだが、慣れない浴衣で出歩いて万が一に何かのトラブルではだけたりしたら困るので、普通のワンピースに足元は下駄にして、かごバッグで行くことにした。スマホとお財布だけ入れて身軽である。
徒歩ほんの数秒で物産品を売っているお店に行きあったのでジュースを買う。
あとでお風呂上りに飲もう。
こういったお店は遅くになるとしまってしまうところが多かったので、晩御飯のお店に行くよりも前に買っておくことにした。
晩御飯はこちらのお店。
これもガイドブックで見ていこうと決めていた所。
こういうちゃんとしたご飯屋さんに来ることがないので、暖簾をくぐるまではドキドキだったのですが、一人でも入りやすい雰囲気のお店で安心しました。
海鮮もりもり!
最高だった…。
たらふく食べてお店をあとにし、下駄をカランコロンと鳴らしながら宿に帰る。
だいぶ暗くなってきた。
なんだかやっと一人旅をしてるんだなぁという実感が芽生えてきた。
つまり、寂しかった。
寂しい。ここに誰かいたらたくさん話したいことあるのに。
その寂しさが楽しい。
こういう気持ちになりたかったんだ、私は。
ひとりぽっちの誕生日、どうしてこんなに楽しいか。
これぞ今回の旅のテーマというか、神髄なのである。
ていうか誕生日はまだ明日だが。
とにかく陽気な気持ちで歩いて、宿に戻った。
部屋へ戻ってちょっと一休みして、誰も温泉に入ってないことを確認して入った。
貸し切り状態サイコー。
温泉ヌルヌルつやつやー。
お風呂上りにはさっき買ったメロンジュースを飲んだ。
お風呂上りの炭酸は最高やで。
翌朝は8~9時のあいだに受付で朝ごはんのお膳を受け取り、9~10時の間にチェックアウトをする必要がある。
ちなみに朝風呂は早朝5時~9:30まで入ることができる。
旅行2日目 ~旅情あふれる列車の旅~
朝風呂に入り、部屋で朝食をいただく。
最寄り駅までは昨日の時点で送迎バンをまた依頼してあったので、それに乗って玉造温泉駅へ戻る。
良いお宿でした…!
さて、駅に着いたのは10:30頃のこと。
ここから私は何をしに行くかと言うと、「牧場にバターを作りに行く」んですねェ…!
二日目に泊まりたい宿が奥出雲というちょっと離れた山中のところにあるのですが、この奥出雲町の公式観光ガイドサイトを見ていたら、「ダムの見える牧場でバター作り」という体験ツアーを見つけまして…!
というか☝こちらのサイト、洗練されてて見やすく、体験ツアーも楽しそうなのばっかりなので島根旅行をお考えの方でお子さんも一緒だったらぜひ一度見てみてほしい。
蕎麦打ちに湯葉すくいにグランピング、包丁作りに餅つき体験、そしてバター作り…。
全部やりたすぎて泣いた。
時間に余裕があったら、自転車をレンタルして観光地を自分で巡るのもやりたかった。
が、時間は有限ということで一番興味を惹かれたバター体験をすることに!
ここへ向かうには、玉造温泉駅からJR山陰本線・出雲市行きに乗って宍道駅でJR木次線・備後落合行きに乗り換えて、出雲八代駅に行く必要がある。
全体としてはだいたい1時間半弱といったところだ。
そうして、12:21に出雲八代駅に降りたった。
この駅は松本清張原作の映画『砂の器』にて撮影地に使われたホームらしい。(映画内では別名の駅として登場)
ここからは言葉はなくともこの良さが伝わると思うので、ただ写真を載せていく。
ホームに降りたったときの感覚を今も覚えている。
作り物かフィクションの映像の中ですら見たことのないような、時を重ねてきたものにしか醸し出せない雰囲気を持って全てのものが存在していた。
なんだか自分は映画の主演女優で、今この瞬間もどこかで撮影班が隠れてカメラを回している気がする。
フィクションの中では意図的に作られるものが、ここではただ淡々と必要性を持って存在している。
圧倒される雰囲気のある駅だった。
映画の撮影地に選ばれるのもわかる。
(当時は今とまた雰囲気が違ったのかもないが)
若干の尿意が、私を現実に戻す。
ホーム内にはトイレはなかったけど、どうしよう!
