企業顧問2.0の心得:クライアントとの面談で共感力を発揮する方法
こんにちは、吉野です。本日は、企業顧問2.0としてクライアントとの面談やインタビューを行う際に重要なポイントについてお話ししたいと思います。この内容は、特に50代以上の方が企業顧問としてのキャリアをスタートする際に役立つでしょう。
企業顧問2.0に必要なスキルセット
企業顧問としての役割は、単なるコンサルタントとは異なり、長期的に企業と協力し、継続的にプロジェクトを進行させることが求められます。そのためには、いくつかの重要なスキルが必要です。第一に、問題解決能力です。これは、企業が抱える課題を特定し、それに対する最適な解決策を見つけ出す能力です。しかし、問題解決能力だけでは不十分です。
次に重要なのが、プロジェクトマネジメント能力です。企業顧問としての役割は、1年から数年にわたり、企業のCXO(最高経営責任者)と協力しながらプロジェクトを進めることです。ここで求められるのは、進捗管理やタスクの配分だけでなく、企業との信頼関係を構築し、共に課題を解決していく姿勢です。短期的な成果を求めるコンサルタントとは異なり、企業顧問は企業の一員として、長期的に目標達成に向けて努力する必要があります。
最後に、コーチングとティーチングの能力が必要です。特に中小企業では、社内に研修制度が整っていない場合が多く、顧問としての役割は非常に重要です。例えば、エクセルの使い方や会議の効率化など、基本的なスキルから指導を行い、社員の成長をサポートすることが求められます。このような指導を通じて、企業全体のスキルアップを図ることができます。
共感力の重要性
クライアントとの面談やインタビューの場面では、共感力が非常に重要です。クライアントが抱える課題や悩みを深く理解し、彼らの立場に立って解決策を見出す能力が求められます。この共感力が、クライアントとの信頼関係を築き、長期的な協力関係を可能にします。
私が参考にしている東畑開人さんという臨床心理士の方は、カウンセリングの場で共感力を発揮することの重要性を強調されています。彼の著作や講義から学んだことを、企業顧問としての活動にも生かしています。東畑さんのアプローチは、クライアントとの関係においても非常に有効であり、彼の哲学を取り入れることで、より深い理解と効果的なコミュニケーションが可能になります。
クライアントとのインタビューでの心構え
クライアントとのインタビューは、企業顧問として非常に重要な場面です。ここでのコミュニケーションが、後々のプロジェクトの成功に大きく影響します。インタビューの際に気をつけたいポイントをいくつか挙げてみましょう。
まず、事前準備が必要です。クライアントが直面している問題や、企業の現状について事前にリサーチを行い、インタビューシートを準備することが重要です。このシートには、年齢や業務内容、現在抱えている課題などの基本情報を記入してもらうことができます。しかし、このシートに頼りすぎるのは禁物です。インタビュー中にシートを読み合わせるようなことがあってはいけません。クライアントのリアルな声を引き出すためには、その場の雰囲気に応じた質問を投げかけ、柔軟に対応することが求められます。
次に、インタビューの際に心掛けたいのが、共感力です。売れる企業顧問は、クライアントが抱える課題を表面的なものだけでなく、企業がまだ気づいていない潜在的な問題や可能性を見抜く能力を持っています。この共感力を高めるためには、クライアントの話に耳を傾け、彼らの感情や考えを理解しようとする姿勢が重要です。これによって、クライアントは「この人は自分のことを理解してくれている」と感じ、信頼関係が深まります。
インタビューの中で共感力を引き出すための方法
共感力を引き出すためには、いくつかの具体的なアプローチがあります。まず、インタビュー中にクライアントの言葉や表情から感じ取ったことを、すぐに反応として返すことです。例えば、「今おっしゃったことは、私も同じように感じます」というように、クライアントの意見に対して共感を示すことで、信頼感を築くことができます。
また、インタビュー中にクライアントが言ったことを一度整理し、確認することも重要です。「つまり、◯◯ということですね」といった形でクライアントの意見をまとめて返すことで、相手が自分の考えをしっかりと伝えられていると感じることができ、安心感を与えます。
さらに、インタビューの目的を明確にすることも共感力を高めるための鍵です。クライアントがなぜインタビューを受けているのか、その背景や目的を理解し、その目的に応じた質問を投げかけることが求められます。これにより、クライアントはインタビューが単なる形式的なものではなく、自分にとって有益なものであると感じることができます。
インタビュー後のアプローチ:共感を行動に移す
インタビューが終了した後も、共感力を発揮し続けることが重要です。インタビューで得た情報をもとに、具体的なアクションプランを提案し、クライアントにとっての次のステップを明確にすることが求められます。この際、インタビュー中に得たクライアントの感情や意図を反映させた提案を行うことで、クライアントは「この人は自分のことを理解してくれている」と感じ、次のステップに進む意欲が高まります。
また、提案を行う際には、クライアントの視点に立ち、彼らが直面している現実的な問題や制約を考慮に入れることが重要です。クライアントにとって実行可能な提案を行うことで、彼らの信頼を得ることができ、長期的なパートナーシップが築かれます。
まとめ
企業顧問2.0として成功するためには、問題解決能力、プロジェクトマネジメント能力、コーチング・ティーチング能力の3つが必要です。しかし、それ以上に重要なのは、クライアントとのインタビューを通じて共感力を引き出し、信頼関係を築くことです。共感力を発揮することで、クライアントとの長期的なパートナーシップを築き、企業顧問としての成功を収めることができるでしょう。
吉野でした。