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褒め言葉は、呪縛になる

あなたの目の前に、勉強熱心な小学生がいるとします。

「いつも100点とっていてすごいね」

「いつも勉強頑張っていてすごいね」

この二つの褒め方の違いはなんでしょう?


前者は「成果」だけを褒めていて、後者は「実際にしていること」を褒めているんです。
私は、前者の褒め方は「呪縛」になる危険性があると思っています。

前者のように褒められた子どもはおそらく、「100点をとったら褒められる」と覚えます。これは知らず知らずのうちに、「100点をとらないと褒められない」になってくるのです。すると、「100点をとらないといけない」という呪縛が出来上がるわけです。

一方で、後者は自分のしたことがそのまま褒められるので、「褒められない」という強迫観念が少し薄まるのではないかと思います。



私にとって、褒め言葉は呪縛になることが多かったように感じます。親戚や家族からは、「良いお姉ちゃんだね」と褒められ、先生からは「優等生」だと褒められ、彼氏からは「痩せて可愛くなった」と褒められました。

幼い頃から褒められることが多かったせいか、褒められないことがいつしか怖くなって、何事も褒められたい一心で頑張ってきました。その気持ちはいつしか「褒められないと価値がない」という思い込みにつながっていたんです。

だから、弟たちに意地悪をするたびに、成績が少し落ちるたびに、体重が増えるたびに、どうしようもない自己嫌悪に苛まれていました。


でも、うつ病になって、今まで褒められていたことが一つもできなくなって、ある大発見があったんです。

弟たちに優しくなくても、学校に行けなくても、少し太っても、ほとんどの人が変わらず私のことを好きでいてくれたんです。

「コペルニクス的転回」という言葉がこれほどしっくりきたことはありませんでした。



前提として、褒めることはすごく良いことだと思っています。褒められると誰でも嬉しいし、多くの場合自信になります。
だからこそ、私がこれから教師や母親になって、褒め言葉を子供達にたくさんかける立場になった時は、言い方を少し工夫したいなと思っています。



最後に余談ですが、noteを継続して更新すると、
「創作が持続できていてすごい」
と言われます。

これは、意図的に呪縛の意味を込めているなあと見るたびに思ったりしています。笑


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