駅のホームに人の姿はなく、駅員さんもいなかった。
もう一度駅の外に出てみたら、横にトイレが併設されていたので救われた。
トイレを済ませて駅から少し離れて歩いてみても、人の姿は見えない。
暑いのもあると思うが。
ここからまず今晩の宿に寄って荷物を預け、それからタクシーを呼んで牧場(けっこう遠い)へ向かう予定である。
しかし、この駅から宿へはどう向かうか、あんまり決めていなかった。
駅前にタクシーがいたらいいなぁとは思ったけどおらず。
バスに上手いこと乗れれば「佐白」というところで降りれば宿の目の前ということは事前に調べてあった。
よく調べてるんだか調べてないんだかわからない、そんな自分である。
というかもうお昼過ぎ…お腹が空きましたワァと思ってあてどなく駅周辺を歩いてみたらほんのちょっと歩いたら(駅を出て左へ)、すぐにバスの停留所を見つけられた。
佐白に向かうバスは12:50に来るらしい。
現在12:30!行ける!これは完全に奇跡!
その次にくるのは16:05!あぶねぇ!!!
しかも、この停留所のうしろに農協スーパーがあった。
神 is GOD!
ひとまずお腹に入れるためのお菓子と飲み物、その他諸々を買う。
ほんと良かった。。。
身の回りの日用品が揃えてあるお店でした。
まだ20分ほどバスが来るまで時間に余裕があり、ずっと屋根のない停留所で立ってると体調を悪くするかもだったので、いったん駅の方に戻る。
ゴミを落とさないように気をつけつつ、誰もいなかったこともありひっそりと干し柿もちを食す。
しかし、どうも落ち着かず少し早めに駅を出てバスの停留所に戻る。
だって万が一バスが早めに来たとして、誰も立ってなかったら通り過ぎちゃうから!!!
5分前には立っていたが、時間になっても来ない。
車もまったく通らない。
人も自転車も。
不安になってくる…。
この不安を共有できる相手が隣にいてほしい、切実に。。。
一人でいるということは、そこには脳みそが一個しか存在していないということ。。。
不安一色で待ち続ける…すると遠くに見えるバスの姿!
よかったー。
無事にバス乗ることができ、佐白にてバスを降りた。
一見宿泊施設に見えない建物ですが、それもそのハズ…
なんとここは「泊まれる博物館」なのです!!!
旅行一日目の場所からだいぶ離れてもこの奥出雲に着たかったのは、この施設にぜひ泊まってみたかったからなのでした。
名前を「奥出雲多根自然博物館」と言います。
⇧の写真でいうと、向かって右側の外壁の色がわかりやすいのですがレンガ色の二階までが博物館、三階より上が宿泊施設、最上階のガラス張りのところがレストランになっています。
博物館はメインどころが恐竜になっているので、建物の前には恐竜さんが鎮座しておられます。
チェックインは16時からなのですが、荷物だけ先に預けて再度16時以降にチェックインに来ることは可能か受付にてお聞きしたら、OKをいただけました。(ありがとうございました!)
いざゆかん、牧場へ。
雨、風、徒歩…
と思って、外に出たら超土砂降り。
ありえんほどの雨量。
この頃の湖森は「天気予報を見る」という能力が身についていなかったので、普通にめっちゃビックリした。
台風か?というほど斜めに降りしきる大雨。
タクシーを呼ぼうと電話するも、この大雨でいっせいにタクシーがフル稼働しているので伺えそうにないとのこと。
バター作り体験は14時開始なので、時間はせまってきている。
今いるここから牧場までは2.4km。
車では5分ちょっと。
今残された交通手段は、この体についている二本の足のみ…。
行くしかねぇ!行くしかあるめぇよ!
