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1年越しのカーネーション

私と母は
私が15歳の頃から
離れて暮らしている

だから少し心の距離がある気がして
「仕事かな?お休みでゆっくりしているかな?」
色々考えて気を遣ってしまう

そんなだから
昨年の母の日は
渡しそびれてしまい

今年は勇気を出して!
突撃訪問してみた


そこにはいつも通りの
優しいお母さんがいた

娘が「こんにちは」と言ったら
目線を合わせて「来てくれてありがとう」
そう言ってくれた

帰り際にはいつも通り
「ちょっと待っててね」と言い
娘にかわいいタオルをくれた

娘が「ありがとう」と言ったら
「あら、えらいわね。どういたしまして」
と言ってくれた

小さなことだけれど
目の前にいる自分の娘が
自分の気持ちで言葉にできたこと
それを受け止めてもらえたこと
私はそれがすごく嬉しかった

娘は人とのこういったやり取りが
ちょっと苦手であまり出来ない
だから家ではじーじ(主人のお父さん)に
「幼稚園児だから言えないんだよね」
なんて言われるものだから
小2の娘が後で悔し泣きをして
心の整理が毎回大変なんだ


お母さんはきっと
4人の子供と離れるのは
すごくすごくつらかったと思うし
たくさん自分を責めたと思う

絶対にお母さんといたいと言えなかったのも
離れ離れになるのを
全力で嫌がれなかったのも
私のほうなんだ

そんなことを考えると
いつも涙が止まらない

多少の苦労はあったけれど
そのお陰でたくさんのことに気付けた
私はお母さんの子供でよかった

お母さんには感謝しかない
誰よりも幸せになってほしい

お母さん、いつもありがとう!


雨が降って
風が冷たかったけれど
心はぽかぽかになった



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