止みそうにない大雨は降りつづけているけど。
持っているのは日傘兼用の小さな折り畳み傘のみ。
博物館の受付の方にお願いして、玄関にあった貸出用の大きいしっかりとしたビニール傘をお借りする。
今できるのは傘のスペックを上げることのみ。。。
2.4kmと聞くと遠く感じるが、徒歩でかかる時間を調べたら27分とのことで、そう聞くとなんかいける気がしてくる。
在りし日はただの休日のお散歩で9km歩いていた私(しかも靴はムートンブーツ)に怖いものなどない。。。
あった。
大雨だった。
晴れている中を歩くのと、大雨&強風の中を歩くのは全然わけが違った。
たまに車とすれ違うことはあるのだが、もちろん歩いている人は一人もいない。
救いとしては歩道がちゃんと用意されていたことである。
その歩道も元気な雑草に占拠されてて、歩くのに困難だったところもあるが。
傘がいくら大きくてガッシリしていても、強い風とともに斜めにふってくる雨の前にはほぼ意味がなかった。
しかも、私の下げているSunnyさんは本革のバッグである。
水は大敵だ。
ていうか牧場に行くのに本革のバッグを身に着けていくというのは、それはいいのか…?なんか倫理的にアウトでは…?いや、牧場が本革の製品を作っているところもあるみたいだし、でもこれから行くところはそうじゃないし…!?
考えても答えはわからなかったので、とりあえず今はこのバッグを守ることに専念しようと決めた。
(ちなみにこのときも旅の終わりになっても一切気づかなかったが、履いているシューズもふつうに本革である。)
この日着ていたワンピースは首元からお腹あたりまでがボタンで開けられるタイプだった。
肩からバッグをかけた状態で本体だけをそこから洋服の中に入れこむ。
シルエットは完全に妊婦さんである。
たまにすれ違う車の運転手が私の気のせいでなければ、雨の中ひたむきに歩く私に憐れみの目を向けていた気がするのだが、考えてみるとあれは「こんな大雨の中を妊婦さんが!?」という心配の目だったのかもしれない。
あまりにも大変な道中だったので、この間の写真は1枚もない。
そうして、心くじけそうになりながらも無事に牧場の看板が見えてきた。
道自体は完全なまっすぐ一本道だったので助かった。
これで迷子になったら、もう一貫の終わりだった。
無事到着(無事とは言っていない)
もう満身創痍、もうダメぽと思ったが無事目的地につけたので安心する。
なお、雨は目的地に着いた5分後にすっかり止んだ。
ンギィ!
気持ちを入れかえてバター作り体験である。
靴の裏を消毒液に浸して、牛舎に入る。
前の団体さんがちょうどバター作りを終えたらしい。
幼稚園か小学校低学年くらいの子たちと保護者の大人の人たち。
ふと「こういう体験教室に成人女性1人で参加するのはイレギュラーすぎる存在だな」と思うが、ここに来たことを否定することはあまり自分が可哀想だったので牛さんを眺めて悟りの境地に至る。。。
お世話になったのは「ダムの見える牧場」さん!🐄🥛❤️
バター作りは1名からでも申し込めます。
時間は60分間ほどで、料金は3,000円。
作ったバターはその場で食べられます。
(お持ち帰りとかのシステムはわからない)
時間になり、牧場スタッフさんにまずは牧場内を案内していただく。
牛が「モ~」と鳴くのは何か異常があるときなので、快適に過ごしている牛たちは案外鳴かないものなんですよと教えていただく。
確かにみんな静か。
一人ひとり名前がついていて、耳につけられている固体識別番号のアルファベットや数字をもじって名づけることが多いそう。
そして、いざバター作りへ!
牛の乳を振るだけでバターができるとは知らなかった。
一般に売っている牛乳じゃ振り続けても永遠にバターになることはないけど、ノンホモ牛乳を選べばできるのか。
昔売ってた瓶牛乳なら、振ればバターができたらしい。
バター作りの説明を終えて、渡されたものがコチラ。
いっぱい振ってもフタが空いたりしない容器といったら、まさにプロテインボトルが適任ではあるのだが、なんか何かが面白くなってしまって一人でニヤつきながら振っていた。
そこからひたすら振り続ける。。。
しかし、意外と時間がかかるものである。(そのことは事前知識としてあった)
最終的にスタッフさんがラストスパートを務めてくださった。
ありがたや…。
そして、バター完成!
やほー!
「ちょっと待っててくださいね」と屋根のあるミニテラス的スペースに案内していただく。
そして、出てきたのがコチラ!
うっひょー!
これは最高すぐるんだが。
焼いたトーストにさきほど完成したバター。
このバターは無塩の状態なのでお好みで塩を振る。
そして牛乳!
写真に撮り忘れたのですが、正面向こうには広大な山々が広がっています。
いざ実食。
おいおい、今までに食べた食べ物の中で一番うめェぞ…!!!
今後、湖森史においてこれを超える食べ物に出会えるのだろうか?
カリっとしたトーストの上にバターをふんだんに塗って、気持ち多めに塩をふる。
口に入れると豊かな味わいが鼻のほうにまでホワンと広がる。
よく冷えた牛乳をゴクゴク飲み干しながら、ふと遠い景色を見るとどこまでも青々しい木々と澄んだ空気。
大雨のあとのカラッと晴れた青空。
しかも、ふと足元を見るとネコ。
こんな最高のシチュエーションがありますかってハナシ。。。
お聞きすると、この牧場内には野良ネコが自然と集まってくるそう。
牧場ゆえに牛乳の匂いがし、牛のために置いている藁にはネズミが来るからだそう。
あんまりたくさんいて名前を考えるのが間に合わないので、今は元素記号をそのままつけているらしい。
この子は確か「マグネシウム」だっただろうか…。
いやー最高だった。
ぜひ人生でもう一度は行きたいところだし、全人類一度は食べてくれ!って感じだった。
牛乳はピッチャーの中のも全部飲んじゃったけど、トーストは「もう一枚焼きましょうか?」と聞いてくださったものの乙女の恥じらいが発動して、お腹いっぱいになった旨&超美味しかった旨をお伝えした。
本当はあと6枚くらい食べたかった。。。
体験も終わり、あとは先ほどの博物館に帰るわけなのですが道中を歩いてきたことを話の途中にふと話したところ、とってもビックリされて(そりゃそうか)なんとご厚意で帰り道は車で送って行っていただいてしまいました。
大変申し訳ない、そしてなんと有難い…!涙
洋服が濡れているのでお車に大変ご迷惑をかけてしまうことになるのですが、気にしないでくださいと笑ってくださいました。
※もちろんバター作り体験に送迎サービスは含まれませんので、これは本当に牧場スタッフさんのご厚意です。もし現地に行かれた方は「もしかして送迎お願いできますか…?」などとお聞きすること自体、決してなさらないようお願い致します。
※このnoteは無料公開でJJGさん以外の方も読む可能性のある記事のため、こちらの注意を書かせていただいております。
こういう優しさに触れたから、というわけでは全くないのだが島根についてからずっと感じていたこととして皆さん観光客にめちゃ優しくて親切。
それは観光客慣れしているとかそういうビジネスライクな完璧さというのとも違って、日常の中にもてなしの気持ちがスタンダードにあるというか、なんかすごく「素」で優しい感じなのだ。
なんか皆、「親戚の大人のひと」みたいな優しさがある。
いや、島根県の人という大きすぎるくくりでそんな風に私の幻想を押しつけてはいけない。
出会っていないだけで、いろんな人がいるんだろう。
それは肝に銘じておこう。
だけども、とにかくこの旅で出会った島根の人はみんな親切で優しかったのだ。
車で送っていただいたおかげで帰り道は5分足らずで博物館に到着した。
車って早いんだなー。
本日のお宿
チェックインを済ませ、部屋に向かう。
ちなみにこちらの施設は、浴衣の貸出アリでアメニティグッズはタオル・バスタオル・入浴バッグ(博物館のロゴが入っている薄めのトート)・歯ブラシである。
フロントに行けばドライヤーを借りることができるし、他の有料アメニティ(ヘアブラシやカミソリなど)やちょっとしたお菓子、お酒、カップラーメンもフロント前で買える。
お土産コーナーもある。
部屋にはテレビ・冷蔵庫・電気ポット・Wi-Fiがある。
食事は最上階のレストランでいただくことができ、お風呂は館内にもあるが、向かいにある佐白温泉「長者の湯」を博物館受付でチケットをもらえば無料で何回でも入ることができる。(※宿泊者のみ)
博物館にも開館時間内は無料で自由に出入りすることができる。
お部屋はこちら!
恐竜がいたるところにおられるお部屋となっております!
おトイレと洗面所はは廊下に出てすぐのところに共用のものがあります。
部屋の中は一人で泊まるのにはじゅんぶんは広さ、ベッドはダブルベッド。
もちろん家族で泊まれる部屋もあります。
私がwebから申し込んだプランは夕食がつくもので、翌日の朝食も和・洋どちらかを選べます。
これで13,250円。
部屋に着いたら荷物を解いて、ある程度乾いているとはいえやや湿っている洋服を脱ぎ、乾いた服に着替える。
靴下と濡れた洋服は洗面所(キャンプ場の洗い場みたいな横に長い洗い場)で汚れを手洗いし、洗濯機を使わせていただく。
さて、落ち着いたので一度部屋で休憩することにする。
先ほど受付前のおみやげコーナーで買った自分への誕生日プレゼントもじっくりみたいし。
トリケラトプスのおすわりぬいぐるみである。
可愛すぎて一目ぼれして買ってしまった。
今日はまさに誕生日当日であるが、さすがにここにきてちょっとマジで寂しくなってきたのもあるので相棒が欲しかった。
じゅうぶん疲れが取れたので、いよいよ博物館を見に行く。
ちなみに館内にはいたる所で恐竜と出くわすことができる。
博物館であるが、展示方法が神秘的でホゥっとしてしまった。
恐竜がメインだが、海の生物なども展示されている。
大人も子どもも楽しめるような博物館でした!
お次は最上階レストランで晩御飯♡
web申し込み時に夕食のメニューを選ぶようになっています。
私は「博物館名物2種類のお味が楽しめる奥出雲舞茸鍋★島根和牛の舞茸2色鍋『八重洲御膳』」をチョイス!
トマト鍋って美味しんだね…
食わず嫌いしていましたが、トマト鍋のおいしさについにこの日目覚めました。
食後はお風呂!
向かいの温泉施設は徒歩1分でつけるし、博物館の宿泊者は無料で何回でも入れるので結局2回ほど入りました。
本当に最高な体験だった。
屋外の温泉に入って、夕日を浴びながらちょっと涼しくなった風を頬に受けつつただぼんやりする。。。(屋内の温泉ももちろんあるヨ)
一生この時が続いてくれと思いましたね。
人気の温泉なので、人はたくさんいらっしゃいましたがお風呂が広いのでぜんぜんゆったりできました。
そしてお風呂上りに見つけたのがコチラ!
こんなんさァ…!
買わない選択肢なんてナイんだからさァ…!!
こうなるよネッ…!!!
はァ~「優勝」してしまった…
最高の誕生日です。。。
ほかほかしながら宿へ戻る。
だが、まだ終わっちゃいねえ!
実はこちらの宿に泊まった人限定で、博物館が19時から夜の装いになって開放されるのである。
つまり、“ナイトミュージアム”なのだ。
しかも希望者は受付で「博物館クイズ」の紙を受け取り、正解した点に応じて素敵な景品がもらえるのである…!
ナイトミュージアム開始とともに受付へ行く。
私が泊まった日はたまたま空いていたようで、自分以外には3組ほど宿泊者を見かけた。(泊まれる部屋自体、ホテルほど数が多いわけではない)
受付でクイズが書かれた用紙とペン、小さな懐中電灯をもらう。
すでに楽しい。
お子さん向けにジャングル探検っぽい帽子やさまざまなグッズがあったが、それはぐっとこらえる。
そこまではまだはしゃげない、もう少し一人旅のプロだったら被っていたかもしれない。
具体的な内容については書きませんが、日中の博物館とぜんぜん雰囲気が変わって面白かった。
展示物は同じなのですが、ライティングやプロジェクションマッピング、遠くから聞こえる不穏な大きな獣の鳴き声…
息をひそめつつ各展示を回り、クイズを解いていきました。
結果は惜しくも一問ミス!
しかし、満点でなくても賞品はいただけます。
これも何がもらえるかは秘密。。。
大満足のナイトミュージアムを終えて、部屋に戻る。
あとはもう寝るだけだけど、ここでやりたかったことがどうしても一つ。
それが夜食(ひとり)パーティー!
最高の誕生日
実は日中に農協スーパーを見つけたときに、カップ焼きそばとネクターの缶ジュースを購入しておいたのだ!
そのあとの大雨事件が凄すぎて、農協スーパーに行ったのが今日のこととは思えません。
すごく遠い記憶の中にある…
誕生日の夜なのにこの侘しいごはん!楽しすぐる!
(ちゃんと晩御飯で豪勢な鍋を食べてますが)
いや~この計画は「寝台列車に乗る」とか「出雲に行く」という計画よりもずっと前に頭の中にあったので実現できて嬉しい。
31歳の誕生日、思い残すことはございません!
というわけで、食べたあとは歯を磨いて即寝た。
旅行3日目 ~最終日~
翌朝はふたたび最上階レストランで朝食をいただく。
レストランの方に教えていただいたのだが、TBSドラマ日曜劇場『VIVANT』のロケ地が島根とのことで、こちらの博物館の館長さんもドラマに出演されたらしい。
堺雅人さんも阿部寛さんも好きなわりにこのドラマを観たことがなく、今に至るまでも観ていないのだがこのnoteを書いたことを機に観てみようかなと思った。
というわけで、宿をチェックアウトし、ついに旅の帰路につくこととなった。
この辺りは旅の疲労が溜まっていたのでめちゃ記憶が曖昧である。
LINEのkeepメモへの実況中継は、もはや大雨に合ったときから取っていない。
なので、簡単に写真とともに振り返り。
このあとは写真がないのだが、無事羽田空港に着き、そこからリムジンバスに乗って最寄りの駅に着き、自宅に着いた。
これにて出雲一人旅は終わり!
と思いきや、家に帰ってから財布を無くしたことに気づく。
まさかのトラブル
どの時点まであったか考えると、出雲縁結び空港で食事とお土産を買ったのだからそこまでは当然あった。
そのあとはわからない。
リムジンバスは事前にクレジット決済していたし、そこからの電車やタクシーはすべてPASMOで払っていたので、現金を使うことがなかった。
ひとつ心当たりがあったのは、お土産などを買ったあと財布をショルダーバッグではなく手持ちのトートバッグにお土産と一緒にしまったことだ。
博物館でもらったトートバッグをさっそく使わせてもらっていたのだが、チャックはなく口は空いているものだった。
これに財布を入れて飛行機に乗り、足元に挟んで座っていたのだが途中少し飛行機が揺れたときにトートが後ろのほうに向けてコテンと倒れてしまい、出てきた荷物をトート内に押し戻したときがあった。
多分あのときだ…。
羽田空港に電話するが、機内チェックでは見つからなかったとのこと。
しかし、今度は出雲縁結び空港の方から電話があり、そちらのほうでの機内チェックで財布が見つかったとのこと。
財布の見た目や中に入っているものの照合が取れたので、郵送でこちらに送っていただけることに。
私の財布、もう一回出雲に行ってた…。
財布の中には出雲大社で引いたおみくじを入れていたので、なんか若干気まずかった。
出雲空港の人に対してか、出雲の神様に対してかはわからない。
やはり出雲縁結び空港の方の対応は優しく朗らかで、とっても親切なのだった。
(財布は中身そのままで帰ってきたよ!おみくじもちゃんと入ってました。)
終えてみると楽しい思い出ばかりなのだが、旅行中はわりと「一人旅はもういいな」と思っていた。
別に冷めた感じではなくて「もう一人旅なんてコリゴリだぁ~」という台詞とともに黒い丸枠に覆われる、コミカルなあの感じである。
だから、私はまたいつか一人旅に出ると思う。
性懲りもなく旅に出る日がまた来ると、信じている。
おわり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?